神経核内封入体病(Neuronal Intranuclear Inclusion disease :NIID)の疾患概念確立および診断基準作成に関する研究

文献情報

文献番号
201911076A
報告書区分
総括
研究課題名
神経核内封入体病(Neuronal Intranuclear Inclusion disease :NIID)の疾患概念確立および診断基準作成に関する研究
課題番号
19FC1002
研究年度
令和1(2019)年度
研究代表者(所属機関)
曽根 淳(国立病院機構鈴鹿病院 脳神経内科(臨床研究部))
研究分担者(所属機関)
  • 久留 聡(国立病院機構鈴鹿病院)
  • 吉田 眞理(愛知医科大学 加齢医科学研究所)
  • 田中 章景(横山市立大学 医学研究科)
  • 高嶋 博(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科)
  • 水野 敏樹(京都府立医科大学 医学研究科)
  • 祖父江 元(名古屋大学大学院 医学研究科)
  • 尾方 克久(国立病院機構東埼玉病院 臨床研究部(神経内科))
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患政策研究
研究開始年度
令和1(2019)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究費
1,370,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
神経核内封入体病(Neuronal intranuclear inclusion disease:NIID)患者を、頭部MRI DWI画像、皮膚生検さらに遺伝子検査を組み合わせることで、臨床的、病理学的、および遺伝子解析により確実に診断、蓄積し、臨床像を検討することで、NIIDの診断基準および重症度分類の作成を目指す。
研究方法
進行性の高次脳機能障害を発症し、頭部MRI画像で白質脳症を認め、DWIで皮髄境界に高信号を示すといった、NIIDが疑われる患者に対し、皮膚生検を施行、抗Ubiquitin抗体を用いた免疫染色を行い、NIIDを病理学的に診断する。さらにDNAを抽出し、NOTCH2NLC遺伝子のGGCリピート延長の有無を検討し、遺伝学的に診断する。双方の結果を踏まえて、臨床症状との関係を検討し、NIIDの病態を明らかにするとともに、NIIDの診断基準および重症度分類を作成する。
結果と考察
結果
NIIDが疑われる症例に対して、皮膚生検および遺伝子検査を行い、陽性である症例を蓄積した。また、NIIDの原因遺伝子が明らかとなる以前に皮膚生検所見で病理学的にNIIDと診断されていた症例についても順次遺伝子検査を追加して精査を進めた。診断基準策定の準備を進めるため、2019年9月に第一回班会議を開催した。また、全国の神経内科専門医が在籍する施設にアンケートを送付し、NIID患者数の概数および診断状況の調査を進めた。

考察
第一回班会議を開催し、診断基準策定にあたって、班員全員で議論し、遺伝子検査の重要性を認識した。
結論
これまでに蓄積されたNIID症例の臨床病理像、および遺伝学的検索結果を検討した第一回班会議での議論の結果、遺伝子解析結果がNIIDの診断には重要であることが再認識された。診断基準策定にあたって、遺伝子検査の結果を盛り込む方向で検討を進める必要がある。

公開日・更新日

公開日
2021-05-27
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2021-05-27
更新日
2021-11-29

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201911076Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
1,770,000円
(2)補助金確定額
1,770,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 319,596円
人件費・謝金 118,682円
旅費 416,740円
その他 514,982円
間接経費 400,000円
合計 1,770,000円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2021-06-14
更新日
-