鶏卵培養不活化全粒子鳥インフルエンザA(H7N9)ワクチンの免疫原性および安全性の検討(医師主導治験)

文献情報

文献番号
201447012A
報告書区分
総括
研究課題名
鶏卵培養不活化全粒子鳥インフルエンザA(H7N9)ワクチンの免疫原性および安全性の検討(医師主導治験)
課題番号
-
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
伊藤 澄信(独立行政法人国立病院機構本部 総合研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 山本 典生(国立感染症研究所 インフルエンザウイルス研究センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【委託費】 新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
107,950,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
平成25年2月からトリ-ヒト感染が明らかになり、平成25年3月31日に中国政府が3名の感染を公表した鳥インフルエンザA(H7N9) ウイルス感染症は5月にいったん終息したかに見えたが、10月以降第2波が出現し、中国国内だけでなく、台湾、香港、マレーシアにも感染者が拡大しつつあり、従来、新型インフルエンザになる可能性が高いとされていたH5N1亜型を上回るスピードで感染者が広がった。
平成26年6月24日に開催された厚生労働省第17回新型インフルエンザ専門家会議の意見に基づき、H7N9型が新型インフルエンザとして流行する恐れとなった場合に必要となる鶏卵培養全粒子ワクチン等の開発を医師主導治験として実施する。
研究方法
鶏卵培養全粒子ワクチンの非臨床試験でウサギ発熱試験が陽性、また、偶発的であるとは考えられたが、カニクイザルの死亡例が発現したことから、国立病院機構東京医療センターの救命救急センターと同じ階の病棟で入院治験として第Ⅰ相試験を開始した。国立病院機構中央治験審査委員会で審議を受けた後、7月17日に医薬品医療機器総合機構に治験届を提出した。低用量のワクチンを1日1人ずつ接種し、安全性の確保を最優先に開発し、低用量群の安全性を効果安全性評価委員会で確認後、中用量群、さらに高用量群の接種および抗体価測定用採血を実施した。
結果と考察
第Ⅱ相試験は中用量群、高用量群アジュバントあり、高用量群アジュバントなしの3群(各群50例)の施設を層別因子とした置換ブロック法を用いた無作為化平行群間比較試験として国立病院機構中央治験審査委員会の承認を得て、医薬品医療機器総合機構に治験届、UMIN登録後、実施中である。主要評価項目であるSRH試験については検査会社(国外)と契約した。測定結果は平成27年7月頃入手できる予定である。
プロトタイプワクチンの製法で製造された細胞培養アジュバント添加スプリットH7N9ワクチンの医師主導治験の試験計画は、27年1月の治験審査委員会で審議を受け、治験届を提出した。30日の調査期間終了後2月から2施設で医師主導治験を実施中である。さらにプロトタイプワクチンの製法で製造された全粒子細胞培養H7N9ワクチンの医師主導治験の試験計画も同様27年2月の治験審査委員会で審議を受け、治験届を提出した。30日の調査期間終了後2月から2施設で医師主導治験を実施中である。
結論
第Ⅰ相試験、第Ⅱ相試験、細胞培養アジュバント添加スプリットH7N9ワクチン、全粒子細胞培養H7N9ワクチンの4本の医師主導治験を実施中である。現在までのところ厚生労働省に報告する重篤な有害事象は発現していない。主要評価項目であるSRH試験結果が未着で、また医師主導治験のモニタリング・監査が終了していないが、それらの終了後に公表の予定である。

公開日・更新日

公開日
2015-06-10
更新日
2015-07-02

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2016-01-22
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201447012C

収支報告書

文献番号
201447012Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
107,950,000円
(2)補助金確定額
107,950,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 7,230,142円
人件費・謝金 22,309,191円
旅費 1,425,817円
その他 76,984,850円
間接経費 0円
合計 107,950,000円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2015-06-10
更新日
-