文献情報
文献番号
201824010A
報告書区分
総括
研究課題名
新たなアプローチ方法による献血推進方策と血液製剤の需要予測に資する研究
課題番号
H30-医薬-一般-011
研究年度
平成30(2018)年度
研究代表者(所属機関)
田中 純子(広島大学 大学院医歯薬保健学研究科 疫学・疾病制御学)
研究分担者(所属機関)
- 鹿野 千治(日本赤十字社 血液事業本部・経営企画部・事務戦略室)
- 早坂 勤(日本赤十字社 血液事業本部)
- 秋田 智之(広島大学 大学院医系科学研究科 疫学・疾病制御学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究費
3,200,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究は、3つの研究の柱「血液製剤の医療需要と供給の予測に関する研究」、「若年者の献血推進の方策と教育資材の開発」、「対策の効果と評価,効果測定指標に関する研究」からなり、エビデンスに基づいた献血施策の基盤となる成果の提示を目指す。
研究方法
3つの研究の柱を基に人口動態、社会行動確率論的、情報マネジメント、社会医学的、医歯薬学教育など多岐にわたる研究分野からのアプローチを実施する。
結果と考察
本研究は平成30年度の途中から開始したため、ほとんどの研究については、広島大学疫学研究倫理審査委員会への研究倫理申請や厚生労働省・日本赤十字社へのデータ提供申請の進行中である。
進行状況について、以下に示す。
1)「数理疫学的手法による献血本数の需要と供給の将来推計」について、直近の全献血者の個別データを用いて献血本数の需要と供給の将来推計を計画している。今年度は、日本赤十字社に全献血者データ(2016年度~ 2018年度)を広島大学に提供するための申請を行った。また、過去の研究で受領している、2014・2015年度の国内すべての献血の個別データ(各500万本)を対象に、献血行動により6つのグループ(献血年間0回、全血1回、全血複数回、成分1回、成分複数回、全血と成分を両方)に分け、2年間でそれぞれのグループ間の推移を性・年齢(1歳刻み)別に算出し(献血行動推移確率)、それに基づき2050年までの献血本数を予測した。その結果、20・30歳代は献血行動が習慣化していない、全血献血を行うものは次年度も全血献血を、成分献血を行うものは次年度も成分献血を行う傾向にあること、推定献血本数は2014年度の497万本から2030年度には429万本、2050年度には326万本に単調に減少し、年齢階級別にみた献血本数の推移の検討から20-40歳代の献血本数の減少が大きく影響していると考えられた。
2)「免疫グロブリン製剤の使用実態把握と需要の将来推計」について、免疫性グロブリン製剤の投与実態(投与されている疾患名、投与期間など)および投与実態の年次推移を明らかにし、適正使用の評価、需要の将来予測を行うために、厚生労働省のレセプト情報・特定健診等情報の「レセプト情報・特定健診等情報の提供に関するガイドライン」の第三者提供に基づき、National Data Base (NDB)の利用申請を行っている。また、広島大学疫学研究倫理審査委員会に研究倫理申請を申請中である。令和元年度中に、データおよび倫理審査承認が得られる見込みで、準備ができ次第、解析実施予定である。
3)「20歳代、30歳代の複数回献血者および初回献血者へ意識動向」について、大学生および献血希望者を対象とした2つのアンケート調査により20歳代・30歳代の複数回献血者、初回献血者の意識動向を把握することを目的とした調査の調査票を作成した。また、広島大学疫学研究倫理審査委員会に研究倫理申請を申請中である。アンケート調査自体は、を令和元年度に実施予定である。
進行状況について、以下に示す。
1)「数理疫学的手法による献血本数の需要と供給の将来推計」について、直近の全献血者の個別データを用いて献血本数の需要と供給の将来推計を計画している。今年度は、日本赤十字社に全献血者データ(2016年度~ 2018年度)を広島大学に提供するための申請を行った。また、過去の研究で受領している、2014・2015年度の国内すべての献血の個別データ(各500万本)を対象に、献血行動により6つのグループ(献血年間0回、全血1回、全血複数回、成分1回、成分複数回、全血と成分を両方)に分け、2年間でそれぞれのグループ間の推移を性・年齢(1歳刻み)別に算出し(献血行動推移確率)、それに基づき2050年までの献血本数を予測した。その結果、20・30歳代は献血行動が習慣化していない、全血献血を行うものは次年度も全血献血を、成分献血を行うものは次年度も成分献血を行う傾向にあること、推定献血本数は2014年度の497万本から2030年度には429万本、2050年度には326万本に単調に減少し、年齢階級別にみた献血本数の推移の検討から20-40歳代の献血本数の減少が大きく影響していると考えられた。
2)「免疫グロブリン製剤の使用実態把握と需要の将来推計」について、免疫性グロブリン製剤の投与実態(投与されている疾患名、投与期間など)および投与実態の年次推移を明らかにし、適正使用の評価、需要の将来予測を行うために、厚生労働省のレセプト情報・特定健診等情報の「レセプト情報・特定健診等情報の提供に関するガイドライン」の第三者提供に基づき、National Data Base (NDB)の利用申請を行っている。また、広島大学疫学研究倫理審査委員会に研究倫理申請を申請中である。令和元年度中に、データおよび倫理審査承認が得られる見込みで、準備ができ次第、解析実施予定である。
3)「20歳代、30歳代の複数回献血者および初回献血者へ意識動向」について、大学生および献血希望者を対象とした2つのアンケート調査により20歳代・30歳代の複数回献血者、初回献血者の意識動向を把握することを目的とした調査の調査票を作成した。また、広島大学疫学研究倫理審査委員会に研究倫理申請を申請中である。アンケート調査自体は、を令和元年度に実施予定である。
結論
本研究班は10月から開始したため、今年度は主に来年度実施予定の調査や研究のための申請・準備を行い3月に班会議を行った。来年度以降の研究実施内容と準備状況について確認した。また、2014-2015年度の全献血データを用いて献血行動について解析したところ、20・30歳代は献血行動が習慣化していない、全血献血を行うものは次年度も全血献血を、成分献血を行うものは次年度も成分献血を行う傾向にあること、推定献血本数は2014年度の497万本から2030年度には429万本、2050年度には326万本に単調に減少すると推定された。
公開日・更新日
公開日
2019-07-03
更新日
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