わが国におけるICD-11コーディング導入に関する問題点の抽出と解決及び先進国における疾病統計に係る情報分析

文献情報

文献番号
201902006A
報告書区分
総括
研究課題名
わが国におけるICD-11コーディング導入に関する問題点の抽出と解決及び先進国における疾病統計に係る情報分析
課題番号
19AB1002
研究年度
令和1(2019)年度
研究代表者(所属機関)
末永 裕之(一般社団法人日本病院会執行部)
研究分担者(所属機関)
  • 須貝 和則(国立研究開発法人国立国際医療研究センター)
  • 住友 正幸(徳島県立三好病院)
  • 瀬尾 善宣(社会医療法人医仁会中村記念病院)
  • 高橋 長裕(公益財団法人ちば県民保健予防財団総合健診センター)
  • 塚本 哲(日本保健医療大学保健医療学部)
  • 牧田 茂(埼玉医科大学医学部)
  • 松本 万夫(埼玉医科大学医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(統計情報総合研究)
研究開始年度
令和1(2019)年度
研究終了予定年度
令和3(2021)年度
研究費
3,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
【ICD-11に係わる研究】
本研究は、まず、わが国におけるICD-11に係わる教育に必要な教材の基礎ができることに意義がある。次に、2017年ICD-11β版フィールドテストが実施されたが、その際には参加者へは事前にICD-11の十分な知識と理解が少なく実施された経緯があった。本研究では、ICD-11をより理解したうえで、より実際的な場面で再検討することが可能である。ICD-11で新たに導入されるV章、エクステンションコードの有用性を検証することができる。またWHOのICD-11アップデートに寄与することができる。
【先進国における疾病統計に係る研究】
代表的な先進国数カ国について分析することにより、わが国における患者調査(疾病統計)について、今後の対応方針決定のための知見が提供可能となる基礎資料作成のための分析を行う。
研究方法
【ICD-11に係わる研究】
1.ICD-10とICD-11を研究協力者、作業協力者とでICD-11のレファレンスガイドの原文を参考として比較検討し、それぞれの章において、項目数の変化、構造の特徴、章間の移動、主な変化、問題点に分けて解説した基本構造を中心とした基礎的知識を教材として開発。ICD-11の章ごとにICD-10との差異を中心に教材を作成した(教材1)。
2.教材をもとに関係病院担当者へ講習会と講習会およびICD-11に対するアンケートの実施した。以上の意見をもとに教材の改訂を行う。
【先進国における疾病統計に係る情報分析】
①7月、オーストラリアの疾病統計に関連する機関を訪問し、情報収集を行った。
②10月、WHO-FICネットワーク年次会議および11月、IFHIMA国際大会の行程を利用し、カナダ人の担当者にインタビューを実施し情報収集を行った。
結果と考察
【ICD-11に係わる研究】
ICD-11普及への基盤整備としては、長いクラスターコーディングを言語に逆翻訳するシステムが必要と考えられる。また、ICD-11ブラウザの問題(open/closeが骨折にしか適応できない、スラッシュでつないだステムコードにエクステンションコードを振れない等)の解決、ICD-11のバグ修正も必要である。
診療情報管理士教育では、ICD-11タビュレーションの周知も必要であるが、リファレンスガイドの周知(ポストコーディネーションの理解など)も喫緊の課題であると思われた。
【先進国における疾病統計に係る情報分析】
①両国ともに、病院疾病統計については非常に優れたデータ収集方法が整備、国による公的な機関によって管理、常にアップデートされる体制が完備している。両国とも国内すべての病院データが登録されている。
②プライマリ・ケア統計は、両国とも個々のクリニックにおけるデータ収集体制は整備されておらず不完全である。
③病院疾病統計に係るデータベースは、両国ともにその二次利用のための仕組みが整備され、疫学的調査等の各種研究のみならず、医療保健政策等、行政面での活用に対しても対応可能である。
結論
【ICD-11に係わる研究】
作成した教材について、受講者の意見をもとに改善を図ることが必要である。
今回の教材はICD-10とICD-11の違いについて焦点を当て、具体的なコーディング例は示すことができなかった。さらにコーディングの実際を経験できるような練習用テキストの作成が望まれる。
改善したテキストにより実際のコーディングを練習した診療情報管理士により、フィールドテストを行う次年度の研究につなげたい。
【先進国における疾病統計に係る情報分析】
各病院から提出されるデータの作成に係り、両国とも診療情報管理士の働きが高く評価されており、またその需要が高い。また診療情報管理における専門的知識・技能についての認定がカナダでは病院における実際の業務につくには必須であり、オーストラリアにおいても必須ではないが、検定制度がある。更に高度な知識・技能を身につけるための教育・研修システムが注目されている。

公開日・更新日

公開日
2021-07-15
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2021-07-15
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201902006Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
3,000,000円
(2)補助金確定額
3,000,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 183,710円
人件費・謝金 0円
旅費 1,131,726円
その他 1,684,573円
間接経費 0円
合計 3,000,009円

備考

備考
差異9円は口座の利息分の収入であり、その分を支出した。

公開日・更新日

公開日
2021-07-15
更新日
-