文献情報
文献番号
201709020A
報告書区分
総括
研究課題名
地域・職域連携の推進による生活習慣病予防等に関する研究
課題番号
H29-循環器等-一般-007
研究年度
平成29(2017)年度
研究代表者(所属機関)
荒木田 美香子(国際医療福祉大学 小田原保健医療学部)
研究分担者(所属機関)
- 柴田 英治(愛知医科大学 医学部)
- 巽 あさみ(浜松医科大学 医学部)
- 横山 淳一(名古屋工業大学 社会工学教育類)
- 前田 秀雄(公益財団法人東京都医学総合研究所・渋谷保健所)
- 鳥本 靖子(国際医療福祉大学 小田原保健医療学部)
- 松田 有子(国際医療福祉大学 小田原保健医療学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
7,650,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
地域・職域連携推進事業及び地域・職域連携推進協議会の推進要因を検討する事を目的とした。
研究方法
本研究は自記式質問紙調査と聞き取り調査からなる。質問紙調査の対象は、地域・職域連携推進協議会の事務局側となる都道府県、保健所設置市、二次医療圏保健所に加え、協議会への参加機関として、都道府県労働局、労働基準監督署、都道府県産業保健総合支援センター、地域産業保健センター、商工会議所、都道府県健康保険組合連合会、全国健康保険協会都道府県支部への記名式全数調査であった。主な質問項目は地域・職域連携協議会への参加状況、働く世代の健康課題を把握する上で活用している情報、健康課題への取り組み目標、評価、実施の課題(自治体)、共同事業の実施状況、協力可能性、協議会の課題等(関係機関)であった。また、2県、3保健所設置市、8二次医療圏域の計13か所に聞き取り調査を行った。主な質問項目は実施している地域・職域連携事業の内容、進め方、推進要因などであった。
結果と考察
質問紙調査からは、事務局側、関連機関側共に働く世代の健康課題を把握するためのデータや情報の活用できる幅が広がってはおらず、医療保険者や都道府県の情報の拡大や機関間の連携の必要性が明らかとなった。地域の健康課題を明らかにするデータを確保できていないことは健康課題の特定ができないことにつながり、中期的計画が立てられない、具体的な目標設定ができないという協議会を進める上での課題につながっていた。
聞き取り調査からは、いずれの協議会なども何らかの地域の健康課題を取り上げて、根拠となるデータを探し、新たに調査を行ってデータを収集するなどの活動をしていた。また、連携事業を健康増進計画などに位置付ける、協議会独自の事業計画を策定するなどの工夫を行っていた。
連携事業の展開が進むきっかけとして、協会けんぽとの連携があった。協会けんぽは二次医療圏協議会への参加数も多く、積極的であることより、事務局は協会けんぽと丁寧な協議を行い、協力体制を築くことが必要である。
聞き取り調査からは、いずれの協議会なども何らかの地域の健康課題を取り上げて、根拠となるデータを探し、新たに調査を行ってデータを収集するなどの活動をしていた。また、連携事業を健康増進計画などに位置付ける、協議会独自の事業計画を策定するなどの工夫を行っていた。
連携事業の展開が進むきっかけとして、協会けんぽとの連携があった。協会けんぽは二次医療圏協議会への参加数も多く、積極的であることより、事務局は協会けんぽと丁寧な協議を行い、協力体制を築くことが必要である。
結論
今回の調査結果から、働く世代の健康課題を明確にするために活用できるデータの幅を広げることの必要性が明らかになった。また、連携事業の展開においては、事務局側と協力機関がお互いの組織の利益になるような事業を選定する等、Win・Winの関係性に持っていくことが必要であることがわかり、そのための工夫の必要性が明らかとなった。
公開日・更新日
公開日
2018-07-05
更新日
-