医療機器の保守点検指針の作成等に関する研究

文献情報

文献番号
201821045A
報告書区分
総括
研究課題名
医療機器の保守点検指針の作成等に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H30-医療-指定-007
研究年度
平成30(2018)年度
研究代表者(所属機関)
菊地 眞(公益財団法人 医療機器センター)
研究分担者(所属機関)
  • 青木 茂樹(順天堂大学大学院医学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究費
7,296,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は生命維持管理装置等や放射線関連機器等の保守点検・研修指針の作成、高度な画像診断検査装置の精度管理の標準化の検討の2つである。
研究方法
[1] 生命維持管理装置等および放射線関連機器等の研修・保守点検指針の作成
平成29年度厚生労働行政推進調査事業(地域医療基盤開発推進研究事業)「中小医療機関向け医療機器保守点検のあり方に関する研究」において作成した「CT装置およびMR装置の保守点検指針」の作成方法を踏襲した。
具体的な方法については、学会や職能団体などの生命維持管理装置等や放射線関連機器等に関する既存の保守点検ガイドラインや各社製品の取扱説明書など、各種団体の教育コンテンツなどを収集・分析し、医療機関において実施すべき保守点検や研修の内容について検討した。
[2] 高度画像検査機器に対する精度管理の標準化の検討
臨床MRI検査が、本邦でどの程度安全に施行されているかについて、全国調査を行った。
(一社)日本磁気共鳴医学会安全性評価委員会の協力を得て、各施設が遵守すべきと思われるMRI安全管理を38項目、事故に関する調査を2項目、施設情報として8項目、合計48項目を抽出し、アンケートを作成した(付属資料3)。
調査対象施設は、本邦においてMRI装置を臨床目的に保有する医療施設すべてとした。なお、MRI装置保有施設のリストは「新医療」などから抽出した。
調査期間は2018年11月5日―2018年11月30日とし、郵送にて調査書を送付し、返信用封筒にて回答を回収した。また、締切の数日前にリマインド葉書を送付し、これに市販のオンライン調査フォームについて記載し、電子的にも回答を得ることとした。
結果と考察
[1] 生命維持管理等および放射線関連機器等の研修・保守点検指針の作成
平成30年6月12日付医政地発0612第1号・医政経発0612第1号通知では、特定機能病院における定期研修として、とくに安全使用に際して技術の習熟が必要と抽出されている医療機器、特性等に鑑み保守点検が必要な10種の医療機器が抽出されている。これらのうち、平成30年度は生命維持管理装置等から人工心肺装置、放射線関連機器等からCT装置、MR装置およびリニアック装置の保守点検および研修のガイドラインを作成することとした。ただし、CT装置およびMR装置の保守点検ガイドラインについては、平成29年度に作成したことから、今後、再検討する予定とした。
ガイドラインの記載内容の検討に先立ち、取りまとめの方針について、議論を行った。そして、重要な視点として、医療の安全を確保することは当然のことながら、医療機関の現状を踏まえて過度な負担とならないよう、適切な指針となるように議論を深めることが重要であることを確認した。
学会や職能団体などによる対象医療機器に関するガイドラインや講習内容、各社製品の添付文書や取扱説明書などについて、記載内容を分析した。なお、添付文書などの収集については、(一社)日本医療機器テクノロジー協会、(一社)日本画像医療システム工業会、(一社)米国医療機器・IVD工業会および欧州ビジネス協会の協力を得た。
これらの内容を元に本ガイドランに記載すべき内容を検討し、「医療機関における生命維持管理装置等の研修および保守点検の指針案」(付属資料1)と「医療機関における放射線関連機器等の研修および保守点検の指針案」(付属資料2)を取りまとめた。
そして、本指針案について、専門家の意見を聴取するために関連学会などに対してレビューを依頼した。
[2] 高度画像検査機器に対する精度管理の標準化の検討
各施設が遵守すべきと思われるMRI安全管理項目38項目の遵守率には大きなばらつきがあった(附属資料3)。主な内容を次に示す。
・もっとも遵守率が高かったのは、「検査前に、経皮パッチ類(使い捨てカイロ等)の有無をチェックしているか」という項目であり、99%の施設が達成していた。
・もっとも遵守率が低かったのは、「MRI検査管理チームの会合は、年1回以上行っているか」という項目であり、達成率は8%であった。
・検査前の確認は多くの施設で重要性が認識されていると思われる一方、他の項目は施設によりばらつきが大きかった。
・事故およびヒヤリハットに関して、過去1年間(2017年10月―2018年9月)で発生したと答えた施設は、それぞれ4%、27%であった。
・半数以上の施設にて磁気共鳴専門技術者不在、放射線診断専門医不在であった。
結論
生命維持管理装置等や放射線関連装置等の研修・保守点検指針のうち、人工心肺装置、CT装置、CT装置およびリニアック装置について指針案を作成した。
また、高度な画像診断検査装置の精度管理の標準化の検討に向け、MRI装置の安全な運用に関する調査研究を実施した。

公開日・更新日

公開日
2020-03-28
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2020-03-28
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201821045Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
9,484,000円
(2)補助金確定額
9,374,000円
差引額 [(1)-(2)]
110,000円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 583,808円
人件費・謝金 1,161,087円
旅費 430,000円
その他 5,011,141円
間接経費 2,188,000円
合計 9,374,036円

備考

備考
分担研究者において、経費区分1.直接経費(4)その他で、臨床MRI安全運用等に関するアンケート調査を行ったが、当初計画していた研究内容をさらに効率的かつ合理的手法で行うことができたため、予定額よりも110,000円削減することとなった。

公開日・更新日

公開日
2020-03-11
更新日
-