文献情報
文献番号
201808032A
報告書区分
総括
研究課題名
精神障害患者の低いがん検診受診率を向上させる勧奨法の開発および標準的ながん治療・ケアへのアクセスを改善するための課題の把握と連携を促進する仕組みの構築
課題番号
H30-がん対策-一般-006
研究年度
平成30(2018)年度
研究代表者(所属機関)
稲垣 正俊(岡山大学病院精神科神経科)
研究分担者(所属機関)
- 山田 了士(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科精神神経病態学)
- 内富 庸介(国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院支持療法開発部門)
- 藤森 麻衣子(国立研究開発法人国立がん研究センター社会と健康研究センター)
- 樋之津 史郎(北海道公立大学法人札幌医科大学医学部医療統計学)
- 藤原 雅樹(岡山大学病院精神科神経科)
- 堀井 茂男(公益財団法人慈圭会慈圭病院)
- 児玉 匡史(地方独立行政法人岡山県精神科医療センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん対策推進総合研究
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究費
8,059,000円
研究者交替、所属機関変更
所属機関異動
研究代表者 稲垣正俊
岡山大学病院精神科神経科(平成30年4月1日~平成30年4月30日)→島根大学医学部精神医学講座(平成30年5月1日以降)
研究報告書(概要版)
研究目的
精神障害者は、がんによる死亡率が一般人口よりも高いことが示されている。精神障害者のがん死亡率が高い背景の1つとして、がん検診受診率が低い、診断の遅れや標準的な治療を受けることができていない等、がんの予防、診療における格差があることが報告されている。そこで、研究1では、精神障害者のがん検診受診率の向上を目的として、かかりつけ精神科臨床場面におけるがん検診受診勧奨法を開発する。研究2では、がんを合併した精神障害者のがんの治療、診断およびケアにおける課題を広く抽出する質的調査を行うこととした。
研究方法
研究1
1年目である2018年度は、文献をレビューした上でがん検診受診勧奨法を作成し、その実施可能性を検証するパイロット研究を実施する。
研究2
1年目である2018年度は、精神障害者のがんの診断、治療およびケアに関する自由記述アンケート調査を実施し、広く課題と考えられる改善方法を抽出する。
1年目である2018年度は、文献をレビューした上でがん検診受診勧奨法を作成し、その実施可能性を検証するパイロット研究を実施する。
研究2
1年目である2018年度は、精神障害者のがんの診断、治療およびケアに関する自由記述アンケート調査を実施し、広く課題と考えられる改善方法を抽出する。
結果と考察
研究1では、かかりつけ精神科医療機関の看護師、精神保健福祉士、心理士等による複合的ケースマネジメントによる受診勧奨法を開発した。その内容は、A)わかりやすい勧奨補助資料を用いて直接勧奨、B)対象者に応じた検診施設の紹介、予約支援、C)必要に応じた無料券の手続き説明、D)勧奨後のフォロー連絡、の実施とした。パイロット研究によって、実施可能性を明らかにし、同時に予備的な有効性が示唆された。研究2では、精神障害者のがんの診断、治療およびケアに関する自由記述アンケート調査を実施し、広く課題と考えられる改善方法を抽出した。
結論
研究1
1年目は、勧奨法の作成とパイロット研究を実施した。2年目は、作成した受診勧奨法の有効性を明らかにするため、市からの通常勧奨を対照とした無作為化比較試験を行う。
研究2
1年目である当該年度は、課題を抽出するための自由記述アンケートを実施した。2年目では、1年目調査の結果を元に、がん医療従事者と精神科医療従事者でグループディスカッションを行い、特にがん拠点病院を中心に、既存の資源を活用して取り組める具体的解決方法を検討する。
1年目は、勧奨法の作成とパイロット研究を実施した。2年目は、作成した受診勧奨法の有効性を明らかにするため、市からの通常勧奨を対照とした無作為化比較試験を行う。
研究2
1年目である当該年度は、課題を抽出するための自由記述アンケートを実施した。2年目では、1年目調査の結果を元に、がん医療従事者と精神科医療従事者でグループディスカッションを行い、特にがん拠点病院を中心に、既存の資源を活用して取り組める具体的解決方法を検討する。
公開日・更新日
公開日
2019-10-18
更新日
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