難治性血管腫・血管奇形・リンパ管腫・リンパ管腫症および関連疾患についての調査研究

文献情報

文献番号
201911007A
報告書区分
総括
研究課題名
難治性血管腫・血管奇形・リンパ管腫・リンパ管腫症および関連疾患についての調査研究
課題番号
H29-難治等(難)-一般-014
研究年度
令和1(2019)年度
研究代表者(所属機関)
秋田 定伯(福岡大学 医学部 形成外科学・創傷再生学講座)
研究分担者(所属機関)
  • 佐々木 了(斗南病院・血管腫・脈管奇形センター・診療部長兼血管腫・脈管奇形センター長)
  • 三村 秀文(聖マリアンナ医科大学・医学部・教授)
  • 力久 直昭(おゆみの中央病院・形成外科・部長)
  • 大須賀 慶悟(大阪医科大学・放射線診断学教室・教授)
  • 田中 純子(広島大学大学院医学系研究科・疫学疾病制御学・教授)
  • 小関 道夫(岐阜大学医学部附属病院・小児病態学・講師)
  • 森本 哲(自治医科大学 とちぎ子ども医療センター・小児科学・教授)
  • 掛江 直子(国立成育医療研究センター・臨床研究センター 生命倫理研究室・室長 )
  • 康 勝好(埼玉県立小児医療センター・血液腫瘍科・科長兼部長)
  • 木下 義晶(新潟大学・医学部・小児外科・教授)
  • 神人 正寿(和歌山県立医科大学・医学部・教授)
  • 藤野 明浩(国立成育医療研究センター・ 臓器・運動器病態外科部外科・ 診療部長)
  • 杠 俊介(信州大学・医学部・形成外科・教授)
  • 野村 正(神戸大学・医学部附属病院・特命講師 )
  • 野崎 太希(聖路加国際病院・放射線科・医幹)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患政策研究
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
15,400,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は血管腫・血管奇形・リンパ管奇形・リンパ管腫症およびその関連疾患を対象とし、指定難病、小児慢性特定疾病と照合しつつ、平成28年度作成の血管腫・血管奇形・リンパ管奇形診療ガイドライン2017の周知同意形成の後、広く医学会、社会・国民に普及・啓発につとめるものである。特に、指定難病と小児慢性特定疾病のいずれにも組み込まれた疾病や、一方のみの場合、疾病名称の混乱などを整理し、長期にわたり患者のQOLを深刻に損なう多くの難治性の病態の理解を深めるものである。なお、リンパ管研究として旧藤野班ではリンパ管腫(リンパ管奇形)の全国調査が行われ、診断基準(案)、重症・難治性度診断基準(案)が作成され、旧小関班ではリンパ管腫症の全国調査が行われているが、本格的なレジストリ作成を開始する。
深部臓器血管性病変である肝血管腫はこれまでの先行研究で乳児期早期に致死的な経過を取る症例がある事が明らかにされ、臨床像や治療実態の全国調査によるリスク因子の把握から、診断基準や重症度分類が整備されつつあり病理学的な疾患背景の解明をおこなう。
研究方法
『血管腫・血管奇形・リンパ管奇形診療ガイドライン2017 公開のお知らせと次回改訂に向けてのお願い』の書面を、日本形成外科学会、日本皮膚科学会、日本医学放射線学会、日本小児外科学会、日本IVR学会、日本病理学会の6つの学会事務局に送付し周知した。(平成29年9月までに)。完全英文ガイドラインはJapanese Journal of Radiology, Pediatrics International, Journal of Dermatologyのimpact factor journal 3誌投稿した。レセプトを用いて、原発性リンパ浮腫(リンパ管奇形)の患者数の推定を疫学解析した。難病プラットフォーム(RADDRA-J)に連携した患者/疾病レジストリを構築する。またクリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群など一部指定難病、小児慢性特定疾病の保存療法(圧迫法)などの保険収載に向けての検証を開始した。
 
結果と考察
ガイドラインは学会、患者会に周知し、英文ガイドラインは3誌同時掲載された。原発性リンパ浮腫推定数は9100名程度と推定され、レジストリは代表施設で登録開始し、弾性着衣を用いた圧迫療法のは多施設で臨床データ収集している。
結論
指定難病に制定された巨大静脈奇形(頚部口腔咽頭びまん性病変)、巨大動静脈奇形(頚部顔面又は四肢病変)、クリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群、巨大リンパ管奇形(頚部顔面病変)、リンパ管腫症/ゴーハム病の診断基準・重症度分類の確定と診療ガイドラインの推進が図られた。疾患レジストリを構築開始し、新規治療法へ発展予定である。保険収載に関して、原発性リンパ管奇形(リンパ浮腫)の患者数推定と臨床研究をクリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群に対して開始している。

公開日・更新日

公開日
2021-05-27
更新日
-

研究報告書(PDF)

