ベーチェット病に関する調査研究

文献情報

文献番号
201811060A
報告書区分
総括
研究課題名
ベーチェット病に関する調査研究
課題番号
H29-難治等(難)-一般-050
研究年度
平成30(2018)年度
研究代表者(所属機関)
水木 信久(横浜市立大学 大学院医学研究科 視覚器病態学)
研究分担者(所属機関)
  • 石ヶ坪 良明(横浜市立大学 大学院医学研究科 視覚器病態学)
  • 広畑 俊成(北里大学医学部 膠原病・感染内科学)
  • 中村 晃一郎(埼玉医科大学医学部 皮膚科学)
  • 後藤 浩(東京医科大学 眼科学)
  • 久松 理一(杏林大学 医学部第3内科学)
  • 岳野 光洋(日本医科大学医学部 膠原病学)
  • 井上 詠(慶應義塾大学医学部 内科学)
  • 黒沢 美智子(順天堂大学医学部 衛生学)
  • 蕪城 俊克(東京大学医学部附属病院 眼科学)
  • 菊地 弘敏(帝京大学医学部 内科学講座)
  • 田中 良哉(産業医科大学医学部 第一内科学講座)
  • 南場 研一(北海道大学大学病院 眼科学)
  • 桐野 洋平(横浜市立大学大学院医学研究科 幹細胞免疫制御内科学)
  • 土橋 浩章(香川大学医学部 リウマチ膠原病内科学)
  • 竹内 正樹(横浜市立大学 大学院医学研究科 視覚器病態学)
  • 山口 賢一(聖路加国際病院 アレルギー膠原病科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患等政策研究(難治性疾患政策研究)
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
7,839,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
ベーチェット病は、再発性口腔内アフタ、ぶどう膜炎、皮膚病変、陰部潰瘍の4主症状をはじめとして全身の諸臓器に炎症を引き起こす原因不明の炎症性疾患である。その臨床的特徴から診療科はリウマチ内科、眼科、皮膚科、消化器内科、神経内科、血管外科など多岐にわたる。そのためベーチェット病では体系的な疾患概念、診断、治療法やその効果などを共有することが診療の均てん化に極めて重要となる。そこでベーチェット病に関する調査研究班では、臨床実態調査および文献的な科学的根拠の検索を行い、エビデンスに基づいた診療ガイドラインの作成を行った。
研究方法
本研究課題ではベーチェット病に関して、診断基準、重症度分類、およびMindsの診療ガイドラインに準拠した「診療ガイドライン」の作成を目的とする。多くの診療科の専門医により本病の体系的な疾患概念の確立、疫学統計、また臨床症状、治療法やその効果などの臨床実態調査および文献的な科学的根拠の検索を行い、エビデンスに基づいた診療ガイドラインの作成を目的とする。その後、パブリックコメントの収集および関連学会での承認を得た後、出版し公開する。また、班としてベーチェット病を専門的に診られる医師の存在する拠点病院の整備および情報発信をしていき、全国のベーチェット病患者が、どの医療施設を受診しても同レベルの診療が受けられる標準化医療のバイブルとなるようなガイドラインを作成する。
結果と考察
これまでに各分科会で作成したベーチェット病診療ガイドラインの総説、治療アルゴリズム、クリニカルクエスチョンらを統合し、全メンバーで内容や整合性等を確認し、ベーチェット病に関する調査研究班HPおよび日本ベーチェット病学会HPに公開しパブリックコメントを求めた。得られたパブリックコメントについて該当する分科会で検討のうえ平成30年度第2回班会議で協議した。
関連する日本医学会分科会(日本リウマチ学会、日本眼科学会、日本皮膚科学会、日本血管外科学会、日本消化器病学会)に承認申請を行った。日本血管外科学会からは既に承認を得ている。また、日本消化器病学会については承認ではなく外部評価を行った旨を記載することとなった。その他の学会では、日本母性内科学会、日本小児リウマチ学会に承認申請を求めている。
希少難病であるベーチェット病の医療の均てん化に寄与する診療ガイドラインの作成を目指した。クリニカルクエスチョンに関しては、エビデンスレベルだけでなく、専門家の同意度も採用し、エビデンスレベルと同意度から推奨度を導くことで実臨床に則したものとなった。また診療ガイドラインには、患者会や全国のベーチェット病診療医情報などの診療上で有用な情報を組み込み実際の医療現場で使い勝手の良いガイドラインとなることを目指している。
結論
ベーチェット病患者の均てん化医療実現のため、疾患概念、疫学統計、診断、治療、その他、臨床で有用な情報を含めたall in oneのベーチェット病診療ガイドラインが作成された。来年度内に「ベーチェット病診療ガイドライン2020」として出版される予定である。

公開日・更新日

公開日
2020-04-06
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表
倫理審査等報告書の写し

公開日・更新日

公開日
2020-04-09
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201811060Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
10,190,000円
(2)補助金確定額
10,190,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 3,739,079円
人件費・謝金 347,068円
旅費 1,959,022円
その他 1,886,766円
間接経費 2,351,000円
合計 10,282,935円

備考

備考
自己充当したため

公開日・更新日

公開日
2020-04-06
更新日
-