肝炎等克服政策研究事業の企画及び評価に関する研究

文献情報

文献番号
201519007A
報告書区分
総括
研究課題名
肝炎等克服政策研究事業の企画及び評価に関する研究
課題番号
H26-肝政-指定-006
研究年度
平成27(2015)年度
研究代表者(所属機関)
山内 和志(国立感染症研究所)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 肝炎等克服政策研究
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成28(2016)年度
研究費
2,500,000円
研究者交替、所属機関変更
研究代表者交替 中山鋼(平成27年4月1日~27年6月30日)→山内和志(平成27年7月1日~28年3月31日)

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究課題では、厚生労働科学研究費補助金肝炎等克服政策研究事業を適切かつ円滑で効果的に実施することは、厚生労働省の肝炎対策の推進において必須である。本研究は、肝炎研究等の専門家による同事業で実施する研究課題についての研究の企画と評価を行うとともに、肝炎研究の企画・評価に必要な情報収集・調査の実施、円滑かつ適切な研究評価を行うため研究情報の共有や評価の円滑化のための方法の検討・改善について研究し、肝炎等克服政策研究の推進に資することを目的として研究を実施した。
研究方法
1.当研究事業の企画・評価等の支援
①肝炎等研究の専門家による評価組織との連絡、情報共有等の実施
②研究協力者(PO)等による研究班会議への出席及び研究の進捗状況の把握、ピアレビューの実施と評価委員、厚生労働省との情報共有
③肝炎等克服政策研究事業において実施されている研究課題を対象とした研究発表会の実施
④研究協力者(PO)の活動を支援するために開発した「研究班会議情報共有システム」の活用

2.上記1-①~④の実施を通して、今後の研究の企画・評価、研究実施に対する効率的・効果的な支援方法についての検討

3.中間・事後評価委員会に係る研究発表会の前と、事前評価委員会に係るヒアリングの前に、予備評価を行うために開発した「研究評価支援システム」の活用
結果と考察
1.肝炎等克服政策研究事業の企画・評価等の支援
①当該研究事業において研究を行う研究課題について、本研究課題研究代表者(山内)及び2名のPOならびに厚生労働省担当者が分担して研究班会議に出席し、評価委員へ参考資料として提供することで、研究事業の質の担保や、研究の円滑な実施に貢献した。併せて、PO会議を実施し、「班会議情報共有プログラム」の検証ならびに、今後の研究推進の支援方法の改善や研究成果の活用について検討を行った。
②全研究課題の研究代表者に対して成果概要の作成を依頼し、その取りまとめを行った。この成果概要は、評価委員による評価資料とした。
③中間・事後評価委員会開催前に研究成果発表会を開催し、評価委員によるヒアリング等の場とするとともに、他研究課題の成果を共有する機会として、当該事業の研究代表者及び研究分担者にも参加を募ることで、各研究班における研究成果をより多くの研究者が把握することできた。また、事前評価委員会開催前には、ヒアリングを実施し、評価委員が応募課題の内容をより深く理解し、評価することを支援した。

2.研究の企画・評価等の支援方法の検討を行い、これまで開発してきた「研究評価支援システム」ならびに「班会議情報共有システム」について、機能追加による強化及び改善を行った。更に、セキュリティ強化のため、より安定性及び安全性の高いサーバへの移行等を行った。

3.肝炎に係る広報活動として、国立感染症研究所戸山庁舎における一般公開等の場を活用し、アウトリーチ活動を行うことで、肝炎等に関して国民及び社会の理解増進を図った。

【考察】
肝炎等政策研究事業をさらに推進するためには、研究課題の適切な設定と研究者(組織)の選定及び研究費の効率的・効果的な配分、研究課題の実施支援と適切な評価、さらにその評価を踏まえた課題の設定と研究者の選定、というサイクルを適切に回していくことが基本である。そのため、研究を取り巻く情報、研究の進捗状況や成果に関する情報及びこれらを踏まえた評価とその結果のフィードバックが研究の評価者及び実施者双方に対しても十分に行われることが重要であることから、本事業において、肝炎関連研究に関する情報の収集、評価委員と研究者、行政担当者との円滑な共有や、研究事業の企画・評価及び研究の実施のための情報提供を行ったことは、本事業推進に寄与したと考えられた。
平成27年度研究評価の手順の確立に向けて、「研究評価支援システム」及び「班会議情報共有システム」について、利用者のアンケート調査で一定の評価が得られた。
結論
今年度においては、肝炎等克服政策研究事業において実施される研究課題の企画・評価及び研究の実施の支援を行うとともに、その実施を通して、さらに適切かつ円滑な支援方法等の改善について検討を行い、肝炎対策の推進に資する研究の効果的・効率的な実施に貢献したと考えられた。
具体的には、研究成果発表会ならびにヒアリングの開催や、POが班会議に参加し、その報告を評価委員会委員へ報告することを通じて、研究のより良い評価に貢献した。加えて、「研究評価支援システム」ならびに「班会議情報共有システム」を積極的に活用し、効率的な評価に貢献した。
また、本事業に関連するアウトリーチ活動を行い、肝炎等に関して国民及び社会の理解増進を図った。

公開日・更新日

公開日
2017-01-17
更新日
-

収支報告書

文献番号
201519007Z