診療ガイドラインの今後の整備の方向性についての研究

文献情報

文献番号
201821059A
報告書区分
総括
研究課題名
診療ガイドラインの今後の整備の方向性についての研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H30-医療-指定-023
研究年度
平成30(2018)年度
研究代表者(所属機関)
中山 健夫(京都大学 大学院医学研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 稲葉 一人(中京大学 法務総合教育研究機構)
  • 水流 聡子(東京大学 大学院工学系研究科)
  • 中島 信久(琉球大学医学部附属病院 地域医療部)
  • 中村 雅史(九州大学大学院医学研究院 臨床・腫瘍外科)
  • 南学 正臣(東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科)
  • 馬場 秀夫(熊本大学大学院生命科学研究部 消化器外科学)
  • 平和 伸仁(横浜市立大学附属市民総合医療センター 腎臓・高血圧内科)
  • 福岡 敏雄(公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院  総合診療科)
  • 吉田 雅博(国際医療福祉大学医学部 消化器外科学教室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究費
8,931,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
中期的な展望での診療ガイドラインの役割、想定される政策的な課題の明確化と方向性の提示を目指す。
研究方法
学際的な研究組織により診療ガイドラインの作成から普及に至る課題を包括的に取り上げ、課題に応じて質的・量的手法を適用する。
結果と考察
1.診療ガイドラインの方向性の検討とフレームワーク・総括指針・ロードマップ作成;中期的な展望での診療ガイドラインの役割、想定される政策的な課題の明確化を行う。初年度は、主に診療ガイドラインの作成段階、適正利用、各ステークホルダーの役割について班全体として意見交換を行なった。2年目は診療ガイドラインに関連する諸課題の取り組みについて政策的なフレームワーク・総括指針・ロードマップを作成する。2.推奨決定における公平性・経済性;初年度は医療経済的な評価手法の在り方、診療ガイドライン作成主体である臨床系学会に期待される役割を検討した。2年目は、日本医療機能評価機構Mindsと連携し、協力して本課題の方向性を示す。3.潜在的な過剰医療の適正化における診療ガイドラインの役割;初年度はChoosing Wisely Japanと意見交換を進め、共同シンポジウムの開催を合意した。2年目はそのシンポジウムを新たな起点として、本課題に関心を持つ関係者のネットワークを拡張する。4.医療データベースから得られる観察研究成果の活用法の検討;国内の診療ガイドラインにおける推奨決定に、海外のランダム化比較試験と国内の大規模な観察研究の知見をどう評価し、エビデンス総体として解釈すべきか、方法論の検討を進める。5.診療ガイドライン適応の方法論;影響力の大きい海外の診療ガイドラインを国内でどう活用するか系統的な議論は乏しいが、それらの活用は、診療ガイドライン作成の効率化、新しいエビデンスの迅速な現場への周知に役立つ。内容の整合と必要な独自性を保ち、国内の状況に適応させた診療ガイドライン開発の方法論の検討を進める。6.implementation scienceとしての推奨実施・普及促進;診療ガイドラインの意義は、その活用により診療プロセスと臨床アウトカムの改善を図ることであるが、その方策まで含めた診療ガイドラインは少ない。その状況の改善に向けて、適正利用を推進する国内外の知見をレビューし、診療ガイドラインと関連の取り組みにおいて強化すべき内容・方向性を示す。7.臨床倫理の視点からの検討;臨床倫理的視点から診療ガイドラインの社会的課題に関する文献・判例調査に基づく検討を行い、診療ガイドラインの理論的な基盤整備を進める。エビデンスの不確実性(限界)と患者の価値観の多様性からshared decision-making (SDM)が注目されている。初年度は日本臨床倫理学会(3月31日)のシンポジウムで診療ガイドラインとSDMの関係について報告を行った。2年目は、SDMが必要とされる臨床課題の診療ガイドラインでの記述状況を明らかにする。8.各論的課題;代表的な診療ガイドラインの国際比較、薬剤耐性菌対策への連携、希少疾患の診療ガイドライン作成の方法論、多病状態の診療ガイドラインの作成・臨床現場での利用に課題、作成方法論から見た診療ガイドラインの評価法の検証、COI管理の適正化推進等について検討を行った。本研究での検討結果により、「2.推奨決定における公平性・経済性」「3.潜在的な過剰医療の適正化における診療ガイドラインの役割」「4.医療データベースから得られる観察研究成果の活用法の検討」の3テーマが2019年度の新たな厚生労働科学研究の課題として設定された。
結論
初年度の成果は2019年度の新たな厚生労働科学研究の課題設定につながった。EBMの適切な推進、医療の質・安全性の向上、社会的信頼の基盤整備など、重要な政策的課題への対応策を明確化していくことを目指して、引き続き各課題への取り組みを進めたい。

公開日・更新日

公開日
2020-01-17
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表
倫理審査等報告書の写し

公開日・更新日

公開日
2021-11-16
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201821059Z