ライソゾーム病(ファブリ病含む)に関する調査研究

文献情報

文献番号
201510032A
報告書区分
総括
研究課題名
ライソゾーム病(ファブリ病含む)に関する調査研究
課題番号
H26-難治等(難)-一般-041
研究年度
平成27(2015)年度
研究代表者(所属機関)
衞藤 義勝(東京慈恵会医科大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 田中 あけみ(大阪市立大学大学院医学研究科)
  • 酒井 規夫(大阪大学大学院医学系研究科)
  • 高橋 勉(秋田大学大学院医学系研究科医学専攻小児科学講座)
  • 高柳 正樹(帝京平成大学地域医療学部看護科)
  • 辻 省次(東京大学医学部附属病院)
  • 難波 栄二(鳥取大学生命機能研究支援センター)
  • 鈴木 康之(岐阜大学医学部)
  • 桜庭 均(明治薬科大学)
  • 奥山 虎之(国立成育医療研究センター)
  • 坪井 一哉(名古屋セントラル病院ライソゾーム病センター血液内科)
  • 松田 純子(川崎医科大学)
  • 遠藤 文夫(熊本大学大学院)
  • 下澤 伸行(岐阜大学生命科学総合研究支援センター)
  • 今中 常雄(富山大学大学院)
  • 小林 博司(東京慈恵会医科大学総合医科学研究センター遺伝子治療研究部)
  • 加我 牧子(東京都立東部療育センター)
  • 横山 和明(帝京大学薬学部)
  • 渡邊 順子(久留米大学小児科)
  • 石垣 景子(東京女子医科大学)
  • 成田 綾(鳥取大学医学部脳神経小児科)
  • 辻 嘉代子(一般財団法人脳神経疾患研究所・先端医療研究センター&遺伝病治療研究所)
  • 井田 博幸(東京慈恵会医科大学小児科学講座)
  • 大橋 十也(東京慈恵会医科大学総合医科学研究センター遺伝子治療研究部)
  • 福田 冬季子(浜松医科大学小児科)
  • 小林 正久(東京慈恵会医科大学小児科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患等克服研究(難治性疾患政策研究)
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成28(2016)年度
研究費
18,612,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
ライソゾーム病(LSD)並びにALDの患者数の実態は酵素治療など増えてきたにも関わらず、不明な点が多い。今回小児慢性特定疾患並びに難病特定疾患の登録制度を利用し、わが国のライソゾーム病並びにペルオキシゾーム病&ALDの患者数と患者の実態を調査研究する。過去のこのような調査は行われていない。
エビデンスに基づくライソゾーム病、ALDのガイドラインは今まで作成されておらず、今回初めてマインズ法に基づく治療ガイドライン作成を目指す。ライソゾーム病では特に酵素治療法のあるムコ多糖症I, II, IV, VI型を中心に作成する。これらの疾患は酵素治療のみならず、骨髄移植症も試みられていることから、酵素治療の選択肢も広がる。更に中枢神経系の治療の為の髄注による酵素補充療法も試みられていることからも治療のガイドライン作成は重要である。
ALDは治療として骨髄移植法が主流である。最近遺伝子治療も効果を挙げている。試験的治療も含めALDのガイドライン作成は重要である。
研究方法
ガイドライン作成に関して
1.日本先天代謝異常学会と連携して、作成、承認を得る
2.酵素補充療法の効果に伴う患者の治療基準作成&治療効果をを含め、ケミカルシャペロン治療、基質合成抑制治療、骨髄移植法、遺伝子治療法等治療選択肢の作成をエビデンスに基づき、又各クエスチョンを含め治療ガイドラインを作成する。
3.ガイドラインに作成にはマインズの方法を基本的には使用する
4.今年度はムコ多糖症とALDの治療ガイドライン作成を行う。
LSD,ALD,PD患者数の全国調査&ADLの調査
1.小児慢性特定疾患並びに難病特定疾患で登録されているデータを利用して全国調査を行う。
2.ライソゾーム病、ALDを含め全国の患者数調査を全国の200床以上の病院関係診療科に約1万5000通の調査はがきを送り解析する。
3.研究を効率よく進めるために、業務をサポートする業務委託会社にも協力を頂く。
結果と考察
1.ライソゾーム31疾患、ALD、ペルオキシソーム病6疾患の臨床個人調査票の原案を班全員協力の下、紙上媒体並びにWEB媒体の両者の個人調査票作成に貢献した。
2.全国の200床以上の病院関係診療科に約1万5000通の調査はがきを送り、現在回答を待ち、解析予定である。
3..ムコ多糖症の診断の手引書の作成:難病指定医のためにまず診断の手引き書をムコ多糖症を班員の奥山が中心となりムコ多糖症診療マニュアルを出版した。(診断と治療社、2016年3月出版)
4.ALDガイドライン作成:下澤らが中心にALDガイドライン作成チームを編成。マインズの手法によりCQを作成、28年度前半に出版予定である。
5.ライソゾーム病、LSD患者会と市民公開フォーラムで討論、医療上の問題点を明らかにすることを試みた。特に患者団体の意見としては、医療費の負担の軽減ならびに診療体制の充実を希望していた。
6.ライソゾーム病&ALDの遺伝子治療を進める為に国際協力遺伝子治療フォーラムを開催。欧米を中心に7名の著明な学者を招聘またCGDをはじめ我が国の遺伝子治療の進歩を約遺伝子治療専門家150名が集まり活溌な討論をし、患者並びに国民への遺伝子治療の理解を進めることができた。
結論
ライソゾーム病・ペルオキシソーム病の診断、治療にむけて活動し、わが国のライソゾーム病、ALD、ペルオキシソーム病患者のQOL向上並びに行政的に更なる貢献を目指して活動する。

公開日・更新日

公開日
2017-03-31
更新日
-

研究報告書(PDF)

総括研究報告書
総括研究報告書
研究成果の刊行に関する一覧表

公開日・更新日

公開日
2016-07-19
更新日
-

収支報告書

文献番号
201510032Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
18,612,000円
(2)補助金確定額
18,612,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 6,760,868円
人件費・謝金 1,246,711円
旅費 3,799,791円
その他 5,791,544円
間接経費 0円
合計 17,598,914円

備考

備考
平成27年度中に完成予定だった診療ガイドラインの作成が遅れ、その分の作成費用を使用しなかった為。

公開日・更新日

公開日
2018-06-13
更新日
-