神経変性疾患領域における基盤的調査研究

文献情報

文献番号
201711084A
報告書区分
総括
研究課題名
神経変性疾患領域における基盤的調査研究
課題番号
H29-難治等(難)-一般-033
研究年度
平成29(2017)年度
研究代表者(所属機関)
中島 健二(独立行政法人国立病院機構松江医療センター )
研究分担者(所属機関)
  • 斎藤 加代子(東京女子医科大学附属遺伝子医療センター)
  • 長谷川 一子(独立行政法人国立病院機構相模原病院)
  • 佐野 輝(鹿児島大学大学院)
  • 祖父江 元(名古屋大学大学院)
  • 佐々木 秀直(北海道大学大学院医学研究科)
  • 中川 正法(京都府立医科大学附属北部医療センター)
  • 吉良 潤一(九州大学大学院医学研究院)
  • 高橋 良輔(京都大学医学研究科)
  • 池内 健(新潟大学脳研究所)
  • 梶 龍兒(徳島大学ヘルスバイオサイエンス研究部)
  • 松井 茂之(名古屋大学)
  • 森田 光哉(自治医科大学)
  • 渡辺 保裕(鳥取大学医学部)
  • 青木 正志(東北大学大学院医学系研究科)
  • 桑原 聡(千葉大学大学院医学研究院)
  • 戸田 達史(神戸大学大学院医学研究科)
  • 饗場 郁子(独立行政法人国立病院機構東名古屋病院)
  • 小久保 康昌(三重大学大学院地域イノベーション学研究科)
  • 野中 雄一郎(東京慈恵会医科大学医学部)
  • 保住 功(岐阜薬科大学薬物治療学)
  • 辻 省次(東京大学医学部附属病院)
  • 中島 孝(独立行政法人国立病院機構新潟病院)
  • 吉田 眞理(愛知医科大学加齢医科学研究所)
  • 小野寺 理(新潟大学脳研究所)
  • 服部 信孝(順天堂大学医学部)
  • 村田 美穂(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)
  • 村山 繁雄(東京都健康長寿医療センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患等政策研究(難治性疾患政策研究)
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
25,427,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
神経変性疾患である1)運動ニューロン疾患:筋萎縮性側索硬化症(ALS)、脊髄性筋萎縮症(SMA)、原発性側索硬化症(PLS)、球脊髄性筋萎縮症(SBMA)、2)Parkinson病(PD)関連疾患:PD、進行性核上性麻痺(PSP)、大脳皮質基底核変性症(CBD)、3)舞踏運動関連疾患:Huntington病(HD)、神経有棘赤血球症(NA)、4)脊髄空洞症、5)前頭側頭葉変性症(FTLD)、6)Charcot-Marie-Tooth病(CMT)、7)ジストニア、8) 脳内鉄沈着を伴う神経変性症(NBIA)、9)筋萎縮性側索硬化症/Parkinson認知症複合(紀伊ALS/PDC)、10)特発性基底核石灰化症(IBGC)、17)脊髄髄膜瘤の17疾患を対象として実態調査を行って科学的根拠を集積・分析し、エビデンスに基づいた診断基準や重症度分類、診療ガイドラインの改訂・作成を行う。
研究方法
1)関連学会や関連研究班と連携して診療ガイドラインの作成・改訂について検討
2)患者・家族の支援に向けて、療養の手引き、ケアマニュアルを作成
3)我が国における神経変性疾患医療に適した診断基準・重症度分類の作成に向けて検討
4)患者レジストリを構築し、患者調査を進め生体試料を収集
結果と考察
1. ALS4について、1)現行の指定難病ALS診断基準の妥当性確認、2)診療ガイドラインの改訂作業開始、3)認知機能評価法日本語版作成、4)病理診断と臨床診断の対比、5)関連研究班との連携して多施設共同患者コホートJaCALS研究、6)医師主導治験への協力、7)進行評価に関する画像検査の有用性確認を行った。
2. SMAについて、1)診療ガイドライン作成開始、2)全国アンケート疫学調査、成人型SMAの早期診断・早期診療提供体制の検討、3)自然歴調査、患者レジストリ研究を進めた。
3. PLSについて、診断基準に関する検討を行った。
4. SBMAについて、リュープロレリン酢酸塩製造販売後における今後実施する臨床情報収集体制を整えた。
5. PDについて、1)現在の診断基準の問題点の洗い出し,2)指定難病のPD臨床調査個人票の修正について検討、3)日本神経学会と連携して診療ガイドライン原稿を作成し、4)PD治験推進システムTeam JParis研究を進め、5)遠隔診療に関して検討した。
6. PSPについて、1)日本語版診断基準の検討、2)病理診断と臨床診断を対比して臨床診断の妥当性検証、3)重症度評価法日本語版の作成、4)PSPガイドラインの作成、5)レジストリ研究であるJALPAC研究を行った。
7. CBDについて、1)CBD剖検例における臨床像の解明および臨床診断基準の妥当性検証(J-VAC study)、2)診療ガイドラインの策定、JALPAC研究、3)臨床情報・生体試料の収集・解析を進めた。
8. HDについて、ガイドライン原稿を作成し、2)レジストリの検討を行った。
9. NAについて、1)「NA診療の手引き」を作成してダウンロ-ドを可能とし、診療ガイドライン(診療マニュアル)作成を検討した。
10. 脊髄空洞症について、1)家族性脊髄空洞症の本邦での頻度を調査して結果を公表し、2)医療依存度を調査し、素因に関する検討を進めた。
11. FTLDについて、1)診療ガイドラインの策定、2)患者向けの療養の手引きをホームページにアップロードし、3)ECAS日本語版を作成し、4)病理診断と臨床診断の対比による臨床診断妥当性の検討、5)レジストリ研究組織FTLD-Jを立ち上げ、研究を進めた。
12. CMTについて、レジストリ研究であるCMT患者登録システム(CMTPR)研究を進めた。
13. ジストニアについて、1)診療ガイドラインの作成、2)遺伝性ジストニア診断基準改訂、3)レジストリ研究を進めた。
14. NBIAについて、1)診療ガイドライン策定を検討した。
15. 紀伊ALS/PDCについて、1)診療マニュアルの作成、2)レジストリ研究3)臨床解析を進めた。
16. IBGCについて、1)診断基準を改訂して日本神経学会から学会承認を得、2)診療ガイドライン(マニュアル)の作成のための研究、3)レジストリを立ち上げた。
17. 脊髄髄膜瘤について、小児神経外科学会との連携し、診療ガイドライン作成を開始した。「脊髄髄膜瘤患者に対する公的医療費助成に関する全国脳神経外科医療機関へのアンケート調査」を実施した。
18. 神経変性疾患全体として、全国的な診療体制構築、遺伝子診断体制整備、ブレインバンク構築、サイバニクス治療を含めたリハビリテーションに関する検討、難病コーデイネータに関する多職種のニーズ調査を実施した。
結論
神経変性疾患領域の17疾病を対象として、政策研究を進めた。

公開日・更新日

公開日
2018-05-23
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表

公開日・更新日

公開日
2018-05-23
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201711084Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
30,677,000円
(2)補助金確定額
30,577,000円
差引額 [(1)-(2)]
100,000円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 9,832,683円
人件費・謝金 1,168,486円
旅費 5,546,741円
その他 8,779,167円
間接経費 5,250,000円
合計 30,577,077円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2019-03-27
更新日
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