難治性腎障害に関する調査研究

文献情報

文献番号
201911010A
報告書区分
総括
研究課題名
難治性腎障害に関する調査研究
課題番号
H29-難治等(難)-一般-017
研究年度
令和1(2019)年度
研究代表者(所属機関)
成田 一衛(国立大学法人新潟大学 大学院医歯学総合研究科 腎・膠原病内科学)
研究分担者(所属機関)
  • 柏原 直樹(川崎医科大学医学部)
  • 和田 隆志(金沢大学医薬保健研究域医学)
  • 丸山 彰一(名古屋大学大学院医学系研究科)
  • 横山 仁(金沢医科大学医学部)
  • 旭 浩一(岩手医科大学医学部)
  • 長田 道夫(筑波大学医学医療系)
  • 安藤 昌彦(名古屋大学医学部付属病院先端医療開発部)
  • 鈴木 祐介(順天堂大学大学院医学研究科)
  • 川村 哲也(東京慈恵会医科大学医学部)
  • 山縣 邦弘(筑波大学医学医療系)
  • 杉山 斉(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科)
  • 猪阪 善隆(大阪大学大学院医学系研究科)
  • 中川 直樹(旭川医科大学内科学講座)
  • 武藤 智(順天堂大学医学研究科)
  • 望月 俊雄(東京女子医科大学医学部)
  • 服部 元史(東京女子医科大学医学部)
  • 岩野 正之(福井大学学術研究院医学系部門医学領域)
  • 岡田 浩一(埼玉医科大学医学部)
  • 安田 宜成(名古屋大学大学院医学系研究科)
  • 藤元 昭一(宮崎大学医学部医学科)
  • 要 伸也(杏林大学医学部)
  • 柴垣 有吾(聖マリアンナ医科大学医学部)
  • 土谷 健(東京女子医科大学医学部)
  • 金子 佳賢(新潟大学医歯学系)
  • 忰田 亮平(新潟大学医歯学総合病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患政策研究
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
25,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究事業が重点的に対象としてきた 4疾患(IgA腎症、急速進行性糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、多発性嚢胞腎)は、エビデンスに基づく診療ガイドラインが公表されているが、医療者・患者への周知と普及、腎予後、生命予後の改善に結びつく効果的な運用の実践には課題が残る。腎疾患登録システム (J-RBR/J-KDR)、電子カルテから直接データを抽出するJ-CKD-DBを有効に活用し、この課題の解決を目指す。ガイドラインの普及とともに、エビデンスの蓄積、診断基準・重症度分類・治療指針の検証(日本人の臨床データの収集と諸外国のガイドラインとの比較を含む)を通じて、診療ガイドラインの改訂を行うことが求められる。さらに重点4疾患以外のすべての難治性腎疾患に対し、普及・啓発、診療体制の構築を行い、医療水準向上を目指す必要がある。指定難病 7疾患 (IgA腎症、多発性嚢胞腎、急速進行性糸球体腎炎、抗糸球体基底膜腎炎、一次性ネフローゼ症候群、一次性膜性増殖性糸球体腎炎、紫斑病性腎炎)の判定・重症度分類の検証、申請書様式の見直し、申請書のデータベース化と2次利用、申請を促す普及活動、診療体制の整備、巣状分節性糸球体硬化症などの指定拡大なども重要な課題である。
研究方法
研究組織は、「研究代表者」が統括する「疾患登録・調査研究分科会」と「診療ガイドライン分科会」の2つの分科会、「研究管理推進委員会」「事務局」を合わせて研究班全体を統括する「研究運営委員会」で構成する。研究推進委員会は、「指定難病における重症度の見直しを行い、疾患間での重症度分類の整合性をはかる。医療提供体制における問題点についても全体を総括しながら、検討する。「疾患登録・調査研究分科会」では各WGにおいて各疾患の診療実態と予後を検討し、2次研究を行う。「診療ガイドライン分科会」は各疾患のガイドライン改訂を行う。
結果と考察
研究組織は、「研究代表者」が統括する「疾患登録・調査研究分科会」と「診療ガイドライン分科会」の2つの分科会、「研究管理推進委員会」「事務局」を合わせて研究班全体を統括する「研究運営委員会」で構成する。研究推進委員会は、「指定難病における重症度の見直しを行い、疾患間での重症度分類の整合性をはかる。医療提供体制における問題点についても全体を総括しながら、検討する。「疾患登録・調査研究分科会」では各WGにおいて各疾患の診療実態と予後を検討し、2次研究を行う。「診療ガイドライン分科会」は各疾患のガイドライン改訂を行う。
研究管理推進委員会では、腎臓病領域の指定難病の普及・啓発について検討、さらに患群間の診断基準や重症度分類の整合性や公平性を担保するための方策の検討が行われた。
腎臓病総合レジストリー(腎生検例J-RBR/非腎生検例J-KDR)は2018年1月16日より新システムでの登録・運用が開始されている。これに、腎生検病理組織のバーチャルスライドシステムが、2019年3月から稼働して、画像登録症例を増やしている。
各ワーキンググループは、IgA腎症WG、急速進行性糸球体腎炎WG、ネフローゼ症候群WG、多発嚢胞腎WGは、重点4疾患とともに指定難病 7疾患 (IgA腎症、多発性嚢胞腎、急速進行性糸球体腎炎、抗糸球体基底膜腎炎、一次性ネフローゼ症候群、一次性膜性増殖性糸球体腎炎、紫斑病性腎炎)を対象とし、これら疾患の診断基準・重症度分類・治療指針の検証を行っている。診療ガイドラインの改訂、治療法未確立の腎障害に対する普及・啓発、診療体制の整備に貢献するに資する充実した研究成果を挙げている。
中でも、重点4疾患は、、エビデンスに基づく診療ガイドラインが公表されており、本研究班で2020年度版の作成が行なわれた。
また、日本小児腎臓病学会との連携により、小児期からの移行(Transition)医療に関する診療ガイドが作成されている。
結論
本研究全体として、研究内容として充実しており、滞りなく成果が得られたと考えられる。
本研究の成果として腎臓疾患の発症・増悪の抑制、腎代替療法を要する患者数の抑制に結びつく医療水準の向上が期待される。

