肝炎ウイルス検査受検から受診、受療に至る肝炎対策の効果検証と拡充に関する研究

文献情報

文献番号
201720005A
報告書区分
総括
研究課題
肝炎ウイルス検査受検から受診、受療に至る肝炎対策の効果検証と拡充に関する研究
課題番号
H29-肝政-指定-003
研究年度
平成29(2017)年度
研究代表者(所属機関)
江口 有一郎(国立大学法人佐賀大学 医学部附属病院 肝疾患センター)
研究分担者(所属機関)
  • 是永 匡紹(国立国際医療研究センター 肝炎情報センター)
  • 考藤 達哉(国立国際医療研究センター 肝炎・免疫研究センター)
  • 四柳 宏(東京大学医科学研究所 先端医療研究センター )
  • 八橋 弘(国立病院機構長崎医療センター 臨床研究センター)
  • 小川 浩司(北海道大学病院 消化器内科)
  • 坂本 穣(山梨大学医学部附属病院肝疾患センター 山梨大学大学院総合研究部)
  • 玄田 拓哉(順天堂大学医学部附属静岡病院 消化器内科)
  • 小林 良正(浜松医科大学医学部  内科学第二講座)
  • 野ツ俣 和夫(福井県済生会病院 内科)
  • 西口 修平(兵庫医科大学 内科学 肝・胆・膵内科)
  • 池田 房雄(岡山大学病院 消化器内科)
  • 小野 正文(高知大学医学部附属病院 内視鏡診療部)
  • 日高 勲(山口大学医学部附属病院 肝疾患センター)
  • 井出 達也(久留米大学医学部 内科学講座 消化器内科部門)
  • 本田 浩一(大分大学医学部 消化器内科)
  • 佐々木 裕(熊本大学大学院 生命科学研究部)
  • 前城 達次(琉球大学医学部付属病院 第一内科)
  • 裴 英洙(ハイ エイシュ)(ハイズ株式会社)
  • 米澤 敦子(NPO法人 東京肝臓友の会)
  • 小川 朝生(国立がん研究センター)
  • 平井 啓(大阪大学 経営企画オフィス)
  • 浅井 文和(国立国際医療研究センター 肝炎情報センター)
  • 立石 清一郎(産業医科大学 産業医実務研修センター)
  • 古屋 博行(東海大学医学部基盤診療学系 公衆衛生学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 肝炎等克服政策研究
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
30,760,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
肝炎ウイルス検査受検から受診、受療に至る肝炎対策の効果検証と拡充に関して、本研究では、全国自治体における肝炎ウイルス検査受検から受診、受療に至る肝炎対策への現状調査および拡充のためのヒューマンリソースとして、改訂された肝炎対策基本指針にも記載されている肝炎医療コーディネーター(Co)の養成および活動の現状について調査を行っている。しかし自治体における肝炎ウイルス検査実施の実態や肝疾患診療連携拠点病院、職域でのCoの養成や活用には課題が多い。
それらの課題を分析し、効果的な対策を見出し、全国レベルで展開することを目標として。(1)受検・受診・受療・フォローアップの推移の実態・各ステップにおけるハードルを正確に分析。(2)ハードル解消のための肝炎Coに対する教育システムを整え、肝炎Coが効果的に活動できる体制を構築し、肝炎医療の拡充を図る。
研究方法
(検討1)厚生労働省健康局がん疾病対策課肝炎対策推進室によって実施された自治体現状アンケート(都道府県および市町村で実施)を肝炎ウイルス検査受検から受診、受療に至る肝炎対策の効果検証と拡充に関する視点で解析を行った。また各ステップの推移と結果通知の方法や手順、フォローアップ等の対策の実態解明のため、協力自治体(都道府県や市町村)や班員の所属する拠点病院や医療機関・団体と協力し調査し、さらに(検討2)各ステップにおける肝炎Coの活動の事例を広く収集するため、国内で実際に活動するコーディネーターや活動に関わる行政、拠点病院等の医療関係者に個別またはグループによる半構造化面接を中心とした質的調査と質問票による量的調査を行った。さらに、班員全員で、事例収集に留まらず各事例を「誰の、どの活動が、誰に、どうインパクトを与えたか」と多方面から調査、分析することで、各地の肝炎コーディネーターの優良および反省事例など幅広い事例を収集し、全国展開可能な要素に分解し分析する。
結果と考察
(結果1)平成29年7月に厚生労働省健康局がん疾病対策課肝炎対策推進室によって実施されている自治体現状アンケート(都道府県向けおよび市町村向け)の解析によって、肝炎ウイルス検査の実施状況、陽性者への情報提供、さらにフォローアップの体制には自治体によって大きく異なっている状況が改めて明らかになった。
(結果2)Coの養成対象者、目的、内容、認定方法、活動の目標、活動の実態は各県で異なっていた。また11県すべてで主な対象疾患はウイルス性肝疾患であり、また県内には活躍する「カリスマ」Coがいた。一方、養成や活動には多くの課題を有しており、解決の方法について明確な方針はなかった。また自治体、特に拠点病院と距離のある自治体において最新の情報のアップデートやツールのニーズが高いことが判明し、本来、医療職を含む多職種、多分野からなるCoにとって、それぞれに見合った課題や活動支援の方法は、複数の方法、内容での構築が必要であることが判明した。
結論
肝炎ウイルス検査受検から受診、受療に至る肝炎対策の効果検証としては、自治体によって大きく異なっている状況が改めて明らかになった。ウイルス性肝疾患の拾い上げや受療促進にはCoが効果的であり、地域で活動している優良事例が多く見られた。一方、活躍は限定的であり、今後は自治体や拠点病院において組織行動学的な視野も取り入れた人材養成・活用の視点が求められる。また肝炎ウイルス検査の実施体制においても質の向上は必要であり、その課題解決がドライブするためのヒューマンリソースとして、Coの活躍が期待されると考えられた。

研究報告書(PDF)

分担研究報告書
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収支報告書

文献番号
201720005Z