自己免疫疾患に関する調査研究

文献情報

文献番号
201811018A
報告書区分
総括
研究課題名
自己免疫疾患に関する調査研究
課題番号
H29-難治等(難)-一般-008
研究年度
平成30(2018)年度
研究代表者(所属機関)
森 雅亮(国立大学法人 東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 生涯免疫難病学講座)
研究分担者(所属機関)
  • 住田 孝之(筑波大学・医学医療系内科(膠原病・リウマチ・アレルギー))
  • 渥美 達也(北海道大学・大学院医学研究院免疫・代謝内科学教室)
  • 田中 良哉(産業医科大学・医学部第1内科学講座)
  • 藤本 学(大阪大学・大学院医学系研究科皮膚科学教室)
  • 神田 隆(山口大学・大学院医学系研究科神経内科学)
  • 川口 鎮司(東京女子医科大学・医学部膠原病リウマチ内科学)
  • 神人 正寿(和歌山県立医科大学・医学部皮膚科)
  • 中嶋 蘭(笹井 蘭)  (京都大学・大学院医学研究科内科学講座臨床免疫学)
  • 小林 一郎(北海道大学・大学院医学研究院小児科学分野)
  • 川上 純(長崎大学・大学院医歯薬学総合研究科先進予防医学共同専攻リウマチ・膠原病内科学)
  • 正木 康史(金沢医科大学・医学部血液免疫内科学分野)
  • 中村 誠司(九州大学・大学院歯学研究院口腔顎顔面病態学講座 顎顔面腫瘍制御学分野)
  • 坪田 一男(慶應義塾大学・医学部眼科学教室)
  • 高村 悦子(東京女子医科大学・医学部医学科眼科学)
  • 冨板 美奈子(国立病院機構下志津病院・小児科)
  • 竹内 勤(慶應義塾大学・医学部リウマチ内科学分野)
  • 天野 浩文(順天堂大学・大学院医学研究科膠原病・リウマチ内科学)
  • 石井 智徳(東北大学病院・臨床研究推進センター 臨床研究実施部門)
  • 広畑 俊成(北里大学・医学部 膠原病・感染内科学)
  • 湯澤 由紀夫(藤田医科大学・医学部腎臓内科学)
  • 武井 修治(鹿児島大学・大学院医歯学総合研究科小児科学教室)
  • 藤井 隆夫(和歌山県立医科大学・医学部リウマチ・膠原病科学講座)
  • 桑名 正隆(日本医科大学・大学院医学研究科アレルギー膠原病内科学分野)
  • 亀田 秀人(東邦大学・医学部内科学講座膠原病学分野)
  • 藤尾 圭志(東京大学・医学部附属病院)
  • 室 慶直(名古屋大学・大学院医学系研究科 皮膚科学)
  • 伊藤 保彦(日本医科大学・大学院医学研究科 小児・思春期医学分野)
  • 三村 俊英(埼玉医科大学・医学部リウマチ膠原病科)
  • 川畑 仁人(聖マリアンナ医科大学・リウマチ・膠原病・アレルギー内科)
  • 岡本 奈美(大阪医科大学・大学院医学研究科 泌尿発達・生殖医学講座 小児科学教室)
  • 清水 正樹(金沢大学・附属病院小児科)
  • 太田 晶子(埼玉医科大学・医学部社会医学)
  • 溝口 史高(東京医科歯科大学・大学院医歯学総合研究科膠原病・リウマチ内科学分野)
  • 木村 直樹(東京医科歯科大学・大学院医歯学総合研究科膠原病・リウマチ内科学分野)
  • 平野 史生(東京医科歯科大学・大学院医歯学総合研究科・生涯免疫難病学講座)
  • 山田 亮(京都大学・大学院医学研究科統計遺伝学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患等政策研究(難治性疾患政策研究)
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
25,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
主な全身性自己免疫疾患である指定難病、①全身性エリテマトーデス(SLE、疾病番号49)、②多発性筋炎・皮膚筋炎(PM/DM、同50)、③混合性結合織病(MCTD、同52)、④シェーグレン症候群(SS、同53)、⑤成人スチル病(ASD、同54)、および平成30年度から指定難病に登録された⑥若年性特発性関節炎(JIA、同107)の6疾病に関し、SLE分科会、PM/DM分科会、MCTD分科会、JIA/ASD分科会の5分科会がそれぞれ担当し、研究を進める。前記の体制で、1)診断基準や重症度分類の検証と改訂、国際分類基準の検証、関連学会承認獲得、2)Mindsに原則準拠した診療ガイドライン(GL)の策定と改訂、関連学会承認獲得、3)臨床個人調査票の解析や検証と難病レジストリ構築への協力、4)早期診断や診療施設紹介のための自己免疫疾患難病診療ネットワーク構築、5)AMED実用化研究事業との連携、等を、小児・成人で一体的して行うことを目的とした。
