アミロイドーシスに関する調査研究

文献情報

文献番号
201711073A
報告書区分
総括
研究課題名
アミロイドーシスに関する調査研究
課題番号
H29-難治等(難)-一般-022
研究年度
平成29(2017)年度
研究代表者(所属機関)
内木 宏延(福井大学 学術研究院医学系部門)
研究分担者(所属機関)
  • 安東 由喜雄(熊本大学 大学院生命科学研究部)
  • 山田 正仁(金沢大学 医薬保健研究域医学系)
  • 玉岡 晃(筑波大学 大学院人間総合科学研究科)
  • 東海林 幹夫(弘前大学 大学院医学研究科)
  • 高市 憲明(虎の門病院 腎センター)
  • 山田 俊幸(自治医科大学 医学部)
  • 重松 隆(和歌山県立医科大学 医学部)
  • 奥田 恭章(道後温泉病院 リウマチセンター内科)
  • 西 慎一(神戸大学 大学院医学研究科)
  • 畑 裕之(熊本大学 大学院生命科学研究部)
  • 小池 春樹(名古屋大学 大学院医学系研究科)
  • 島崎 千尋(独立行政法人地域医療機能推進機構京都鞍馬口医療センター 血液内科)
  • 飯田 真介(名古屋市立大学 大学院医学研究科)
  • 植田 光晴(熊本大学 医学部附属病院)
  • 大橋 健一(横浜市立大学 大学院医学研究科医学部)
  • 小野 賢二郎(昭和大学 医学部)
  • 関島 良樹(信州大学 医学部)
  • 佐野 元昭(慶應義塾大学 医学部)
  • 田原 宣広(久留米大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患等政策研究(難治性疾患政策研究)
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
7,693,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 われわれは平成29~31年度に及ぶ本研究計画で、(1) 病理コンサルテーション体制を始めとするアミロイドーシスの総合的診断体制構築、(2) 同診断体制による診断件数、診断確定率、各病型症例数の集計・公表、(3) 診療ガイドライン、診断基準、重症度分類の妥当性・実用性検証と改定、(4) 難病患者データベース構築に向け、臨個票で収集すべき項目の検討とデータを用いた疫学研究等の実施、(5) 各病型患者のケアマニュアル作成、(6) 専門医対象の臓器別アミロイドーシス診療の手引作成、(7) 患者向け公開講座等アミロイドーシスの啓発活動実施、の7項目を目指す。
研究方法
 【項目番号は研究の目的に対応】(1)に関し、ウサギポリクローナル抗体の作成は、抗原ペプチドの合成を含め専門業者に委託した。抗体の特異性・力価は、過去の剖検症例を用いて評価した。福井大学医学系研究倫理審査委員会で「病理検体のアミロイドーシス病型診断コンサルテーション体制の構築」の受審・承認を得た(平成29年12月15日)。これを基に病理ワーキンググループ(WG)各施設で順次倫理審査を受審し承認を得た。病理学会への協力要請は研究代表者が行った。(1)の残りの項目及び(2)~(6)の各項目は、第1回研究班会議(平成29年8月19日、京都)、第2回研究班会議(平成30年1月19日、東京)、および各WGで随時開催するメール会議で議論・決定した。(7)は研究分担者の安東、植田(いずれも熊本大学)を中心に実施した。
結果と考察
 【項目番号は研究の目的に対応】(1) 抗ALκ, 抗ALλ, 抗ATTRウサギポリクローナル抗体を作成し、性能を確認後、病理WG各施設へ送付した。また、病理コンサルテーション体制の詳細を決定し、病理学会員への周知等に関し病理学会へ協力を要請した。今年度確立した体制により、平成30年4月以降、病理コンサルテーション体制を始めとするアミロイドーシスの総合的診断体制を開始し、維持・発展させる。(2) 集計項目、集計方法等を検討した。次年度以降、同診断体制による診断件数、診断確定率、各病型症例数を集計・公表する。(3) 安東班で実施した全身性ALアミロイドーシス、老人性全身性アミロイドーシス、および透析アミロイドーシスに関する全国疫学調査を論文発表した。同データ等を利用した診断基準、重症度分類の検証法に関し議論した。今年度研究班会議や各WGで行った議論を基に、次年度以降、診療ガイドライン、診断基準、重症度分類の妥当性・実用性を検証し、必要に応じて改定する。(4) 難病患者データベース構築に向け、臨個票で収集すべき項目を検討した。今年度研究班会議や各WGで行った議論を基に、臨個票で収集すべき項目をさらに検討し、次年度以降、難病患者データベースを用いた疫学研究等を実施する。(5) 内容等の検討を開始した。今年度研究班会議や各WGで行った議論を基に、内容等の検討をさらに進め、次年度以降、各病型アミロイドーシス患者のケアマニュアルを公表する。(6) 内容等の検討を開始した。今年度研究班会議や各WGで行った議論を基に、内容等の検討をさらに進め、次年度以降、心、腎アミロイドーシス診療の手引を公表する。(7) 熊本にて「道しるべの会」(FAP家族性アミロイドポリニューロパチー患者・家族会)講演会・総会(7月8日)、交流会(11月4日、5日)を開催した。第16回国際アミロイドーシス学会サテライト企画として、国内外のATTR-FAP患者・家族交流会(3月25日)を実施した。熊本にて「道しるべの会」講演会・総会、交流会を引き続き開催すると共に、他地域の家族会も引き続き活動を続け、全国的な交流を促進する。
結論
 抗ALκ, 抗ALλ, 抗ATTRウサギポリクローナル抗体を作成し、性能を確認後、病理WG各施設へ送付した。また、病理コンサルテーション体制の詳細を決定し、病理学会員への周知等に関し病理学会へ協力を要請した。安東班で実施した全国疫学調査を論文発表し、同データ等を利用した診断基準、重症度分類の検証法に関し議論した。難病患者データベース構築に向け、臨個票で収集すべき項目を検討した。各病型患者のケアマニュアル、専門医対象の臓器別アミロイドーシス診療の手引に関し、内容等の検討を開始した。熊本にて「道しるべの会」講演会・総会、交流会を開催した。第16回国際アミロイドーシス学会サテライト企画として、国内外のATTR-FAP患者・家族交流会を実施した。

公開日・更新日

公開日
2018-05-30
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201711073Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
10,000,000円
(2)補助金確定額
10,000,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 3,388,398円
人件費・謝金 2,015,365円
旅費 1,576,527円
その他 712,710円
間接経費 2,307,000円
合計 10,000,000円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2019-02-19
更新日
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