公開日・更新日

公開日
2021-05-27
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表
倫理審査等報告書の写し

公開日・更新日

公開日
2021-05-27
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

文献情報

文献番号
201911010B
報告書区分
総合
研究課題名
難治性腎障害に関する調査研究
課題番号
H29-難治等(難)-一般-017
研究年度
令和1(2019)年度
研究代表者(所属機関)
成田 一衛(国立大学法人新潟大学 大学院医歯学総合研究科 腎・膠原病内科学)
研究分担者(所属機関)
  • 柏原 直樹(川崎医科大学医学部)
  • 和田 隆志(金沢大学医薬保健研究域医学)
  • 丸山 彰一(名古屋大学大学院医学系研究科)
  • 横山 仁(金沢医科大学医学部)
  • 旭 浩一(岩手医科大学医学部)
  • 長田 道夫(筑波大学医学医療系)
  • 安藤 昌彦(名古屋大学付属病院先端医療開発部)
  • 鈴木 祐介(順天堂大学大学院医学研究科)
  • 川村 哲也(東京慈恵会医科大学医学部)
  • 山縣 邦弘(筑波大学医学医療系)
  • 杉山 斉(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科)
  • 猪阪 善隆(大阪大学大学院医学系研究科)
  • 中川 直樹(旭川医科大学内科学講座)
  • 武藤 智(順天堂大学医学研究科)
  • 望月 俊雄(東京女子医科大学医学部)
  • 服部 元史(東京女子医科大学医学部)
  • 岩野 正之(福井大学学術研究院医学系部門医学領域)
  • 岡田 浩一(埼玉医科大学医学部)
  • 安田 宜成(名古屋大学大学院医学系研究科)
  • 藤元 昭一(宮崎大学医学部)
  • 要 伸也(杏林大学医学部)
  • 柴垣 有吾(聖マリアンナ医科大学医学部)
  • 土谷 健(東京女子医科大学医学部)
  • 金子 佳賢(新潟大学医歯系)
  • 忰田 亮平(新潟大学医歯学総合病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患政策研究
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究事業が重点的に対象としてきた 4疾患(IgA腎症、急速進行性糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、多発性嚢胞腎)は、エビデンスに基づく診療ガイドラインが公表されているが、医療者・患者への周知と普及、腎予後、生命予後の改善に結びつく効果的な運用の実践には課題が残る。腎疾患登録システム (J-RBR/J-KDR)、電子カルテから直接データを抽出するJ-CKD-DBを有効に活用し、この課題の解決を目指す。ガイドラインの普及とともに、エビデンスの蓄積、診断基準・重症度分類・治療指針の検証(日本人の臨床データの収集と諸外国のガイドラインとの比較を含む)を通じて、診療ガイドラインの改訂を行うことが求められる。さらに重点4疾患以外のすべての難治性腎疾患に対し、普及・啓発、診療体制の構築を行い、医療水準向上を目指す必要がある。指定難病 7疾患 (IgA腎症、多発性嚢胞腎、急速進行性糸球体腎炎、抗糸球体基底膜腎炎、一次性ネフローゼ症候群、一次性膜性増殖性糸球体腎炎、紫斑病性腎炎)の判定・重症度分類の検証、申請書様式の見直し、申請書のデータベース化と2次利用、申請を促す普及活動、診療体制の整備、巣状分節性糸球体硬化症などの指定拡大なども重要な課題である。
