文献情報
文献番号
201711078A
報告書区分
総括
研究課題名
難治性呼吸器疾患・肺高血圧症に関する調査研究
課題番号
H29-難治等(難)-一般-027
研究年度
平成29(2017)年度
研究代表者(所属機関)
巽 浩一郎(千葉大学 大学院医学研究院 呼吸器内科学)
研究分担者(所属機関)
- 田邉 信宏(千葉大学 大学院医学研究院 先端肺高血圧症医療学寄附講座)
- 坂尾 誠一郎(千葉大学 医学部附属病院 呼吸器内科)
- 林田 美江(信州大学医学部附属病院 呼吸器・アレルギー内科 )
- 平井 豊博(京都大学 大学院医学研究科 呼吸器内科学)
- 陳 和夫(京都大学 大学院医学研究科 呼吸管理睡眠制御学講座 )
- 塩谷 隆信(秋田大学 大学院医学系研究科 保健学専攻)
- 瀬山 邦明(順天堂大学 大学院医学研究科 呼吸器内科)
- 井上 義一(国立病院機構近畿中央胸部疾患センター 臨床研究センター)
- 西村 正治(北海道大学 大学院医学研究院 呼吸器内科学)
- 辻野 一三(北海道大学 大学院医学研究院 呼吸器内科学)
- 近藤 康博(公立陶生病院 呼吸器・アレルギー内科)
- 花岡 正幸(信州大学 学術研究院医学系医学部 内科学第一教室)
- 木村 弘(日本医科大学 大学院医学研究科 肺循環・呼吸不全先端医療学)
- 吉川 雅則(奈良県立医科大学 内科学第二講座)
- 田村 雄一(国際医療福祉大学 医学部 循環器内科 )
- 佐藤 徹(杏林大学 医学部 循環器内科学)
- 大郷 剛 (国立循環器病研究センター 肺高血圧先端医療学研究所)
- 植田 初江(国立循環器病研究センター 病理部)
- 伊達 洋至(京都大学 大学院医学研究科 呼吸器外科学)
- 多田 裕司(千葉大学 大学院医学研究院 呼吸器内科学)
- 長瀬 隆英(東京大学大学院医学系研究科 呼吸器内科学)
- 別役 智子(慶應義塾大学 医学部 呼吸器内科学)
- 葛西 隆敏(順天堂大学 医学部 循環器内科学)
- 寺田 二郎(千葉大学 医学部附属病院 呼吸器内科)
- 津島 健司(千葉大学 大学院医学研究院 呼吸器内科学)
- 吉田 雅博(国際医療福祉大学医学部 消化器外科学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患等政策研究(難治性疾患政策研究)
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
12,113,000円
研究者交替、所属機関変更
研究分担者交替
谷口博之(平成29年4月1日~平成29年5月18日)→近藤康博(平成29年5月19日以降)
研究報告書(概要版)
研究目的
呼吸器系難治性疾患の横断的・縦断的研究を通して、1) 患者生命予後とQOLの向上の実現、2) 厚生労働省の医療政策に活用しうる知見の収集が大きな目的である。日本肺高血圧・肺循環学会、日本循環器学会、日本リウマチ学会、日本睡眠学会、日本呼吸器学会などの関連学会との連携を図りながら、「重症度分類を含めた診断基準」に関して年度毎の評価、年度毎の「診療ガイドラインの作成」を実施する。エビデンスに基づく重症度分類、診療ガイドラインにおけるClinical Question and Answerを示し、その結果、「医療政策に活用しうる知見の収集・活用」を通して、「難治性呼吸器疾患患者アウトカムの改善」を目指す。
研究方法
診療ガイドライン(GL)策定のため、それぞれの疾病群について、専門家集団による診療ガイドラインWGを構成する。WGはGL統括委員会、GL作成グループ、システマティックレビュー(SR)グループ、さらにGL編集WGと、役割分担をする。
重要臨床課題を選出、エビデンスの系統的検索・評価・統合を活用の可能性を探求し、エビデンス総体の評価を行い、診療上の重要度の高い医療行為について、患者と医療者の意思決定を支援するために、最適と考えられる推奨を提示できるように継続活動を行う。
