文献情報
文献番号
201909022A
報告書区分
総括
研究課題名
喫煙室内外の環境改善に質する課題の解決のための研究
課題番号
19FA1006
研究年度
令和1(2019)年度
研究代表者(所属機関)
大和 浩(産業医科大学産業生態科学研究所 健康開発科学研究室)
研究分担者(所属機関)
- 伊藤 ゆり(大阪医科大学 研究支援センター)
- 姜 英(キョウ エイ)(産業医科大学 産業生態科学研究所 健康開発科学研究室)
- 樋上 光雄(産業医科大学 産業保健学部)
- 若尾 文彦(国立研究開発法人国立がん研究センター がん対策情報センター)
- 大森 久光(熊本大学 大学院製麺科学研究部(保))
- 河井 一明(産業医科大学 産業生態科学研究所 職業性腫瘍学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
令和1(2019)年度
研究終了予定年度
令和3(2021)年度
研究費
15,385,000円
研究者交替、所属機関変更
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究の第1の目的は、健康増進法の改正等で求められている「望まない受動喫煙をなくす」ため、喫煙可能店から禁煙店へ変更を行う施設事例に関する情報を収集することである。
第2の目的は、業種や施設の状況、設備の実態等で異なる受動喫煙の分析を行うことである。
第3の目的は、受動喫煙対策の変更時に講じられた設備面や運用面に関する対策や取り組みに関する情報の収集、分析及び評価を行うことである。
第4の目的は、喫煙可能店から禁煙店へ変更を行おうとする事業者にとって参考となる技術的な受動喫煙的留意事項を提示することである。
第2の目的は、業種や施設の状況、設備の実態等で異なる受動喫煙の分析を行うことである。
第3の目的は、受動喫煙対策の変更時に講じられた設備面や運用面に関する対策や取り組みに関する情報の収集、分析及び評価を行うことである。
第4の目的は、喫煙可能店から禁煙店へ変更を行おうとする事業者にとって参考となる技術的な受動喫煙的留意事項を提示することである。
研究方法
1)喫煙可能から禁煙に変更した飲食店の禁煙化の経緯、メリット等の聞き取り調査をおこなう。
2)喫煙専用室内外の粉じん・ガス状物質濃度を従来よりも精密な方法で測定する。
3)喫煙専用室の壁紙等から発生する化学物質の同定、測定法を確立し、その半減期を求める。実際に喫煙室を禁煙化した事例でガス状物質濃度の測定を行う。
4)喫煙と受動喫煙による呼吸機能、尿中バイオマーカーを健診受診者のデータを用いて評価する。
2)喫煙専用室内外の粉じん・ガス状物質濃度を従来よりも精密な方法で測定する。
3)喫煙専用室の壁紙等から発生する化学物質の同定、測定法を確立し、その半減期を求める。実際に喫煙室を禁煙化した事例でガス状物質濃度の測定を行う。
4)喫煙と受動喫煙による呼吸機能、尿中バイオマーカーを健診受診者のデータを用いて評価する。
結果と考察
1)喫煙可能であった店舗を禁煙化した経緯、メリット、トラブル回避方法等をまとめた冊子「お店を禁煙にしてよかった」とWebで公開した(https://quemlin.com/pickup/idea.html)。
2)粉じんは粒子数濃度で、ガスはppbレベルで従来よりも精密な測定を行うことが可能であった。
3)タバコ成分を付着させた紙タオルから放散されるガス状成分が消失するには相当な期間が必要であった。喫煙室の壁紙の貼り替えと什器の交換を行った場合には、ガス状成分は検出されなかった。
4)受診者の喫煙・受動喫煙の状況の情報と呼吸機能に関する検査データを匿名化して抽出し分析する準備を行った。また、余剰尿中のニコチン、コチニン等を測定する手法が確立された。
2)粉じんは粒子数濃度で、ガスはppbレベルで従来よりも精密な測定を行うことが可能であった。
3)タバコ成分を付着させた紙タオルから放散されるガス状成分が消失するには相当な期間が必要であった。喫煙室の壁紙の貼り替えと什器の交換を行った場合には、ガス状成分は検出されなかった。
4)受診者の喫煙・受動喫煙の状況の情報と呼吸機能に関する検査データを匿名化して抽出し分析する準備を行った。また、余剰尿中のニコチン、コチニン等を測定する手法が確立された。
結論
本研究により、喫煙専用室を設置することのデメリット(室内空気環境、ヒトへの影響)、喫煙室を禁煙室に変更する際のノウハウが明らかとなり、改正健康増進方に基づくわが国の屋内の受動喫煙防止対策の推進に寄与すると考えられた。
公開日・更新日
公開日
2020-09-01
更新日
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