保健所が支援する地域の全高齢者を対象とした指標型目標設定による包括的保健予防活動効果に関する対照群を含む長期介入追跡研究

文献情報

文献番号
199800733A
報告書区分
総括
研究課題名
保健所が支援する地域の全高齢者を対象とした指標型目標設定による包括的保健予防活動効果に関する対照群を含む長期介入追跡研究
課題番号
-
研究年度
平成10(1998)年度
研究代表者(所属機関)
星 旦二(東京都立大学)
研究分担者(所属機関)
  • 福永一郎(香川県坂出保健所副主幹)
  • 徳留修身(結核予防会・結核研究所疫学科長)
  • 細川えみ子(東京都杉並区高井戸保健センター)
  • 田中良明(川崎市幸保健所・技術吏員)
  • 中村安秀(東京大学医学部・助教授)
  • 山崎秀夫(東京都立大学・助教授)
  • 田沢光正(岩手県保健環境部保健衛生課・課長補佐)
  • 揚松龍治(栃木県環境保健部・次長)
研究区分
厚生科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 健康科学総合研究事業
研究開始年度
平成10(1998)年度
研究終了予定年度
平成12(2000)年度
研究費
8,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
地域全体の高齢者を対象として、文化活動を含めた包括的な予防活動を継続的組織的に実施し、その効果を対照地区ないし対照群との比較によって評価追跡指標(Final goal)からみた三年後の効果を明確にしていくことである。
研究方法
介入追跡実証疫学を活用する。最終的な評価追跡指標(Final goal)は、「65歳以 下の死亡割合(Premature death)」「主観的な健康感」「生活活動能力」とする。それらの手段的な評価指標としては、「社会的なネットワ-ク」「日常生活習慣」「健康志向行動」「モラ-ルスケ-ル」「医療費」「国民健康保険税率」「施設整備度」「各専門職マンパワ-確保数」の数量的な評価指標として、アンケート調査を実施した。
結果と考察
調査の結果は、1)介入実証疫学の評価追跡指標を策定したことと、「予防が治療に勝る」ことが対照群との比較において、証明できる追跡研究のための基礎調査を約1.8万人に実施したことである。2)本格的な予防活動として、寝たきり後追いでなく、寝たきり発生予防ないし寝たきりの進行を遅らせることを目的とした総合的な保健活動プログラムが明確になり「後追い」ではなく「発生予防事前作戦」のための科学的情報が蓄積される前提条件としての基礎調査を全国13箇所の市町村で実施した。
結論
今回の調査は、寝たきり後追いでなく、寝たきり発生を予防することを明確にする追跡調査のための基礎調査を実施した。最終効果としての追跡評価指標は、高齢者の主観的な健康感や生活活動能力を設定した。その手段となる評価指標として、社会的ネットワ-ク強度、好ましい健康習慣の程度、健康志向行動を用いる。基盤整備指標としては、住民を巻き込んだ相互学習型の保健活動実績、マンパワ-の確保状況、施設整備状況、健康関連施設開放度を用いることにした。一方、経済的にみた評価も試み、投入した予算に対する、医療費総額を含めた予防活動の費用効果を明確にする予定である。このことによって、今後の予防活動を重要視する政策提言を科学的にすすめるための、確固とした科学的な基礎情報を蓄積することとした。

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