文献情報
文献番号
201706004A
報告書区分
総括
研究課題名
2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けての救急・災害医療体制の構築に関する研究
課題番号
H29-特別-指定-004
研究年度
平成29(2017)年度
研究代表者(所属機関)
横田 裕行(日本医科大学 大学院医学研究科)
研究分担者(所属機関)
- 木村 昭夫(国立国際医療研究センター 救急科)
- 西村 匡司(徳島大学 大学院救急集中治療医学)
- 小井土 雄一(独立行政法人国立病院機構災害医療センター 臨床研究部)
- 須崎 紳一郎(武蔵野赤十字病院 救命救急センター)
- 齋藤 大蔵(防衛医科大学校防衛医学研究センター 外傷研究部門)
- 坂本 哲也(帝京大学 医学部救急医学講座)
- 森村 尚登(東京大学 大学院医学系研究科救急科学)
- 山口 芳裕(杏林大学 医学部救急医学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
平成29(2017)年度
研究費
4,160,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
東京オリンピック・パラリンピック2020(以後、東京オリパラ)が開催されるが、各国の関係者や観客等が多数集まることによる開催会場周辺の救急医療体制やテロ対応について検討し、それらに対する医療体制の課題やモデル案を提示することを目的とした。また、本研究班の成果物が東京オリパラ後に行なわれる様々なmass gathering eventの災害医療対応の資料としても広く活用することも想定して検討をすることとした。
研究方法
目的を達成するために本研究班の構成員(研究代表者、分担研究者)は関連学会や委員会の代表とした。日本外傷学会は銃創・爆傷への対応マニュアル、日本集中治療学会は会場周辺の集中治療の医療資源、日本集団災害医学会は標準的な診療録(J-SPEED)提示、日本中毒学会は会場周辺の主として化学テロ対応の医療機関調査、日本熱傷学会では現場での対応マニュアル、日本臨床救急医学会は救急隊との連携体制、外国人患者の対応に関するポイント、熱中症の対応法や搬送法、日本救急医学会は会場の医療ニーズの概算、本研究班の活動をコンソーシアムの活動と連携し、成果物の公表をHPで行った。さらに、ロンドンオリンピックで医療を担当した講師を招き、2017年11月3日にキックオフ・シンポジウムを企画、実施した。また、東京都医師会との連携で会場周辺の医療活動に協力する実地医家の要望について検討した。
結果と考察
本研究班と連携して議論をし、本研究班の実質的な活動組織でもある2020年東京オリンピック・パラリンピックに係る救急・災害医療体制を検討する学術連合体(以下、コンコンソーシアム)のホームページ(HP)を立ち上げた(http://2020ac.com/)。本研究班の議事録やニュースレターも同HPに掲載をしている。また、各研究班の成果物、コンソーシアムの成果物や様々な情報は本HPのアップロードし、かつ必要に応じて誰でもがダウンロードできるようにした。また、コンソーシアムと連携し、ロンドンオリンピックで医療を担当した講師を招き、2017年11月3日にキックオフ・シンポジウムを開催し、その議論の内容をもとに提言を発表した。
研究初年度の本年度は、全ての成果物が完成したわけではないが、会場周辺の医療資源の精査や銃創、爆傷などへの対応や治療に関するマニュアル案を作成、救急体制案の提示を示すことができた。今後ブラッシュアップしなければならない成果物も存在するが、コンソーシアムと密接な連携を取りつつ、着実に成果物が蓄積されつつある。次年度以降は今年度に検討・作成された成果物をさらにブラッシュアップを行い実際のシミュレーションを念頭に置きつつ東京オリパラだけではなく、その後に行なわれるであろうmass gathering eventにも有用な成果物を提供したいと考えている。
研究初年度の本年度は、全ての成果物が完成したわけではないが、会場周辺の医療資源の精査や銃創、爆傷などへの対応や治療に関するマニュアル案を作成、救急体制案の提示を示すことができた。今後ブラッシュアップしなければならない成果物も存在するが、コンソーシアムと密接な連携を取りつつ、着実に成果物が蓄積されつつある。次年度以降は今年度に検討・作成された成果物をさらにブラッシュアップを行い実際のシミュレーションを念頭に置きつつ東京オリパラだけではなく、その後に行なわれるであろうmass gathering eventにも有用な成果物を提供したいと考えている。
結論
東京オリパラの救急・災害医療体制整備について検討しモデル案を提示することを目的とした研究班を組織した。本年度は研究初年度であり、全成果物が完成したわけではないが、銃創・爆傷の対応案、会場周辺の医療資源等の精査、救急体制案の提示を示した。また、関連学会が組織した東京オリパラコンソーシアムと連携しつつ、成果物を公表した。
公開日・更新日
公開日
2019-06-06
更新日
-