研究方法
多診療領域の専門家37名が集結しつつ分科会を形成し、1)診断基準や重症度分類の検証と改訂、国際分類基準の検証、及び関連学会承認獲得、2)診療ガイドライン(GL)の策定と改訂、関連学会承認獲得、3)臨床個人調査票の解析や改訂案提案と難病レジストリ構築、4)早期診断と治療のための啓発活動と自己免疫疾患難病診療ネットワーク構築、5)AMED実用化研究事業との連携、などを小児・成人一体的に実施した。
結果と考察
①SLE分科会:(1)診療GLの推奨文・解説文の執筆、(2) パブリックコメントやMindsによるAGREEIIを用いた評価、(3) 出版社による校正後に来年度早期に公開予定、
②PM/DM分科会:(1) 我が国の既存の治療GLの国際化と診療GL改訂への拡充(推奨文草案作成まで終了)、(2)小児と成人のGLの統合(小児例では、既存のGLを基盤とした専門家の意見を統合した記述的な項目で補完)、
③MCTD分科会:(1) 厚生労働省研究班で作成した1996 年、2004 年の診断の手引きの検証による疾患定義の再考、(2) (1)の結果に基づいた診断基準の改訂、(3)重症度分類(2011)の妥当性の検証、(4)治療GL(診断+治療)の策定作業、
④SS分科会:(1)国際診断(分類)基準の検定、(2)(1)の結果に基づいた診断基準の検証、(3)重症度分類の検証・改訂案の検討、 (4)診療ガイドライン2017年版の検証・改訂の準備および英語版の発刊、(5)臨床調査個人票の誤記の指摘、(6)疫学調査と臨床調査個人票との比較、(7)公開講座の企画、(8)小児慢性特定疾患としての小児SSとのtransitionに関する検討の準備、(9)難病プラットフォーム作成の準備、
⑤JIA/ ASD分科会: (1) ASD診療GL 2017年度版の見直しと今後の改訂ポイントの抽出、(2) ASD呼称変更の検討、(3) 関節型JIAの指定難病登録とその後の対応、(4)抗IL-6抗体投与下のマクロファージ活性化症候群(MAS)の検討、(5)公開講座の研究分担者地域での開催(金沢市)。 
本研究2年目の平成30年度は、当初から目標として掲げてきた、1)診断基準や重症度分類の検証と改訂、国際分類基準の検証、及び関連学会承認獲得、2)診療ガイドライン(GL)の策定と改訂、関連学会承認獲得、3)臨床個人調査票の解析や改訂案提案と難病レジストリ構築、4)早期診断と治療のための啓発活動と自己免疫疾患難病診療ネットワーク構築、5)AMED実用化研究事業との連携について、各分科会が精力的に挑み、先進的な成果を挙げることができた。特に、小児・成人を一体化して検討を行えていることで、難病対策として重要視されている移行医療を十分意識した成果となっている。
結論
本研究体制は、SLE、PM/DM、MCTD、SS、 JIA/ASDの5つの分科会に、成人内科医と小児科医が配置された形態で行われた小児・成人一体化研究である。それぞれの分科会は、必要に応じて他の分科会メンバーを動員して各分科会を開催して、前述した様々な課題に取り組んだ。

公開日・更新日

公開日
2019-09-02
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2019-09-02
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201811018Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
32,500,000円
(2)補助金確定額
32,499,000円
差引額 [(1)-(2)]
1,000円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 15,908,152円
人件費・謝金 1,215,092円
旅費 4,746,462円
その他 3,129,862円
間接経費 7,500,000円
合計 32,499,568円

備考

備考
1,000円返還

公開日・更新日

公開日
2020-02-18
更新日
-