行政機関や食品企業における食品防御の具体的な対策に関する研究

文献情報

文献番号
201622018A
報告書区分
総括
研究課題名
行政機関や食品企業における食品防御の具体的な対策に関する研究
課題番号
H27-食品-一般-012
研究年度
平成28(2016)年度
研究代表者(所属機関)
今村 知明(公立大学法人奈良県立医科大学 医学部 公衆衛生学講座)
研究分担者(所属機関)
  • 岡部 信彦(川崎市健康安全研究所)
  • 赤羽 学(公立大学法人奈良県立医科大学 医学部 公衆衛生学講座)
  • 鬼武 一夫(日本生活協同組合連合会 品質保証本部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安全確保推進研究
研究開始年度
平成27(2015)年度
研究終了予定年度
平成29(2017)年度
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では既存研究を発展させ、平成27年度に作成した大規模食品工場向け食品防御ガイドラインの充実・精緻化、および同ガイドラインの調理・提供版の試案の検討を目的とする。
また、意図的な食品汚染が発生した場合の保健所等における円滑な事件処理対策や、人体試料(血液・尿等)試料を用いた検査手法の標準化による円滑な事件処理対策を図るための方法を検討する。
研究方法
今年度は以下に示す主に4項目について、国内外の政府機関ウェブサイト、学術論文・書籍等既存の公表情報の収集整理と、検討会における生物・食品衛生等の専門家・実務家らとの討議を通じて実施した。
1)海外(主に米国)における食品防御対策に関連した法制度等状況調査
2)食品への毒物等混入事件時における保健所や行政機関における円滑な事件処理に向けての検討
3)食品への毒物等混入事件時における衛生研究所での「人体(血液・尿等)試料の検査手法」の標準化
4)食品防御ガイドラインの改善検討と故意による毒物や異物混入に対する予防的対策の検討
結果と考察
1)FDAについては、2011年1月に成立した食品安全強化法(FSMA: Food Safety Moderni-zation Act)について、「食品に対する意図的な混入に対する緩和戦略の最終規則」が公表され、食品防御計画の内容や遵守期日が決定した。USDAについては、第11回食品防御計画調査の実施を抽出し整理した。
2)平成28年度に発生した調理・加工施設等における異物混入の事例について、保健所や行政機関における対応状況をとりまとめるとともに、当該事例を踏まえた課題と自治体での対応の整理を行った。
3)人体(血液、尿等)試料からの化学物質等の検査において先駆的な対応を実施している地衛研、大学や民間検査機関の実態調査・アンケート調査に基づき、理化学検査における人体試料の取扱いの問題点を抽出したうえで、地衛研モデルとして理化学検査における人体試料の取扱いを検討し、安全管理要領案や標準作業書案を作成した。
4)食事提供施設(2箇所)、物流施設(1箇所)を対象に、実際に施設を訪問し、米国で開発されたCARVER+Shock手法を念頭に置いた脆弱性評価と、製造工場版の「食品防御対策ガイドライン」の改訂、および同ガイドラインの運搬・保管版、調理・提供版の試案の検討を行った。今後ガイドライン改善に反映できる可能性のある6項目が確認された。
結論
1)平成28年度における米国の食品テロ対策は、「食品に対する意図的な混入に対する緩和戦略の最終規則」が公表され、食品関連事業者が作成する食品防御計画の具体的な内容や、規則の遵守日が決定したことが重要事項として挙げられる。また、第11回食品防御計画調査の実施は過年度施策の充実に位置づけられる。
2)食品防御対策において発生後の対応については、既に各自治体での体制整備が進められているが、未然防止に係る対応については、事業者の自主的な取組に係る事項のため、業種(製造、加工、調理等)や取り扱う食品の種類、国際大会など食品を提供するイベントの規模等に応じた対策モデルなど、具体的な対応方法をわかりやすく提示する必要がある。
3)地衛研の理化学検査担当において、人体試料の検査依頼に対する問題点は、全国の地衛研へのアンケート調査結果により、感染性試料としての取扱いを要する可能性と、食品試料や環境試料とは異なる成分組成や標準品についての2点が挙げられた。前者について取扱手法についての確立を検討し要領等の作成を目指した。健康危機管理事例への早期対応および安全な試験実施のため、地衛研の理化学検査担当における人体試料の取扱いについての具体的な指針等が必要である。
4)今年度の調査で確認できた今後ガイドライン改善に反映できる可能性のある項目について、研究班の中で議論を重ね、ガイドラインへの反映を検討したい。

公開日・更新日

公開日
2017-11-28
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2017-07-21
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201622018Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
10,000,000円
(2)補助金確定額
10,000,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 998,338円
人件費・謝金 2,661,504円
旅費 330,325円
その他 6,009,833円
間接経費 0円
合計 10,000,000円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2018-07-02
更新日
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