文献情報
文献番号
201502009A
報告書区分
総括
研究課題名
OECDのSystem of Health Account2011(SHA2011)に準拠の推計方法の開発と推計
課題番号
H26-統計-指定-003
研究年度
平成27(2015)年度
研究代表者(所属機関)
満武 巨裕(一般財団法人医療経済研究・社会保険福祉協会 医療経済研究機構 研究部)
研究分担者(所属機関)
- 田中 滋(慶應義塾大学大学院経営管理研究科)
- 福田 敬(国立保健医療科学院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(統計情報総合研究)
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成27(2015)年度
研究費
2,300,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本報告書では第一に、SHAの改訂版であるSystem of Health Account2011(以下、SHA2011)に準拠した日本の保健医療支出を推計し、その影響について検討する。
第二は、SHA1.0およびSHA2011に準拠した日本の速報値(Preliminary Data)として2年前(以降、”t-2”と表記)の推計方法と結果について報告する。日本がこれまで(t-3)を提出してきた理由の一つは、総保健医療支出の約8割を占める国民医療費の公表時期が、対象年度の翌々年の秋であることにある。したがって速報値の推計するにあたっては、国民医療費より公表時期が早い別のデータソースを用いる等の方法を検討する。総保健医療支出の総額の推計には、約30種類のデータソースを利用しており、OECDが求める項目別の保健医療支出の分類別に推計を行うために用いるデータソースを加えると、約50種類になる。
第二は、SHA1.0およびSHA2011に準拠した日本の速報値(Preliminary Data)として2年前(以降、”t-2”と表記)の推計方法と結果について報告する。日本がこれまで(t-3)を提出してきた理由の一つは、総保健医療支出の約8割を占める国民医療費の公表時期が、対象年度の翌々年の秋であることにある。したがって速報値の推計するにあたっては、国民医療費より公表時期が早い別のデータソースを用いる等の方法を検討する。総保健医療支出の総額の推計には、約30種類のデータソースを利用しており、OECDが求める項目別の保健医療支出の分類別に推計を行うために用いるデータソースを加えると、約50種類になる。
研究方法
第一については、推計期間は2011年度から2014年度とする。SHA2011準拠による大きな変更点は、長期医療(保健)サービスの範囲である。OECDは、長期医療(保健)サービスを「一定の長期間依存状況にある患者における疼痛および苦痛を緩和し、健康状態の悪化を軽減またはコントロールすることを主な目標として消費される種々の医療および身辺介護サービス」と定義している。そこで、SHA2011準拠による大きな変更点である長期医療(保健)サービスの我が国における計上範囲についての検討し、SHA2011に準拠した日本の保健医療支出の推計結果について報告する。
第二の速報値の推計にあたっては、翌年以降に公表される確報値との間に乖離が出ないという正確性が求められる一方、迅速性も考慮する必要がある。そこで、総保健医療支出に占める割合が大きい項目については、速報値の正確性は重要であるために、(t-3)と同じデータソースから速報値(t-2)のデータも取得することが可能であるかを検討し、取得できない場合は新たなデータソースや推計方法を探索する等によって、推計方法を構築する。一方、割合が小さい項目については、前年度の値を利用する、あるいは過去3年間の値から推計(幾何平均)する推計方法をとることで、推計可能性を高めることが重要となる。また、トレンドを3年間としたのは、OECDから推計方法に変更を加える場合は、過去3年間のデータの再推計が求められているからである。
第二の速報値の推計にあたっては、翌年以降に公表される確報値との間に乖離が出ないという正確性が求められる一方、迅速性も考慮する必要がある。そこで、総保健医療支出に占める割合が大きい項目については、速報値の正確性は重要であるために、(t-3)と同じデータソースから速報値(t-2)のデータも取得することが可能であるかを検討し、取得できない場合は新たなデータソースや推計方法を探索する等によって、推計方法を構築する。一方、割合が小さい項目については、前年度の値を利用する、あるいは過去3年間の値から推計(幾何平均)する推計方法をとることで、推計可能性を高めることが重要となる。また、トレンドを3年間としたのは、OECDから推計方法に変更を加える場合は、過去3年間のデータの再推計が求められているからである。
結果と考察
第一のSHA2011に準拠した日本の保健医療支出については、SHA2011の長期医療系サービスと日本の介護保険のサービス種類の関係についての検討を行った。その結果、2014年度の介護保険サービスの合計約9兆3039億円のうち、SHA2011準拠による長期医療(保健)費用が7兆2956.7億円となった。SHA1.0準拠の長期医療(保健)費用は2兆4019億円なので、SHA2011準拠となることにより約5兆円の上昇となる。その結果、2013年度のSHA2011準拠の推計値は54兆3007億となった。
第二の速報値は、SHA1.0に準拠した総保健医療支出の2014年度の速報値は、49兆8652億円となった。SHA2011に準拠した総保健医療支出の速報値(2014年度)は、55兆3511億円となった。
第二の速報値は、SHA1.0に準拠した総保健医療支出の2014年度の速報値は、49兆8652億円となった。SHA2011に準拠した総保健医療支出の速報値(2014年度)は、55兆3511億円となった。
結論
2013年度のSHA2011準拠の推計値は54兆3007億となった。
SHA1.0に準拠した総保健医療支出の2014年度の速報値は49兆8652億円、SHA2011準拠は、55兆3511億円となった。
SHA1.0に準拠した総保健医療支出の2014年度の速報値は49兆8652億円、SHA2011準拠は、55兆3511億円となった。
公開日・更新日
公開日
2016-06-15
更新日
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