HIV感染症及びその合併症の課題を克服する研究

文献情報

文献番号
201819027A
報告書区分
総括
研究課題
HIV感染症及びその合併症の課題を克服する研究
課題番号
H30-エイズ-指定-004
研究年度
平成30(2018)年度
研究代表者(所属機関)
白阪 琢磨(独立行政法人国立病院機構大阪医療センター 臨床研究センター エイズ先端医療研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 鯉渕 智彦(東京大学医科学研究所 附属病院感染免疫内科 )
  • 久慈 直昭(東京医科大学 医学部)
  • 山内 哲也(社会福祉法人武蔵野会リアン文京)
  • 安尾 有加(下司 有加)(独立行政法人国立病院機構神戸医療センター 看護部)
  • 佐保 美奈子(井端 美奈子)(大阪府立大学 大学院看護学研究科)
  • 武田 丈(関西学院大学 人間福祉学部)
  • 江口 有一郎(佐賀大学 医学部 附属病院 肝疾患センター)
  • 大北 全俊(東北大学 大学院医学系研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 エイズ対策政策研究
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究費
53,347,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
平成30年度の後天性免疫不全症候群に関する特定感染症予防指針の改正およびこれまでの先行研究の成果を踏まえ、本研究ではHIV感染症およびその合併症で未解決の課題を明らかにし、その対策を検討することを目的とする。
研究方法
柱1「抗HIV療法のガイドラインに関する研究」ではガイドラインを改訂した。柱2「HIV陽性者の生殖医療に関する研究」では、1)洗浄精液による顕微授精法を継続し、2)精液中のウイルス量検定法の改良につき検討した。柱3「長期療養課題に関する研究」1)「福祉施設におけるHIV陽性者の受け入れ課題と対策」では、①社会福祉施設従事者対象のHIV/AIDS研修マニュアルの改訂、②受入れ支援策の検討、③東京都内高齢者施設への量的調査を行った。2)「エイズ診療拠点病院と在宅あるいは福祉施設の連携に関する研究」では、訪問看護師対象の研修会および長期療養型病床所有施設と保健師対象研修を実施した。3)「HIV看護・介護の質の向上と学校でのHIV予防教育実践に関する研究」では、看護職、看護学生・養護教諭課程学生のリーダー養成研修、介護保険施設や高等学校への出前講義を実施した。4)「HIV陽性者の地方コミュニティーでの受け入れに関する研究」では、①社会資源に関するフォーカスグループ調査、②一般診療所医師へのインタビュー調査、③特別養護老人ホーム看護師の陽性者受け入れ調査、④公的介護サービス外支援の人材養成研修、⑤「伴走型支援」モデルを検討した。柱4「効果的啓発手法の開発に関する研究」1)「効果的啓発手法の開発と評価に関する研究」ではインターネットによる大阪での大規模調査、地域におけるマルチセクター連携啓発活動「大阪エイズウィークス 2018」を主導した。大阪でのFMラジオでの啓発を継続し、効果の評価方法の検討を行った。2)「HIV感染のハイリスクグループに対する啓発手法の開発と効果の評価に関する研究」では、インターネットマーケティング手法による、①バナーを用いた検証、②TwitterによるSNS情報発信を大阪エイズウィークスに併せて実施し、情報発信効果や拡散効果測定を行った。柱5「HIV感染症における倫理的課題に関する研究」ではデータベースおよび関連文献の調査を行った。柱6「HIV診療支援ツールの設計に関する研究」では既存設計をベースに併用注意薬や重複投与を自動的チェックできるシステム設計を行った。
結果と考察
柱1 ガイドラインの初回治療推奨薬を改訂し、研究班HP上にスマートフォン対応型のガイドラインを公開した。柱2 胚移植78件の妊娠率は21.8%であった。リンパ球からの選択的HIV核酸抽出の条件と抽出の効率等を検討した。柱3 1)①HIV/AIDSの受入れマニュアルの改訂版「知ることから始めよう」を発行した。2)研修会を大阪で開催した。終了時アンケートで受け入れ意識の変化が62%、後の受け入れは、「可能」が38%、「準備が整えば可能」が58%であった。研修を「今後も希望」が92%であった。「在宅医療を支えるみんなに知ってほしいこと」を改訂した。3)HIVサポートリーダー養成研修を実施し、参加者からの出前講義の見学者と講義担当経験者が増加した。4)①受け入れている介護保険等のサービス提供事業者は「難病患者と同様な課題」があると認識していた。②主な敬遠理由は、「医療処置の必要性が高い」、「施設内の医療者では対応できない」、「家族がいない」など複数あった。③診療所が普段の健康維持や日常的検査を実施し、拠点病院を支援する体制を築くことにより、患者が利用しやすい医療システムが構築できると考えられた。柱4 1)大阪で約5千人を対象にインターネット調査を実施し、「大阪エイズウィークス 2018」を主導した。2)毎週HIV/AIDS啓発レギュラー番組を放送し、各イベント等でエイズ意識調査を実施した。HPアクセス数は約5,000~6,000/月であった。3)Twitter サイトでの当該バナーのインプレッション数は約500万件で、そのフォローワー数は1,665人であった。柱5 新たなテーマ「U=U」に関する情報収集・議論を行い、その理論的根拠および倫理的意義について一定の知見を得た。 柱6 基礎データを入手し分析と評価とデータベース化するためのデータ設計に取り組んだ。ガイドライン、マニュアル、ハンドブック等や支援ツールの評価を行い、必要な改訂を行った。各研究から重要な結果を得たと考える。
結論
HIV感染症の治療と関連分野で課題を抽出し、ほぼ計画通りに研究を実施できた。

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表
倫理審査等報告書の写し

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201819027Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
56,000,000円
(2)補助金確定額
56,000,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 6,781,405円
人件費・謝金 6,264,083円
旅費 3,026,630円
その他 37,502,786円
間接経費 2,653,000円
合計 56,227,904円

備考

備考
自己資金227,904円