発達障害児者等の地域特性に応じた支援ニーズとサービス利用の実態の把握と支援内容に関する研究

文献情報

文献番号
201717005A
報告書区分
総括
研究課題
発達障害児者等の地域特性に応じた支援ニーズとサービス利用の実態の把握と支援内容に関する研究
課題番号
H28-身体・知的-一般-001
研究年度
平成29(2017)年度
研究代表者(所属機関)
本田 秀夫(信州大学 学術研究院医学系(医学部附属病院))
研究分担者(所属機関)
  • 清水 康夫(横浜市総合リハビリテーションセンター)
  • 高橋 脩(豊田市福祉事業団)
  • 篠山 大明(信州大学 学術研究院医学系)
  • 内山 登紀夫(大正大学 心理社会学部)
  • 神尾 陽子(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者政策総合研究
研究開始年度
平成28(2016)年度
研究終了予定年度
平成29(2017)年度
研究費
5,610,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 本研究の目的は,発達障害の支援ニーズ,およびわが国の各地で実施されているサービスの実態を把握することである。
研究方法
(1)全国221の各基礎自治体で発達障害および知的障害の行政業務を行う障害福祉部局の担当者に,発達障害児・知的障害児の直接支援体制,連携体制,人材育成,女性・外国人等・境界知能の子どもへの配慮,差別解消・いじめ・虐待防止への対策,自治体の支援体制の課題に関するアンケート「発達障害児・知的障害児に関する支援状況調査」への回答を依頼した。

(2)平成25年度~27年度の障害者対策総合研究事業「発達障害児とその家族に対する地域特性に応じた継続的な支援の実施と評価」で調査を行った自治体(横浜市,広島市,福岡市,豊田市,宮崎市,函館市,松本市,東京都板橋区,いわき市,糸島市,多治見市,瑞浪市,山梨市,南相馬市)で,平成25年度に小学1年生および6年生であった子どもたちのコホートの追跡調査を行い,幼児期から学童期にかけての発達障害の支援ニーズを継時的に求めた。

(3)実態がほとんど把握されていない「外国にルーツをもつ障害児」の支援の現状を把握するために,「外国にルーツをもつ障害児」のアンケート調査,「外国にルーツをもつ障害児」支援関係者を対象としたヒアリング調査,および「外国にルーツをもつ障害児」が在籍する小学校への訪問調査を行った。

(4)発達障害の経過の中でしばしば問題となる反抗性や素行の問題について,(2)で行った各自治体の疫学調査の項目に反抗,素行の問題の把握に関する質問項目を入れて調査を行った。

(5)全国の発達障害者支援センター91カ所に調査票を送付し,平成29年度第2四半期(平成29年7月~9月)において,発達障害者支援センターにはじめて相談に訪れた18歳以上の者すべてについて,生活実態に関係する下記の15項目(多肢選択式)に回答を求めた。①性別 ②年齢 ③障害者手帳 ④診断名 ⑤診断時期(発達障害診断のみ) ⑥精神科への通院状況 ⑦相談の主訴 ⑧紹介者 ⑨最終学歴(修了した学歴) ⑩現在の通い先 ⑪通勤・通所等の状況 ⑫現在の通い先の継続期間 ⑬同居家族 ⑭家族との同居期間 ⑮経済状況。

