文献情報
文献番号
201911062A
報告書区分
総括
研究課題名
良質なエビデンスに基づく急性脳症の診療に向けた体制整備
研究課題名(英字)
-
課題番号
H30-難治等(難)-一般-007
研究年度
令和1(2019)年度
研究代表者(所属機関)
水口 雅(東京大学 大学院医学系研究科)
研究分担者(所属機関)
- 前垣 義弘(鳥取大学 医学部)
- 星野 愛(東京大学 大学院医学系研究科)
- 山内 秀雄(埼玉医科大学 医学部)
- 高梨 潤一(東京女子医科大学 医学部)
- 山形 崇倫(自治医科大学 医学部)
- 佐久間 啓(東京都医学総合研究所 脳発達・神経再生研究分野)
- 奥村 彰久(愛知医科大学 医学部)
- 永瀬 裕朗(神戸大学 大学院医学研究科)
- 石井 敦士(福岡大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患政策研究
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究費
6,100,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
急性脳症の疫学に関する全国調査(平成29年度実施)の結果を公表する。血液・髄液中のバイオマーカーを探索する。けいれん重積型急性脳症(AESD)の早期診断を可能とするため、脳波、MRスペクトロスコピー(MRS)を応用し、既存の早期診断スコアを改善する。難治頻回部分発作重積型急性脳炎(AERRPS)の概念および診断・治療を検討する。薬剤や基礎疾患(Dravet症候群、結節性硬化症)に伴う急性脳症の疫学と病態を検討する。
研究方法
急性脳症の全国疫学調査のデータを論文化して発表した。急性脳症患者の血液・髄液中サイトカインを測定した。AESDについて発症早期の脳波の位相差解析、MRS解析を行なうとともに、レジストリ研究を立ち上げた。AERRPSの新旧のコホートを比較・検討した。薬剤と結節性硬化症については臨床的・疫学的研究、Dravet症候群については遺伝学的研究を進めた。
結果と考察
急性脳症の疫学について、感染症の疫学や急性脳症診療に関する近年の変化の影響が観察された。急性脳症の血液・髄液中のバイオマーカー候補としてミクログリア関連サイトカイン・ケモカインが注目された。AESDについては早期診断・予後予測に脳波の位相差とMRS所見が有用と判明し、前方視的・多施設共同研究の準備が整った。コホート研究によりAERRPSが単一の病態であると示された。薬剤や結節性硬化症に伴う急性脳症のリスクファクターが見出された。Dravet症候群の遺伝要因の疫学について解明が進んだ。
結論
急性脳症の総論として、疫学とバイオマーカーに関する知見が蓄積された。また各論として、各種の症候群における疫学、遺伝、早期診断およびレジストリに関する研究が進んだ。これらの成果は、急性脳症の診療の現場およびガイドラインの改訂において活用される見込みである。
公開日・更新日
公開日
2021-05-27
更新日
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