診療ガイドラインWGの担当者は、日本肺高血圧・肺循環学会、日本循環器学会、日本呼吸器学会等で各研究機関から報告される基礎的・臨床的研究の成果と討議内容を精査し、日本における継続的な(毎年更新可能な)適切な診療ガイドライン策定に努力する。
さらに難難治性呼吸器疾患患者データベースの構築・活用、発症関連要因・予防要因の探求、重症化危険因子の探索、予後関連因子の探求、予後追跡調査、各種治療有効性の検討を積み重ねることで、研究を遂行してゆく。
重要臨床課題を選出、エビデンスの系統的検索・評価・統合を活用の可能性を探求し、エビデンス総体の評価を行い、診療上の重要度の高い医療行為について、患者と医療者の意思決定を支援するために、最適と考えられる推奨を提示できるように継続活動を行う。
診療ガイドラインWGの担当者は、日本肺高血圧・肺循環学会、日本循環器学会、日本呼吸器学会等で各研究機関から報告される基礎的・臨床的研究の成果と討議内容を精査し、日本における継続的な(毎年更新可能な)適切な診療ガイドライン策定に努力する。
さらに難難治性呼吸器疾患患者データベースの構築・活用、発症関連要因・予防要因の探求、重症化危険因子の探索、予後関連因子の探求、予後追跡調査、各種治療有効性の検討を積み重ねることで、研究を遂行してゆく。
結果と考察
呼吸器系難治性疾患の横断的・縦断的研究を通して、1) 患者生命予後とQOLの向上の実現、2) 厚生労働省の医療政策に活用しうる知見の収集が大きな目的である。 (1) 肺動脈性肺高血圧症(PAH)、(2) 慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)、(3) 肺静脈閉塞症(PVOD)/肺毛細血管腫症(PCH)、(4) リンパ脈管筋腫症(LAM)、 (5) 肺胞低換気症候群(AHS)、(6) α1アンチトリプシン欠乏症(AATD)、(7) 遺伝性出血性末梢血管拡張症(オスラー病)(HHT)7つの対象疾患についてガイドラインの作成を進めた。
2017年度「静脈閉塞症(PVOD)「診療ガイドライン」を公表、Mindsの認証を得た。
CTEPH「診療ガイドライン」(平成30年4月上梓)およびLAM「診療ガイドライン(ATS/JRS)」を作成した。
他の疾患については「診療ガイドラインに関係するエビデンス(論文)」を構築した。
2017年度「静脈閉塞症(PVOD)「診療ガイドライン」を公表、Mindsの認証を得た。
CTEPH「診療ガイドライン」(平成30年4月上梓)およびLAM「診療ガイドライン(ATS/JRS)」を作成した。
他の疾患については「診療ガイドラインに関係するエビデンス(論文)」を構築した。
結論
難治性呼吸器疾患・肺高血圧症に関する調査研究班は、1) 肺・気道系疾患(α1アンチトリプシン欠乏症)、2) 嚢胞性肺疾患(リンパ脈管筋腫症)、3) 呼吸調節異常を基盤とする疾患(肺胞低換気症候群)、4) 肺血管系疾患(肺動脈性肺高血圧症、慢性血栓塞栓性肺高血圧症、肺静脈閉塞症、肺動静脈瘻を有するオスラー病)を対象疾患としている。研究代表者が統括し、関連する学術団体である学会(日本肺高血圧・肺循環学会、日本循環器学会、日本呼吸器学会等)が支える体制を組んでいる。診療ガイドラインの継続的作成のため、患者会との連携、肺移植の適用基準の作成を含めるため日本呼吸器外科学会との連携もとっている。最終目標として、医療政策に活用しうる知見の収集・活用を通して、難治性呼吸器疾患患者QOL向上を目指し、次年度も研究成果の創出に取り組む。
公開日・更新日
公開日
2018-05-24
更新日
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