文献情報
文献番号
201908033A
報告書区分
総括
研究課題名
3学会合同「がんゲノムネット」を用いた、国民への「がんゲノム医療」に関する教育と正しい情報伝達に関する研究
課題番号
H30-がん対策-一般-008
研究年度
令和1(2019)年度
研究代表者(所属機関)
田村 研治(国立研究開発法人国立がん研究センター 中央病院乳腺科・腫瘍内科)
研究分担者(所属機関)
- 土原一哉(国立研究開発法人国立がん研究センター 東病院 先端医療開発センター)
- 高橋俊二(公益財団法人がん研究会有明病院 総合腫瘍科)
- 古川洋一(東京大学医科学研究所腫瘍ゲノム腫瘍学分野)
- 川上尚人(近畿大学医学部附属病院 腫瘍内科)
- 佐治重衡(公立大学法人福島県立医科大学医学部 腫瘍内科)
- 矢野聖二(金沢大学がん進展制御研究所 腫瘍内科)
- 植竹宏之(東京医科歯科大学大学院医学部医学科 総合外科学分野)
- 林田哲(慶應義塾大学医学部)
- 吉原弘祐(新潟大学大学院 歯学総合研究科)
- 清水千佳子(国立研究開発法人国立国際医療研究センター 乳腺腫瘍内科)
- 加藤雅志(国立研究開発法人国立がん研究センター がん対策情報センター がん医療支援部門)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん対策推進総合研究
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究費
10,954,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
近年、個人のゲノム情報に基づき、個人ごとの違いを考慮した「がんゲノム医療」への期待が高まっている。第3期がん対策推進基本計画では、「バイオバンク」、「次世代シーケンスを用いたゲノム解析」、「治験薬と含めた治療選択肢を提示できるゲノムコンソーシアム」などを推進する一方、「がんゲノム医療」に関する国民への理解を促進するための教育や普及啓発が求められている。
現状、「がんゲノム医療」には、患者を中心とした社会一般から多大な期待がなされているが、正確な情報提供が欠如しているため、一般人はもちろん医療従事者の間でも混乱が生じている。商業ベースで宣伝される遺伝子パネルなどの中には低品質のものが散見され、結果が治療選択に反映されないものも多くある。情報は専門用語で示されるため、一般の国民には理解が困難であること、又、テレビ、新聞、SNSを含む膨大な情報や広告の中で、信頼性の高い情報を選別することは困難で、結果としてがん患者が不利益を得ることも少なくない。
「日本癌学会」、「日本臨床腫瘍学会」、「日本癌治療学会」は、2017年より「がんゲノム医療の推進」を目的として、「3学会合同ゲノム医療推進タスクフォース」を設立した。
本研究は、この3学会合同WGを基盤とし、患者、患者家族、一般市民を対象に、現状のがんゲノム医療の全体像をまとめアップデートを随時行いながら、ゲノム関連情報の提供を行うことを計画する。各学会に所属する専門家による現状の解説や将来像、現時点では達成できていないことなど負の側面も含めて正確な情報を提供する。情報ツールとしては、3学会のホームページだけではなく、患者会のホームページ、NPOがん関連ネット、メディア企業、医学系出版社、大手のインターネットサイトを用いる。又、各学会の学術集会、市民公開講座、大学のがんプロフェッショナル講座、国立がん研究センター、患者会、他医療従事者向け教育事業などと連携する。
3年間の研究期間内に、国民を対象とした「がんゲノムネット」のコンテンツ・体制を整えることを目標とする。
現状、「がんゲノム医療」には、患者を中心とした社会一般から多大な期待がなされているが、正確な情報提供が欠如しているため、一般人はもちろん医療従事者の間でも混乱が生じている。商業ベースで宣伝される遺伝子パネルなどの中には低品質のものが散見され、結果が治療選択に反映されないものも多くある。情報は専門用語で示されるため、一般の国民には理解が困難であること、又、テレビ、新聞、SNSを含む膨大な情報や広告の中で、信頼性の高い情報を選別することは困難で、結果としてがん患者が不利益を得ることも少なくない。
「日本癌学会」、「日本臨床腫瘍学会」、「日本癌治療学会」は、2017年より「がんゲノム医療の推進」を目的として、「3学会合同ゲノム医療推進タスクフォース」を設立した。
