文献情報
文献番号
201908029A
報告書区分
総括
研究課題名
科学的根拠に基づいたがん免疫療法の評価とPublicity
課題番号
H30-がん対策-一般-004
研究年度
令和1(2019)年度
研究代表者(所属機関)
河野 浩二(公立大学法人 福島県立医科大学 消化管外科学講座)
研究分担者(所属機関)
- 藤原俊義(国立大学法人岡山大学・医歯薬学総合研究科消化器外科学講座)
- 硲彰一(国立大学法人山口大学・医学部医学科先端がん治療開発学)
- 有賀淳(東京女子医科大学・医学部先端生命医科学研究所)
- 飯沼久恵(帝京大学・医学部医療共通教育研究センター)
- 玉田耕治(国立大学法人山口大学・医学部大学院医学系研究科免疫学)
- 山口佳之(川崎医科大学・医学部臨床腫瘍学)
- 奥村晃子(公益財団法人日本医療機能評価機構・EBM医療情報部Minds)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん対策推進総合研究
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究費
8,140,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書（概要版）
研究目的
本事業は、がん免疫療法を一般市民に正しく理解していただくことを目的とし、下記の3分野からなる。
①がん免疫療法ガイドブック編集事業
各癌腫ごとにがん免疫療法の臨床的意義、種類、臨床成績などを収集する。そのデータを一般市民にもわかりやすい形式（Q&A形式など）で、「がん免疫療法ガイドブック（仮称）」として編集し、学会ホームページ等で一般公開する
②自由診療ベースでのがん免疫細胞療法の実態調査事業
民間クリニック等での自由診療をベースとしたがん免疫療法の実態を調査する（アンケート調査、再生医療等新法に基づく報告書調査）
③市民公開講座事業
日本バイオセラピー学会の全面的なサポートにより、「がん免疫療法を正しく理解する市民公開講座」を全国各地で計６回実施し、科学的根拠に基づいたがん免疫療法に対する普及活動を実施する。
①がん免疫療法ガイドブック編集事業
各癌腫ごとにがん免疫療法の臨床的意義、種類、臨床成績などを収集する。そのデータを一般市民にもわかりやすい形式（Q&A形式など）で、「がん免疫療法ガイドブック（仮称）」として編集し、学会ホームページ等で一般公開する
②自由診療ベースでのがん免疫細胞療法の実態調査事業
民間クリニック等での自由診療をベースとしたがん免疫療法の実態を調査する（アンケート調査、再生医療等新法に基づく報告書調査）
③市民公開講座事業
日本バイオセラピー学会の全面的なサポートにより、「がん免疫療法を正しく理解する市民公開講座」を全国各地で計６回実施し、科学的根拠に基づいたがん免疫療法に対する普及活動を実施する。
研究方法
～令和元年度～
①平成30年度①で収集したデータをもとに、癌腫ごとにがん免疫療法の情報、すなわち、がん免疫療法の臨床的意義、種類、臨床成績などを、「がん免疫療法ガイドブック(仮称)」として編集する。これには、一般市民にもわかりやすいQ&A形式を取り入れ、癌腫ごとにがん免疫療法の位置づけを明確にする。このガイドブックの内容は、バイオセラピー学会評価委員会で客観的に評価していただき、バイオセラピィ学会でパブリックコメントを収集し、追加、修正作業を行う。
②平成30年度②で収集したデータを分析し、自由診療で行われている免疫療法を解析する。
③「がん免疫療法を正しく理解してもらう市民公開講座」を企画立案する。
①平成30年度①で収集したデータをもとに、癌腫ごとにがん免疫療法の情報、すなわち、がん免疫療法の臨床的意義、種類、臨床成績などを、「がん免疫療法ガイドブック(仮称)」として編集する。これには、一般市民にもわかりやすいQ&A形式を取り入れ、癌腫ごとにがん免疫療法の位置づけを明確にする。このガイドブックの内容は、バイオセラピー学会評価委員会で客観的に評価していただき、バイオセラピィ学会でパブリックコメントを収集し、追加、修正作業を行う。
②平成30年度②で収集したデータを分析し、自由診療で行われている免疫療法を解析する。
③「がん免疫療法を正しく理解してもらう市民公開講座」を企画立案する。
結果と考察
①「がん免疫療法ガイドブック」編集事業
令和元年度（2019年度）には、班会議を2回開催し、前半の総論的内容（免疫のしくみ、免疫療法の種類、有害事象など）、後半の臓器別の各論について、データ抽出、執筆を開始し、2019年11月、第一稿が完成した。その後、班員による修正、編集作業を実施し、2020年1月にはバイオセラピィ学会評価委員会と日本臨床腫瘍学会の2者による掲載内容の評価、レビューを実施した。さらに、2020年2月には、バイオセラピィ学会ホームページによるパブリックコメントを収集、さらに同時に患者さん2名からレビューをいただいた。
②自由診療ベースでのがん免疫細胞療法の実態調査事業
令和元年度（2019年度）に班会議を2回開催した。2018年度に実施したアンケート調査の回収率が全体の13％であったこと、回答施設は公的機関が多く民間クリニックからの回答が少なかった点を踏まえると、今回のデータで分析、公表するには、Real world dataとしては、バイアスが大きいとの判断に至った。
③「市民公開講座」事業
令和元年度には、下記の3回の市民公開講座を開催した
福島市 福島医大 柴田昌彦先生（令和元年10月13日）
東京都 帝京大学 飯沼久恵先生（令和元年9月 14日）
岡山市 岡山大学 藤原俊義先生（令和元年11月29日）
令和元年度（2019年度）には、班会議を2回開催し、前半の総論的内容（免疫のしくみ、免疫療法の種類、有害事象など）、後半の臓器別の各論について、データ抽出、執筆を開始し、2019年11月、第一稿が完成した。その後、班員による修正、編集作業を実施し、2020年1月にはバイオセラピィ学会評価委員会と日本臨床腫瘍学会の2者による掲載内容の評価、レビューを実施した。さらに、2020年2月には、バイオセラピィ学会ホームページによるパブリックコメントを収集、さらに同時に患者さん2名からレビューをいただいた。
②自由診療ベースでのがん免疫細胞療法の実態調査事業
令和元年度（2019年度）に班会議を2回開催した。2018年度に実施したアンケート調査の回収率が全体の13％であったこと、回答施設は公的機関が多く民間クリニックからの回答が少なかった点を踏まえると、今回のデータで分析、公表するには、Real world dataとしては、バイアスが大きいとの判断に至った。
③「市民公開講座」事業
令和元年度には、下記の3回の市民公開講座を開催した
福島市 福島医大 柴田昌彦先生（令和元年10月13日）
東京都 帝京大学 飯沼久恵先生（令和元年9月 14日）
岡山市 岡山大学 藤原俊義先生（令和元年11月29日）
結論
「誰にでもわかるがん免疫療法ガイドブック」発刊事業と、市民公開講座事業については、実施計画どおり遂行されており、今後の成果に大きく期待するところである。また、自由診療ベースのがん免疫療法の実態調査に関しては、方法論などの今後の改善が必要と思われる。
公開日・更新日
公開日
2020-09-09
更新日
-