研究方法
研究組織は、「研究代表者」が統括する「疾患登録・調査研究分科会」と「診療ガイドライン分科会」の2つの分科会、「研究管理推進委員会」「事務局」を合わせて研究班全体を統括する「研究運営委員会」で構成する。研究推進委員会は、「指定難病における重症度の見直しを行い、疾患間での重症度分類の整合性をはかる。医療提供体制における問題点についても全体を総括しながら、検討する。「疾患登録・調査研究分科会」では各WGにおいて各疾患の診療実態と予後を検討し、2次研究を行う。「診療ガイドライン分科会」は各疾患のガイドライン改訂を行う。
結果と考察
研究管理推進委員会では、腎臓病領域の指定難病の普及・啓発について検討、さらに患群間の診断基準や重症度分類の整合性や公平性を担保するための方策の検討が行われた。
腎臓病総合レジストリー(腎生検例J-RBR/非腎生検例J-KDR)は2018年1月16日より新システムでの登録・運用が開始されている。これに、腎生検病理組織のバーチャルスライドシステムが、2019年3月から稼働して、画像登録症例を増やしている。
各ワーキンググループは、IgA腎症WG、急速進行性糸球体腎炎WG、ネフローゼ症候群WG、多発嚢胞腎WGは、重点4疾患とともに指定難病 7疾患 (IgA腎症、多発性嚢胞腎、急速進行性糸球体腎炎、抗糸球体基底膜腎炎、一次性ネフローゼ症候群、一次性膜性増殖性糸球体腎炎、紫斑病性腎炎)を対象とし、これら疾患の診断基準・重症度分類・治療指針の検証を行っている。診療ガイドラインの改訂、治療法未確立の腎障害に対する普及・啓発、診療体制の整備に貢献するに資する充実した研究成果を挙げている。
中でも、重点4疾患は、、エビデンスに基づく診療ガイドラインが公表されており、本研究班で2020年度版の作成が行なわれた。
また、日本小児腎臓病学会との連携により、小児期からの移行(Transition)医療に関する診療ガイドが作成されている。
結論
本研究全体として、研究内容として充実しており、滞りなく成果が得られたと考えられる。
本研究の成果として腎臓疾患の発症・増悪の抑制、腎代替療法を要する患者数の抑制に結びつく医療水準の向上が期待される。

公開日・更新日

公開日
2021-05-27
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表

公開日・更新日

公開日
2021-05-27
更新日
2021-11-15

研究報告書(紙媒体)

行政効果報告

文献番号
201911010C

収支報告書

文献番号
201911010Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
32,500,000円
(2)補助金確定額
31,796,000円
差引額 [(1)-(2)]
704,000円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 7,522,282円
人件費・謝金 2,453,973円
旅費 5,489,762円
その他 8,830,383円
間接経費 7,500,000円
合計 31,796,400円

備考

備考
自己資金 400円

公開日・更新日

公開日
2021-05-07
更新日
-