難治性疾患の継続的な疫学データの収集・解析に関する研究

文献情報

文献番号
201711108A
報告書区分
総括
研究課題名
難治性疾患の継続的な疫学データの収集・解析に関する研究
課題番号
H29-難治等(難)-一般-057
研究年度
平成29(2017)年度
研究代表者(所属機関)
中村 好一(自治医科大学 地域医療学センター公衆衛生学部門)
研究分担者(所属機関)
  • 福島 若葉(大阪市立大学 大学院医学研究科)
  • 三宅 吉博(愛媛大学 大学院医学系研究科)
  • 川村 孝(京都大学 環境安全保健機構)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患等政策研究(難治性疾患政策研究)
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
6,667,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
個別の疾患を担当する研究班との協力により、各種難病について、特に「頻度」、「危険因子」、「予後」を明らかにする疫学研究を実施する。これを円滑に進めるために、(1)各指定難病の疫学研究の実施状況の現状を明らかにし、今後必要な疫学研究の方向性を提示する基礎資料とする、(2)全国疫学調査を実施する際の倫理面の対応に関するマニュアルを作成し、全国疫学調査のサポートを行う、の2点を実施した。
研究方法
厚生労働省の協力を得て、すべての研究班に対して当該研究班で対象とする難病及びその疾患の疫学研究の現状を調査した。
 国の「人を対象とする医学研究に関する倫理指針」を精査し、「難病の患者数と臨床疫学像把握のための全国疫学調査マニュアル(第3版)」に準拠した全国疫学調査を実施する際の倫理的に解決しておかなければならない課題と対象法を整理した。
3つの研究課題分野に本研究班の研究分担者の中でも難病の疫学研究に造詣が深く実績もある研究者を統括リーダーとして配置(頻度:福島若葉大阪市立大学大学院教授、危険因子:三宅吉博愛媛大学大学院教授、予後:川村孝京都大学教授)し、個々の研究分担者/研究協力者が個別の疾患を担当する研究班(以下、「個別疾患研究班」)と協力の上、課題に関する研究を進めた。また、個別疾患研究班からの担当する難病に関する疫学研究の希望があった場合には適切な疫学者を本研究班の研究協力者に加えて、本研究班と個別疾患研究班の共同研究を進めた(疾患によっては、本年度は次年度以降の研究計画の検討にとどまったものもある)。
結果と考察
難病の頻度調査については、「難治性炎症性腸管障害稀少疾患(クロンカイト・カナダ症候群、非特異性多発性小腸潰瘍症、腸管型ベーチェット病)」(村上義孝研究協力者)、「難治性の肝・胆道疾患」(森満顧問)、「女性ホルモン使用中の血栓症」(尾島俊之研究協力者)、「四肢形成不全」(橋本修二顧問)、「ライソゾーム病、ペルオキシダーゼ病」(上原里程研究協力者)、「びまん性肺疾患」(中村幸志研究協力者)、「特発性大腿骨頭壊死症」(福島若葉研究分担者)、「難治性聴覚障害」(牧野伸子研究協力者)、巨細胞性血管炎、高安動脈炎」(中村好一研究代表者)、「色素性乾皮症」(石川鎮清研究協力者)、「偽性副甲状腺機能低下症とその類縁疾患、副甲状腺機能低下症(二次性を除く)」(高谷里衣子研究協力者)、「強直性脊椎炎」松原優里研究協力者)を実施した(担当者は当該研究の本研究班の代表者のみを期さしている)。なお、川村孝研究分担者は「レジストリの構築とその分析における疫学的諸問題」として、今後盛んになると考えられる難病レジストリに関する考察を行った。
危険因子に関する研究として「クローン病」(大藤さと子研究協力者)、「潰瘍性大腸炎」(三宅吉博研究分担者)を対象とした研究を実施した。
疾病登録を含む予後の解明に関しては、「甲状腺クリーゼ」(三宅吉博研究分担者)、「特発性正常圧水頭症、視神経脊髄炎」(栗山長門研究協力者)、「運動失調症」(大西浩文研究協力者)、「スティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死症」(黒澤美智子研究協力者)、「プリオン病」(阿江竜介研究協力者)等を対象に実施した。加えて尾島俊之研究協力者はスモンと川崎病を例に、難治性疾患の診断基準確立のプロセスの歴史的検討を行った。
結論
各種難病の疫学像を明らかにするとともに、疫学研究実施にあたっての基盤整備を行った。

公開日・更新日

公開日
2018-05-24
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表

公開日・更新日

公開日
2018-05-24
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201711108Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
7,000,000円
(2)補助金確定額
7,000,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 1,520,940円
人件費・謝金 2,857,830円
旅費 1,557,900円
その他 730,330円
間接経費 333,000円
合計 7,000,000円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2019-02-13
更新日
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