DMAT隊員等の被災時の補償の実態把握と適切な補償の推進に資する研究

文献情報

文献番号
201806008A
報告書区分
総括
研究課題名
DMAT隊員等の被災時の補償の実態把握と適切な補償の推進に資する研究
課題番号
H30-特別-指定-008
研究年度
平成30(2018)年度
研究代表者(所属機関)
行岡 哲男(東京医科大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
-
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
平成30(2018)年度
研究費
3,870,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究報告書(PDF)

研究報告書(紙媒体)

行政効果報告

文献番号
201806008C

成果

専門的・学術的観点からの成果
災害が多発し、DMAT活動も増加している中で、DMAT隊員が安心して活動に臨めるよう補償の標準化は急務である。本研究ではDMAT隊員の補償の現状と課題について調査を行い、補償の標準化と隊員の継続教育に対する支援確保のため、日本DMAT活動要領に記載すべき事項をまとめた。今後、災害時に隊員が安心して被災地での医療支援ができるものと期待できる。
臨床的観点からの成果
これまでの災害時にDMAT活動において大きな事故や死亡に至る損傷を負った隊員は幸いにも存在しない。しかし今回の調査では軽度の切創や精神神経系の疾患を負ったものが確認された。今後活動が増加しPTSDが健康障害のリスクとして想定されるものの、そうした補償があるのは現時点では一部の都道府県に限られる。DMAT活動要領に記載することで都道府県の足並みがそろい、補償体制が強化されることが期待される。
ガイドライン等の開発
現時点でガイドライン等の開発は行われていない。しかし本研究の成果が、DMAT活動要領に記され各都道府県がDMAT隊員への補償体制を検討するうえで参考にされれば、全国においてDMAT隊員の安心につながると考える。今後検討会での議論や日本DMAT活動要領への転用に期待したい。
その他行政的観点からの成果
災害医療の進展のためにはDMATの基盤強化は非常に重要である。厚生労働省はDMATを管轄し、DMAT活動要領を策定する機関である。今後DMAT隊員の補償や継続的な教育への支援などを検討する場において、本研究の成果はその検討事項の資料として十分に活用可能なものである。
その他のインパクト
DMATはこれまでの活動から認知度を高めており、災害や多数傷病者が発生した際、マスコミからも注目される存在である。また国民からの期待度も高いものと思われる。本成果が直接一般市民へ影響するものではないが、DMAT隊員の活動に影響が出るかもしれない。現在一般市民への啓発は検討していないが、本研究成果を都道府県担当者には配布する予定である。

発表件数

原著論文(和文)
1件
日本災害医学会雑誌投稿予定
原著論文(英文等)
0件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
1件
第25回日本災害医学会総会・学術集会「DMAT隊員の被災地派遣時の健康障害とその補償」(一般演題)
学会発表(国際学会等)
0件
その他成果(特許の出願)
0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
1件
DMAT活動要領への記載事項を提示した
その他成果(普及・啓発活動)
1件
都道府県担当者への研究報告書の配布

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2022-05-26
更新日
2023-06-06

収支報告書

文献番号
201806008Z