今後のチーム医療の在り方等に関する研究

文献情報

文献番号
201520055A
報告書区分
総括
研究課題名
今後のチーム医療の在り方等に関する研究
課題番号
H27-医療-指定-023
研究年度
平成27(2015)年度
研究代表者(所属機関)
北村 聖(東京大学 大学院医学系研究科附属 医学教育国際研究センター)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成27(2015)年度
研究終了予定年度
平成27(2015)年度
研究費
800,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
チーム医療を推進するための方策として、法律改正に係る事項として診療放射線技師・臨床検査技師の業務範囲の見直しが検討結果として出された。業務範囲の見直しにあたり、追加された行為等を安全かつ適切に行うために必要な教育及び既に資格を持っている者に対する研修等を行う必要がある。 本研究では、研修会の実績を調査し、継続的モニターの元になるデータを蓄積することを目的とした。また、この後の更なるチーム医療の推進を図るため、チーム医療を推進する立場の関係団体等の協力を得て、具体的なニーズや好事例などを把握することも目的とした。
研究方法
本研究については、診療放射線技師と臨床検査技師の業務範囲の追加される行為等に必要な教育実践を検討することから、どちらの職種にも対応可能な医学教育の専門である主任研究者(北村聖)が、研究総括を担当する。本研究班では、平成26年度の研究班を引き継いで、有識者のほか、関係団体等の協力を得て研究する。診療放射線技師と臨床検査技師はそれぞれ養成校の教育と、免許取得者に対する教育研修を検討することとし、それぞれの医学の専門である研究協力者が各職種のとりまとめを行う。とりまとめを行った後、研究総括である主任研究者やチーム医療の観点から見られる者も含めた研究協力者による確認後、研究結果のとりまとめを行う。
さらに、チーム医療を推進するにあたってのニーズ調査や好事例の収集については、チーム医療推進協議会等の関係団体の協力を得るなど、様々な関係団体からアンケート方式で調査を行い、医療安全の確保や医療の効率化の観点から評価し、とりまとめを行う。
結果と考察
臨床検査技師は、有資格者に対する指定講習会が開催され、平成27年12月までに19000名余が講習を終えた。カリキュラムは1単位50分で16単位行われた。この中にはDVD視聴やシュミレータを用いた実習が含まれていた。総じて、初年度から極めて順調に滑りだしたと総括できる。
臨床放射線技師は、平成27年7月から12月までに39回の業務拡大講習会が開かれ、1565人が受講した。業務の検証では、90%以上の施設で造影剤注入器の操作を臨床放射線技師が行っていることが明らかになり、チーム医療の視点から極めて有用であると総括される。
 本研究では、学校養成所における単位数として、93単位を95単位へ増加させること、既免許取得者に対する追加研修として、16時限(1時限=50分)の研修カリキュラムが必要とされた。教育内容も、医療安全上の配慮を重視して組み立てられていた。研修会は、臨床検査技師、臨床放射線技師共にほぼ順調に開催され、臨床のニーズに沿ったものとなっている。
この研修内容により、適切に業務が行えるのか、特に医療安全上の問題点の有無について、さらに検証を行っていく必要があると考える。

結論
本研究を踏まえて、研修会が広く開催され、診療放射線技師・臨床検査技師の業務拡大が適切に行われ、一層のチーム医療の推進につながることが期待される。

公開日・更新日

公開日
2016-07-13
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201520055C

収支報告書

文献番号
201520055Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
1,000,000円
(2)補助金確定額
678,726円
差引額 [(1)-(2)]
321,274円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 12,080円
人件費・謝金 164,400円
旅費 247,306円
その他 54,940円
間接経費 200,000円
合計 678,726円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2016-07-13
更新日
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