(6)47都道府県および20指定都市の障害児支援担当部局を対象としたアンケート調査を実施した。調査項目は,児童発達支援と放課後等デイサービスのそれぞれについて事業所数,1ヶ月間の利用者数とそのうち発達障害または発達障害のある可能性のある児童数,年1回以上の定期的な利用者数の把握の有無,利用者制限のある事業所数の把握の有無,関係機関との情報共有・引き継ぎの指針の有無,研修の有無,住民への情報提供の有無を尋ねるものとした。
結果と考察
 基礎自治体における発達障害児および知的障害児の支援体制に関する全国調査では,全国221の各基礎自治体で発達障害および知的障害の行政業務を行う障害福祉部局の担当者に,発達障害児・知的障害児の直接支援体制,連携体制,人材育成,女性・外国人等・境界知能の子どもへの配慮,差別解消・いじめ・虐待防止への対策,自治体の支援体制の課題に関するアンケート調査を行い,114の自治体(回収率51.6%)から回答を得た。
 発達障害の子どもにおける支援ニーズの調査では,横浜市,広島市,福岡市,豊田市,宮崎市,函館市,松本市,いわき市,南相馬市,会津若松市,糸島市,多治見市,瑞浪市,山梨市で疫学調査を行った。今回は,発達障害の経過の中でしばしば問題となる反抗性や素行の問題についての質問項目も入れて調査を行った。また,外国にルーツをもつ障害のある子どもの実態と支援に関して,12市区の31の事業所等に対してアンケート調査を行った。
 成人期発達障害者の生活実態に関する調査では,全国の発達障害者支援センター91カ所に調査票を送付し,74センター(回収率81.3%)からアンケートが回収され,1,202人分の有効回答について分析を行った。
 児童発達支援および放課後等デイサービスに関する自治体調査では,54自治体(都道府県38,指定都市16;回答率80.6%)から回答を得た。
 多くの自治体で発達障害および知的障害の支援体制整備が進められているが,医療の量的充実および小規模市町村への県や圏域の後方支援は喫緊の課題である。女性や外国人など日本語の能力が十分でない子どもに特化した対策も必要である。反抗挑発症・素行症の子どもや発達障害のある成人への支援ニーズについての全国調査は本邦で初めての試みであり,今後の施策の貴重な資料となる。
結論
発達障害特性を配慮したサービスの質の向上のため,都道府県や指定都市は事業所に対する指針や研修など標準化に向けた対策を講じることが急務である。

公開日・更新日

公開日
2018-06-08
更新日
2018-11-21

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表

公開日・更新日

公開日
2018-06-07
更新日
2019-09-12

研究報告書(紙媒体)

文献情報

文献番号
201717005B
報告書区分
総合
研究課題
発達障害児者等の地域特性に応じた支援ニーズとサービス利用の実態の把握と支援内容に関する研究
課題番号
H28-身体・知的-一般-001
研究年度
平成29(2017)年度
研究代表者(所属機関)
本田 秀夫(信州大学 学術研究院医学系(医学部附属病院))
研究分担者(所属機関)
  • 清水 康夫(横浜市総合リハビリテーションセンター)
  • 高橋 脩(豊田市福祉事業団)
  • 篠山 大明(信州大学 学術研究院医学系)
  • 内山 登紀夫(大正大学 心理社会学部)
  • 神尾 陽子(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者政策総合研究
研究開始年度
平成28(2016)年度
研究終了予定年度
平成29(2017)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は,発達障害の支援ニーズ,およびわが国の各地で実施されているサービスの実態を把握することである。
研究方法
(1)全国221の各基礎自治体で発達障害および知的障害の行政業務を行う障害福祉部局の担当者に,発達障害児・知的障害児の直接支援体制,連携体制,人材育成,女性・外国人等・境界知能の子どもへの配慮,差別解消・いじめ・虐待防止への対策,自治体の支援体制の課題に関するアンケートへの回答を依頼した。

(2)平成25年度~27年度の障害者対策総合研究事業「発達障害児とその家族に対する地域特性に応じた継続的な支援の実施と評価」で調査を行った自治体(横浜市,広島市,福岡市,豊田市,宮崎市,函館市,松本市,東京都板橋区,いわき市,糸島市,多治見市,瑞浪市,山梨市,南相馬市)で,平成25年度に小学1年生および6年生であった子どもたちのコホートの追跡調査を行い,幼児期から学童期にかけての発達障害の支援ニーズを継時的に求めた。

(3)実態がほとんど把握されていない「外国にルーツをもつ障害児」の支援の現状を把握するために,「外国にルーツをもつ障害児」のアンケート調査,「外国にルーツをもつ障害児」支援関係者を対象としたヒアリング調査,および「外国にルーツをもつ障害児」が在籍する小学校への訪問調査を行った。