本研究は、この3学会合同WGを基盤とし、患者、患者家族、一般市民を対象に、現状のがんゲノム医療の全体像をまとめアップデートを随時行いながら、ゲノム関連情報の提供を行うことを計画する。各学会に所属する専門家による現状の解説や将来像、現時点では達成できていないことなど負の側面も含めて正確な情報を提供する。情報ツールとしては、3学会のホームページだけではなく、患者会のホームページ、NPOがん関連ネット、メディア企業、医学系出版社、大手のインターネットサイトを用いる。又、各学会の学術集会、市民公開講座、大学のがんプロフェッショナル講座、国立がん研究センター、患者会、他医療従事者向け教育事業などと連携する。
3年間の研究期間内に、国民を対象とした「がんゲノムネット」のコンテンツ・体制を整えることを目標とする。
研究方法
インターネットなどを用いた情報配信事業については、情報ツール、コンテンツ及び運営方針を決定し、分担執筆者を選定する。出版事業に関しては、書籍名、内容、項目を決定し、出版社、分担執筆者を選定する。市民向けのゲノム講習会や3学会の学術集会内でのシンポジウム、教育セミナー、市民公開講座にて正しいゲノム情報の開示を行う。事業全般において、がん患者、患者家族に対するコミュ二ケーション方法について情報収集し、情報発信に役立てる。
結果と考察
1)第1回 田村班班会議
2019年9月16日(金)
AP東京八重洲通り 7階「Sルーム」
2)3学会合同ゲノム推進タスクフォース
・第6回, 2019年6月21日(木)15:00〜17:00
国際医学情報センター 1階 会議室E
・第7回, 2019年9月16日(木)13:00〜15:00
AP東京八重洲通り7階「Sルーム」
3)書籍を用いた情報配信事業
・書籍名「よくわかるがんゲノム医療」と決定した
・質問を64項目に厳選した(QA方式)
・項目ごとに執筆者を選定し、応諾作業を行った
・執筆者に原稿執筆を依頼した
・原稿を回収して編集作業を行った
・患者の目線からの「分かりやすさ」について、複数の患者会による校正を依頼した。
4)SNSを用いた情報配信事業
・SNS情報配信業者の選定
「NPO法人キャンサーネットジャパン」
・内容、項目、運営方針について検討した
・SNSコンテンツ名を「がんゲノムネット」
・website開設登録を行った
・websiteの画面イメージ、コンテンツ配置の計画、作成を行った
・執筆者に原稿執筆を依頼した
・執筆者本人による動画撮影をした
5)患者、家族、市民を対象とした情報伝達
・第27回日本乳癌学会、学術総会、
シンポジウム
2019年7月12日(金)
乳腺専門医とゲノム医療「乳癌におけるゲノム医療の展望」
・八番会(乳がん患者会)勉強会
2019年11月10日(日)
国立がん研究センター中央病院内
「乳がんにおけるがんゲノム医療」
<考察>
令和2年1月から、新型コロナウイルスの影響で研究計画が遅れている。
2019年9月16日(金)
AP東京八重洲通り 7階「Sルーム」
2)3学会合同ゲノム推進タスクフォース
・第6回, 2019年6月21日(木)15:00〜17:00
国際医学情報センター 1階 会議室E
・第7回, 2019年9月16日(木)13:00〜15:00
AP東京八重洲通り7階「Sルーム」
3)書籍を用いた情報配信事業
・書籍名「よくわかるがんゲノム医療」と決定した
・質問を64項目に厳選した(QA方式)
・項目ごとに執筆者を選定し、応諾作業を行った
・執筆者に原稿執筆を依頼した
・原稿を回収して編集作業を行った
・患者の目線からの「分かりやすさ」について、複数の患者会による校正を依頼した。
4)SNSを用いた情報配信事業
・SNS情報配信業者の選定
「NPO法人キャンサーネットジャパン」
・内容、項目、運営方針について検討した
・SNSコンテンツ名を「がんゲノムネット」
・website開設登録を行った
・websiteの画面イメージ、コンテンツ配置の計画、作成を行った
・執筆者に原稿執筆を依頼した
・執筆者本人による動画撮影をした
5)患者、家族、市民を対象とした情報伝達
・第27回日本乳癌学会、学術総会、
シンポジウム
2019年7月12日(金)
乳腺専門医とゲノム医療「乳癌におけるゲノム医療の展望」
・八番会(乳がん患者会)勉強会
2019年11月10日(日)
国立がん研究センター中央病院内
「乳がんにおけるがんゲノム医療」
<考察>
令和2年1月から、新型コロナウイルスの影響で研究計画が遅れている。
結論
令和2年度に、出版物「よくわかるがんゲノム医療」の刊行とインターネットコンテンツ「がんゲノムネット」をオープンする。インターネットサイトが軌道にのれば、随時、情報を更新する。コンテンツの評価については、フィードバックが必要と考える。
公開日・更新日
公開日
2020-09-09
更新日
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