標準的な院内清掃のあり方の研究

文献情報

文献番号
201520043A
報告書区分
総括
研究課題名
標準的な院内清掃のあり方の研究
課題番号
H27-医療-指定-011
研究年度
平成27(2015)年度
研究代表者(所属機関)
今村 知明(公立大学法人奈良県立医科大学 医学部 健康政策医学講座)
研究分担者(所属機関)
  • 野田 龍也(公立大学法人奈良県立医科大学 医学部 健康政策医学講座 )
  • 鈴木 紀之(公益財団法人 筑波メディカルセンター)
  • 大久保 憲(東京医療保健大学医療保健学部)
  • 大井田 隆(日本大学医学部・社会医学系・公衆衛生分野)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成27(2015)年度
研究終了予定年度
平成27(2015)年度
研究費
4,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、 医療法第20条に規定される医療機関の清潔保持義務に際し、 医療機関の清掃業務に関する必要最低限度の基準等を検討することにより、医療機関の環境整備の標準化に資することを目的とする。
研究方法
研究班会議における有識者からの意見で、院内清掃に係る6冊を参考書籍とし、院内清掃に関わる部分を抽出した。次に、保健医療、尺度作成の専門家から成なる合議体を形成し、抽出された文章をKJ法を用いて分類し、項目立てした後、文章を統合し、体裁を整えた。これを叩き台とし、関係団体や班会議メンバーへのヒアリングを通じて、わが国の医療機関において清掃業務を行う際の基準策定の必要性および基準(院内清掃ガイドライン)の内容を検討した。また、参考書籍の発行者と著作権に関する協議を行った。
結果と考察
参考書籍としては、(公社)全国ビルメンテナンス協会の講習会テキスト(『新版 病院清掃の基本と実務 ~病院清掃受託責任者講習テキスト』)が院内清掃ともっとも密接な内容であったため、このテキストを基軸とした。これに、(公社)日本医療機能評価機構と(一財)医療関連サービス振興会の発行する参考書籍の該当部分を統合する方式を用いることとなった。
このプロセスを通じて、医療機関に求められる清掃の一般的な基準や評価項目等を整理することができた。
団体が保有する文献およびテキストについては、各団体に対し、調査研究の主旨、成果物の内容について説明し、著作権に関する了解を得た。
 本研究は、医療法に定める病院を主な対象として想定しており、診療所については必ずしも対象として想定していない。
本研究による院内清掃ガイドラインは、一般的な病院が、院内清掃の標準化および質の向上を図るための目安を示すものであり、必達事項としての利用は想定していない。また、各病院や院内清掃に関わる外部委託企業等が、本ガイドラインにない事項について、自主的に研鑽と向上を図ることを妨げるものではない。
結論
本研究結果は、医療法第20条が定める「清潔」の基準を検討する上で、重要な基礎資料となった。
今後は、国を通じて公表することにより、各医療機関における院内清掃業務の標準化やサービスの質の向上することが期待される。

公開日・更新日

公開日
2017-06-27
更新日
-

研究報告書(PDF)

行政効果報告

文献番号
201520043C

収支報告書

文献番号
201520043Z