文献情報
文献番号
201503007A
報告書区分
総括
研究課題名
保健関連ポスト2015国連開発目標に貢献する途上国における住民登録制度の研究
課題番号
H27-地球規模-若手-005
研究年度
平成27(2015)年度
研究代表者(所属機関)
横堀 雄太(国立研究開発法人国立国際医療研究センター 国際医療協力局、研修課)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 地球規模保健課題解決推進のための行政施策に関する研究
研究開始年度
平成27(2015)年度
研究終了予定年度
平成29(2017)年度
研究費
770,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
Civil Registration and Vital Statistics( 住民登録と人口動態統計:以下 CRVS) の国際動向についてのレビュー並びに各国 の CRVS システムについて調査を行い、各国の CRVS システム改善への提言をまとめ、我が国の CRVS システムと比較検 討をする事で、ポスト 2015 国連開発目標に関連した我が国の国際貢献の方向性を検討する上で必要な情報提供を行う。
研究方法
a)国連総会でのポスト2015年開発目標の採択へ向けCRVSに関わる国際機関の動向把握
国立国際医療研究センターが持つネットワークを利用し、CRVSに関する国際的な議論のトラッキングを行
い報告書を作成する。具体的なネットワークとして想定している情報源は、国連総会・WHO執行理事会、世界保健総会などの国際会議をはじめ、WCCとして協力関係となっているWPROやメンバーとして参加しているPMNCH(Partnership for Maternal,Newborn and Child Health)や、その他CRVSに関して取り組みを表明しているUN-ESCAP等を想定している。
b)CRVS関連の文献レビュー
Pub-Med,Cochrane等の文献検索サイトや、WHOや世界銀行、UNICEF等の国際機関の報告書等でCRVS関連の文献を検索し、上記a)の研究結果も踏まえ、CRVSに関する国際動向・目指すべき方向性・各国のCRVSシステムの現況・課題などについて、レビューを行い、対象国の機能的なCRVS構築に向けて、今後調査が必要な項目について検討を行い、2年次に行う調査に使用する調査計画を作成する。
国立国際医療研究センターが持つネットワークを利用し、CRVSに関する国際的な議論のトラッキングを行
い報告書を作成する。具体的なネットワークとして想定している情報源は、国連総会・WHO執行理事会、世界保健総会などの国際会議をはじめ、WCCとして協力関係となっているWPROやメンバーとして参加しているPMNCH(Partnership for Maternal,Newborn and Child Health)や、その他CRVSに関して取り組みを表明しているUN-ESCAP等を想定している。
b)CRVS関連の文献レビュー
Pub-Med,Cochrane等の文献検索サイトや、WHOや世界銀行、UNICEF等の国際機関の報告書等でCRVS関連の文献を検索し、上記a)の研究結果も踏まえ、CRVSに関する国際動向・目指すべき方向性・各国のCRVSシステムの現況・課題などについて、レビューを行い、対象国の機能的なCRVS構築に向けて、今後調査が必要な項目について検討を行い、2年次に行う調査に使用する調査計画を作成する。
結果と考察
Civil Registration and Vital Statistics( 住民登録と人口動 態統計:CRVS) は、様々な公衆衛生課題への政策の策定 上、必須情報システムであり、我が国では正確な情報管理 において既に長年の経験がある。しかし、世界では、世界 保健統計によると、出生登録が 80% 以下である国は 60 か 国以上あり、正確な人口動態はなされていない。ポスト2015 国連開発目標として採択された持続可能な開発目標
(Sustainable Development Goals: SDGs)24)には、保健関連 目標として死亡率に関連した目標があり、その指標測定に は正確な住民把握は極めて重要である。また、SDGs では指 標として「様々な人が包摂的に暮らす社会の促進」のため に CRVS の 1 つである出生登録の重要性が取り上げられており、開発途上国の CRVS システムの構築が世界的な公衆 衛生課題として注目されつつある。CRVS システムは、法・ 行政組織・データ収集技術等様々な構成要素からなるが、 特に、保健セクターを通じた保健医療情報システムは、出 生・死亡通知や正確な死因診断のために、重要な構成要素 の 1 つである。しかし、文献レビューを通じて、各開発途上国における保健セクター の CRVS システムにおける役割について現状が明らかではないkことが明らかになった。
(Sustainable Development Goals: SDGs)24)には、保健関連 目標として死亡率に関連した目標があり、その指標測定に は正確な住民把握は極めて重要である。また、SDGs では指 標として「様々な人が包摂的に暮らす社会の促進」のため に CRVS の 1 つである出生登録の重要性が取り上げられており、開発途上国の CRVS システムの構築が世界的な公衆 衛生課題として注目されつつある。CRVS システムは、法・ 行政組織・データ収集技術等様々な構成要素からなるが、 特に、保健セクターを通じた保健医療情報システムは、出 生・死亡通知や正確な死因診断のために、重要な構成要素 の 1 つである。しかし、文献レビューを通じて、各開発途上国における保健セクター の CRVS システムにおける役割について現状が明らかではないkことが明らかになった。
結論
文献レビューにより、保健セクター、特に保健医療施設におけるCRVSに関連したキャパシティーの評価が重要であることが明らかになり、研究2年次では、ザンビア・カンボジア・ラオスなどの開発途上国において、 出生・死亡統計情 報の管理状況、死因同定のプロセス、担当部署の連携等に ついてインタビュー調査を行い、各調査対象国の現状と比較検討し、 保健セクターにおける CRVS 関連情報管理に関して、 改善点すべき点をまとめ、国際社会が支援すべき活動に関 し提言を行う予定である。
公開日・更新日
公開日
2016-06-02
更新日
-