(4)発達障害の経過の中でしばしば問題となる反抗性や素行の問題について,(2)で行った各自治体の疫学調査の項目に反抗,素行の問題の把握に関する質問項目を入れて調査を行った。

(5)全国の発達障害者支援センター91カ所に郵送により調査票を送付し,平成29年度第2四半期(平成29年7月~9月)において,発達障害者支援センターにはじめて相談に訪れた18歳以上の者すべてについて,生活実態に関係する下記の15項目(多肢選択式)に回答を求めた。①性別 ②年齢 ③障害者手帳 ④診断名 ⑤診断時期(発達障害診断のみ) ⑥精神科への通院状況 ⑦相談の主訴 ⑧紹介者 ⑨最終学歴(修了した学歴) ⑩現在の通い先 ⑪通勤・通所等の状況 ⑫現在の通い先の継続期間 ⑬同居家族 ⑭家族との同居期間 ⑮経済状況。

(6)47都道府県および20指定都市の障害児支援担当部局を対象としたアンケート調査を実施した。調査項目は,児童発達支援と放課後等デイサービスのそれぞれについて事業所数,1ヶ月間の利用者数とそのうち発達障害または発達障害のある可能性のある児童数,年1回以上の定期的な利用者数の把握の有無,利用者制限のある事業所数の把握の有無,関係機関との情報共有・引き継ぎの指針の有無,研修の有無,住民への情報提供の有無を尋ねるものとした。
結果と考察
 基礎自治体における発達障害児および知的障害児の支援体制に関する全国調査では,114の自治体(回収率51.6%)から回答を得た。また,地域の支援システムの充足度と課題を可視化して評価するための評価ツールとして「発達障害の地域支援システムの簡易構造評価(Quick Structural Assessment of Community Care System for neurodevelopmental disorders; Q-SACCS)」を作成した。
 発達障害の子どもにおける支援ニーズの調査では,横浜市,広島市,福岡市,豊田市,宮崎市,函館市,松本市,いわき市,南相馬市,会津若松市,糸島市,多治見市,瑞浪市,山梨市で疫学調査を行った。今回は,反抗性や素行の問題についての質問項目も含めた。また,外国にルーツをもつ障害のある子どもの実態と支援に関して,12市区の31の事業所等に対してアンケート調査を行った。
 成人期発達障害者の生活実態に関する調査では,全国の発達障害者支援センター91カ所に調査票を送付し,74センター(回収率81.3%)からアンケートが回収され,1,202人分の有効回答について分析を行った。
 児童発達支援および放課後等デイサービスに関する自治体調査では,サービス事業所に関する自治体の把握状況や取り組みの状況について,47都道府県および20指定都市の障害児支援担当部局を対象としたアンケート調査を実施し,54自治体(都道府県38,指定都市16;回答率80.6%)から回答を得た。
結論
 多くの自治体で発達障害および知的障害の支援体制整備が進められているが,医療の量的充実および小規模市町村への県や圏域の後方支援は喫緊の課題である。女性や外国人等に特化した対策も必要である。反抗挑発症・素行症の子どもや発達障害のある成人の支援ニーズについては本邦で初めての全国調査であり,今後の施策の貴重な資料となる。今後,都道府県や指定都市は,サービス事業所に対する指針や研修など標準化に向けた対策を講じることが急務である。

公開日・更新日

公開日
2018-06-08
更新日
2018-11-21

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2018-06-07
更新日
2018-11-21

研究報告書(紙媒体)

行政効果報告

文献番号
201717005C

収支報告書

文献番号
201717005Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
7,293,000円
(2)補助金確定額
7,268,000円
差引額 [(1)-(2)]
25,000円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 328,499円
人件費・謝金 430,380円
旅費 1,525,330円
その他 3,301,495円
間接経費 1,683,000円
合計 7,268,704円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2020-06-09
更新日
-