総括研究報告書
分担研究報告書
研究成果の刊行に関する一覧表

公開日・更新日

公開日
2021-05-27
更新日
2021-07-01

研究報告書(紙媒体)

文献情報

文献番号
201911007B
報告書区分
総合
研究課題名
難治性血管腫・血管奇形・リンパ管腫・リンパ管腫症および関連疾患についての調査研究
課題番号
H29-難治等(難)-一般-014
研究年度
令和1(2019)年度
研究代表者(所属機関)
秋田 定伯(福岡大学 医学部 形成外科学・創傷再生学講座)
研究分担者(所属機関)
  • 佐々木 了(家公務員共済組合連合会斗南病院・血管腫・脈管奇形センター・診療部長兼血管腫・脈管奇形センター)
  • 三村 秀文(聖マリアンナ医科大学・医学部・放射線医学講座)
  • 力久 直昭(おゆみの中央病院・形成外科)
  • 大須賀 慶悟(大阪医科大学・放射線診断学講座)
  • 田中 純子(広島大学大学院医学系研究科・疫学疾病制御学講座)
  • 小関 道夫(岐阜大学医学部附属病院・小児病態学講座)
  • 森本 哲(自治医科大学 とちぎ子ども医療センター・小児科学)
  • 掛江 直子(国立成育医療研究センター・臨床研究センター 生命倫理研究室)
  • 康 勝好(埼玉県立小児医療センター・血液腫瘍科)
  • 木下 義晶(新潟大学・医学部・小児外科学講座)
  • 神人 正寿(和歌山県立医科大学・医学部・皮膚科学講座)
  • 藤野 明浩(国立成育医療研究センター・ 臓器・運動器病態外科部外科)
  • 杠 俊介(信州大学・医学部・形成再建外科学講座)
  • 野村 正(神戸大学・医学部附属病院・形成外科)
  • 野崎 太希(聖路加国際病院・放射線科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患政策研究
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
血管腫・血管奇形・リンパ管奇形・リンパ管腫症およびその関連疾患を対象とし、指定難病、小児慢性特定疾病と照合しつつ、平成28年度作成の血管腫・血管奇形・リンパ管奇形診療ガイドライン2017の周知同意形成の後、広く医学会、社会・国民に普及・啓発につとめるものである。特に、指定難病と小児慢性特定疾病のいずれにも組み込まれた疾病や、一方のみの場合、疾病名称の混乱などを整理し、長期にわたり患者のQOLを深刻に損なう多くの難治性の病態の理解を深めるものである。
研究方法
診療ガイドラインをMINDS準拠で作成し、『血管腫・血管奇形・リンパ管奇形診療ガイドライン2017 公開のお知らせと次回改訂に向けてのお願い』の書面を、日本形成外科学会、日本皮膚科学会、日本医学放射線学会、日本小児外科学会、日本IVR学会、日本病理学会の6つの学会事務局に送付し周知した。(平成29年9月までに)。完全英文ガイドラインはJapanese Journal of Radiology, Pediatrics International, Journal of Dermatologyのimpact factor journal 3誌に投稿した。原発性リンパ浮腫(リンパ管奇形)の間キャ数推定をレセプトデータから統計推定した。難病疾患を中心に南保湯プラットフォーム(RADDAR-J)完全準拠疾患レジストリを作成開始した。クリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群に対して臨床研究を開始した。
結果と考察
診療ガイドラインは関連全学会で承認され、会員以下に周知され、患者会二も市民公開講座、学会シンポジウム参加で周知啓発した。英文ガイドラインは3誌同時掲載された。原発性リンパ浮腫は9100人程度と推定された。本研究班の指定難病(5疾患)と関連の小児慢性特定疾病の医療費補助を7疾患に拡大し、合脈管系分類区分とした。RADDAR-J完全準拠疾患レジストリは代表施設において入力開始し、順次分担研究施設、研究協力者施設へ拡大予定である。クリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群の圧迫着をもちた臨床研究は保険収載への提言予定である。
結論
指定難病 5疾患の巨大静脈奇形(頚部口腔咽頭びまん性病変)、巨大動静脈奇形(頚部顔面又は四肢病変)、クリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群、巨大リンパ管奇形(頚部顔面病変)、リンパ管腫症/ゴーハム病の診断基準・重症度分類について、適応範囲、診断基準について、診療ガイドラインの
作成と学会、患者会、一般市民へ普及周知、疾患疫学調査、レジストリ登録、保険収載にむけて積極的に寄与した。

公開日・更新日

公開日
2021-05-27
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

行政効果報告

文献番号
201911007C

収支報告書

文献番号
201911007Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
20,020,000円
(2)補助金確定額
20,020,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 3,504,803円
人件費・謝金 2,323,077円
旅費 4,019,691円
その他 5,552,429円
間接経費 4,620,000円
合計 20,020,000円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2021-06-21
更新日
-