思春期・若年成人(AYA)世代がん患者の包括的ケア提供体制の構築に関する研究

文献情報

文献番号
201808027A
報告書区分
総括
研究課題名
思春期・若年成人(AYA)世代がん患者の包括的ケア提供体制の構築に関する研究
課題番号
H30-がん対策-一般-001
研究年度
平成30(2018)年度
研究代表者(所属機関)
清水 千佳子(国立研究開発法人 国立国際医療研究センター 乳腺腫瘍内科)
研究分担者(所属機関)
  • 堀部 敬三(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター 臨床研究センター)
  • 小澤 美和(聖路加国際大学 聖路加国際病院)
  • 吉田 沙蘭(東北大学大学院 教育学研究科)
  • 高山 智子(国立研究開発法人国 立がん研究センターがん対策情報センター がん情報提供部)
  • 鈴木 直(聖マリアンナ医科大学 医学部)
  • 前田美穂(日本歯科大学 生命歯学部小児歯科学講座)
  • 井口晶裕(北海道大学病院 小児科)
  • 鈴木達也(国立研究開発法人 国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科)
  • 清谷知賀子(国立成育医療研究センター 小児がんセンター)
  • 石田裕二(静岡県立静岡がんセンター 小児科)
  • 多田羅竜平(大阪市立総合医療センター 緩和医療科兼小児総合診療科)
  • 河合由紀(滋賀医科大学 医学部)
  • 磯山恵一(昭和大学 医学部)
  • 山本一仁(愛知県がんセンター中央病院 血液・細胞療法部)
  • 石田也寸志(愛媛県立中央病院 小児科)
  • 徳永えり子(独立行政法人国立病院機構九州がんセンター 乳腺科)
  • 桜井なおみ(キャンサー・ソリューションズ株式会社)
  • 三善陽子(大阪大学大学院・医学系研究科小児科学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん対策推進総合研究
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究費
9,833,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
限られたリソースで、全国のAYAがん患者の包括的ケアを提供するためには、施設内のAYA支援を行う多職種チームを育成すると同時に、施設内で完結できないニーズに対応できるよう地域のリソースを相互利用するネットワークを形成することが不可欠と考えられる。
本研究は、教育プログラムを通して、地域のAYAの包括的支援の核となる「AYA支援チーム」のモデルを作成し、国内に「AYA支援チーム」のネットワークを構築することを目的とする。また、AYA世代のがん患者・経験者に、より包括的なケアを提供するために必要と思われる施策や体制を検討する。
研究方法
平成30年6月、研究班の分担研究者の所属施設の多職種チームに対してパイロット教育プログラムを実施し、事後および半年後にプログラム後の活動目標や実際の取り組みの状況を評価した。また、①AYA関連の情報提供の実態に関する調査、②AYA世代がん患者のピアサポートの実態に関する調査、③がん患者の長期健康管理に関する実態とニーズの調査、④がん・生殖医療ネットワーク構築の一環として、自治体による妊孕性温存に対する公的援助に関する調査を行った。
結果と考察
研究班のウェブサイトを構築し、「AYA支援チームのモデル作成のためのパイロット教育プログラム」に参加した分担研究者の施設の「AYA支援チーム」の活動紹介のページを作成した。AYA支援体制構築に際しては、①AYA支援チームの立ち上げ、②AYAがん患者の捕捉、③AYAチームの院内周知、④AYA支援に関する普及啓発、⑤スクリーニング方法の整備、⑥ネットワーク(生殖医療、教育連携、患者会等)の整備、⑦病棟・病床等の環境整備、などが課題としてあげられた。教育プログラムを行うことにより、教育プログラムで扱ったテーマについてはより課題が明確化、具体化し、また、他施設の課題や取り組みについて情報交換することにより、研修前と比較して、新たな目標や、より発展的な目標が設定される施設も複数見られた。
結論
多職種を対象としたAYA支援チームのパイロット教育プログラムは、施設におけるAYA支援チームの活動目標を明確にするうえで有用であることが示唆された。今後研究班のホームページにおけるAYA支援チームの活動紹介や、AYA世代のがんをテーマにした学会等の場を利用した情報共有により、がん相談支援センター等、既存の相談支援の窓口を通じた「AYA支援チーム」の連携がさらに充実していくことが期待される。

公開日・更新日

公開日
2020-01-31
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表
倫理審査等報告書の写し

公開日・更新日

公開日
2020-01-31
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201808027Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
12,782,000円
(2)補助金確定額
12,782,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 1,829,424円
人件費・謝金 3,102,047円
旅費 2,727,847円
その他 2,173,825円
間接経費 2,949,000円
合計 12,782,143円

備考

備考
自己資金負担が143円ございます。

公開日・更新日

公開日
2020-04-08
更新日
-