文献情報
文献番号
201717021A
報告書区分
総括
研究課題名
障害認定基準および障害福祉データの今後のあり方に関する研究
課題番号
H29-身体・知的-指定-001
研究年度
平成29(2017)年度
研究代表者(所属機関)
飛松 好子(国立障害者リハビリテーションセンター センター)
研究分担者(所属機関)
- 岩谷 力(長野保健医療大学)
- 江藤 文夫(国立障害者リハビリテーションセンター センター)
- 伊藤 利之(横浜市総合リハビリテーションセンター)
- 野々山 恵章(防衛医科大学校小児科講座)
- 北住 映二(心身障害児総合医療センター)
- 有賀 道生(国立重度障害者総合施設のぞみの園・小児科診療部)
- 上村 鋼平(東京大学大学院・情報学環)
- 西牧 謙吾(国立障害者リハビリテーションセンター 病院)
- 今橋 久美子 （藤田 久美子）(国立障害者リハビリテーションセンター 研究所)
- 北村 弥生(国立障害者リハビリテーションセンター 研究所)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者政策総合研究
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書（概要版）
研究目的
最新の医学的知見と各種要望等を踏まえた身体障害者認定基準見直しの具体案を提言するとともに、障害福祉データの利活用を推進する。
研究方法
本研究では、最新の医学的知見と各種要望等を踏まえた身体障害者認定基準見直しの具体案を提言するとともに、障害福祉データの利活用を推進することを目的とし、「認定分科会」と「データ分科会」から構成される。
平成29年度は、「認定分科会」では、①原発性免疫不全症候群（以下、PID）と②排せつ障害について生活機能と医学指標の対応を明らかにするための調査を設計した。「データ分科会」では、障害福祉データの利活用の推進に資するために、③全国在宅障害者実態調査による推計値と障害者手帳交付台帳登載数との差異を比較し、④住民票情報との突合の有無を明らかにするために調査を1741市区町村を対象に行った。
平成29年度は、「認定分科会」では、①原発性免疫不全症候群（以下、PID）と②排せつ障害について生活機能と医学指標の対応を明らかにするための調査を設計した。「データ分科会」では、障害福祉データの利活用の推進に資するために、③全国在宅障害者実態調査による推計値と障害者手帳交付台帳登載数との差異を比較し、④住民票情報との突合の有無を明らかにするために調査を1741市区町村を対象に行った。
結果と考察
①PIDについては、医療機関を対象にした調査票と患者を対象にした調査票を作成した。
②脊髄損傷による排せつ障害については、過去5-15年の間に国立障害者リハビリテーションセンター病院に入院した関東地方在住の脊髄完全損傷者150名を対象として、排せつに関する調査を実施した。集計は平成30年度に行う。
③全国在宅障害児者実態調査による障害者数の推計値と福祉行政例（あるいは衛生行政例）による障害者手帳交付台帳登載者数の経年変化を比較し、視覚障害・聴覚障害は定常化しているが、肢体不自由・内部障害では過去10年間に約10%の増加があり、療育手帳所持者、精神保健福祉手帳交付数は2.3倍に増回していることを明らかにした。この結果から、障害の種類による詳細統計の必要性が示唆された。
④身体障害者手帳・療育手帳・精神保健福祉手帳交付台帳登載者情報を市区町村がどのように管理しているかを質問紙法により調査し、約６割の回答においては、98％は電子媒体で台帳情報を管理し、95％は動態情報と突合していたが、87％は更新した情報を都道府県と共有していないことを明らかにした。さらに、３モデル市の協力を得て、障害者総合支援法によるサービス支給状況と障害者手帳の等級との関係性を分析中である。
②脊髄損傷による排せつ障害については、過去5-15年の間に国立障害者リハビリテーションセンター病院に入院した関東地方在住の脊髄完全損傷者150名を対象として、排せつに関する調査を実施した。集計は平成30年度に行う。
③全国在宅障害児者実態調査による障害者数の推計値と福祉行政例（あるいは衛生行政例）による障害者手帳交付台帳登載者数の経年変化を比較し、視覚障害・聴覚障害は定常化しているが、肢体不自由・内部障害では過去10年間に約10%の増加があり、療育手帳所持者、精神保健福祉手帳交付数は2.3倍に増回していることを明らかにした。この結果から、障害の種類による詳細統計の必要性が示唆された。
④身体障害者手帳・療育手帳・精神保健福祉手帳交付台帳登載者情報を市区町村がどのように管理しているかを質問紙法により調査し、約６割の回答においては、98％は電子媒体で台帳情報を管理し、95％は動態情報と突合していたが、87％は更新した情報を都道府県と共有していないことを明らかにした。さらに、３モデル市の協力を得て、障害者総合支援法によるサービス支給状況と障害者手帳の等級との関係性を分析中である。
結論
①現在、国内で把握できるPID患者を診療する医療機関は904であることを確認した。
②排泄にかかる時間が長いことなどの生活の支障が明らかになる見込みである。
③身体障害内、知的障害内、精神障害内の障害種別および等級による状況把握と施策立案のための詳細統計が必要と考えられる。
④回答した市区町村のほとんどは、ほとんどが電子媒体で台帳情報を管理し、動態情報と突合していることが明らかとなった。
②排泄にかかる時間が長いことなどの生活の支障が明らかになる見込みである。
③身体障害内、知的障害内、精神障害内の障害種別および等級による状況把握と施策立案のための詳細統計が必要と考えられる。
④回答した市区町村のほとんどは、ほとんどが電子媒体で台帳情報を管理し、動態情報と突合していることが明らかとなった。
公開日・更新日
公開日
2018-10-03
更新日
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