指定医研修プログラム作成のための研究

文献情報

文献番号
201811096A
報告書区分
総括
研究課題名
指定医研修プログラム作成のための研究
課題番号
H30-難治等(難)-指定-002
研究年度
平成30(2018)年度
研究代表者(所属機関)
曽根 智史(国立保健医療科学院 )
研究分担者(所属機関)
  • 金谷 泰宏(国立保健医療科学院 健康危機管理研究部)
  • 秋丸 裕司(国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 難治性疾患研究開発・支援センター 難治性疾患治療開発・支援室)
  • 掛江 直子(国立研究開発法人国立成育医療研究センター 臨床研究センター 生命倫理研究室)
  • 羽鳥 裕(公益社団法人 日本医師会)
  • 王子野 麻代(公益社団法人 日本医師会 日本医師会総合政策研究機構)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患等政策研究(難治性疾患政策研究)
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
17,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、難病指定医等に対する指定難病に関連する知識、技術を効果的に普及するための研修プログラムを開発することを目的とする。本研究の最終成果物は、難病指定医等を対象とした、研修プログラムのコンテンツ、及びそれを効果的に普及するためのe-learningシステムのプロトタイプ、である。 
研修プログラムのコンテンツは、①指定難病制度の概要、②臨床調査個人票の記載にあたっての全般的留意事項、③領域別(疾患群別)の指定難病の申請にあたっての留意事項、等で構成される。今回、上記①~③を検討し、一部作成した。
研究方法
1.「①指定難病制度の概要」研修プログラムの開発
 難病指定医研修テキスト「難病対策の概説 第3版(日医総研ワーキングペーパーNo.387)」から基本的かつ重要な学習単元を抽出し、抽出した学習単元を、e-learningシステムに適合するよう構造化し、目次を作成した。目次に基づき、スライド版コンテンツと読み原稿を作成した。
2.「②臨床調査個人票の記載にあたっての全般的留意事項」研修プログラムの開発
「難病対策の推進に寄与する実践的基盤提供にむけた研究(研究代表者:国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 松山晃文)」研究班で実施された、平成29年4月から運用の、改正臨床調査個人票の記載方法等に対する自治体ヒアリングの結果を整理した。さらに、それらの結果をもとに内容の単元化及び構造化を行いつつ、教材原案を作成し、スライド版コンテンツと読み原稿を開発した。
3.「③領域別(疾患群別)の指定難病の申請にあたっての留意事項」研修プログラムの開発
 331疾患の診断基準と重症度分類を15の疾患群別に検討し、申請にあたっての留意事項を抽出した。それらをもとに、共通の留意事項と疾患群別の留意事項からなるコンテンツのドラフト(案)を作成した。
また、上記のコンテンツをe-learningとして学習できるようにするためのe-learningシステムのプロトタイプを開発した。
結果と考察
1.「①指定難病制度の概要」研修プログラムの開発
 難病制度に係るコンテンツの作成にあたっては、医療費助成制度の仕組みをわかりやすく解説するため、例示(潰瘍性大腸炎)や図を用いて具体的なイメ―ジができるよう考慮した。また、軽症者特例については、指定医に十分認知されるよう、節の項目立てをしてトピックスとして取り上げた。さらに、移行期医療の観点から、巻末に小児慢性特定疾病対策の紹介を盛り込んだ。
 今後、難病法に盛り込まれた、施行後5年以内の見直しを契機に、本制度は様々な切り口から再度検討されることになっている。今回作成した難病制度コンテンツについても、今後の制度改正、地域の実情やニーズを踏まえ、必要に応じた見直しが必要になると考えられる。
2.「②臨床調査個人票の記載にあたっての全般的留意事項」研修プログラムの開発
 今後は、スライド版コンテンツをe-learningシステムにマウントした後、試行によって内容の改善を図る必要がある。
3.「③領域別(疾患群別)の指定難病の申請にあたっての留意事項」研修プログラムの開発
 今年度開発したドラフト(案)をもとに、スライド版コンテンツを作成し、関連する難病研究班のフィードバックを得て、修正を行う必要がある。さらにスライド版をe-learningシステムにマウントした後、試行によって内容の改善を図ることが必要である。
結論
難病指定医のe-learningによる研修プログラムの開発を行い、「①指定難病制度の概要」、「②臨床調査個人票の記載にあたっての全般的留意事項」については、スライド版コンテンツ(案)と読み原稿(案)を、「③領域別(疾患群別)の指定難病の申請にあたっての留意事項」については、共通の留意事項と疾患群別の留意事項からなるコンテンツのドラフト(案)を作成した。また、e-learningシステムのプロトタイプを開発した。
 今後、試行を経て、完成度を高めていくことが必要である。

公開日・更新日

公開日
2019-09-17
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2019-09-17
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201811096Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
17,000,000円
(2)補助金確定額
2,458,628円
差引額 [(1)-(2)]
14,541,372円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 518,400円
人件費・謝金 4,024円
旅費 62,498円
その他 1,873,706円
間接経費 0円
合計 2,458,628円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2021-02-22
更新日
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