Dravet (ドラベ)症候群患者由来iPS細胞を用いた認可医薬品スクリーニングによる革新的な医薬品開発のシーズ探索研究

文献情報

文献番号
201442049A
報告書区分
総括
研究課題名
Dravet (ドラベ)症候群患者由来iPS細胞を用いた認可医薬品スクリーニングによる革新的な医薬品開発のシーズ探索研究
課題番号
-
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
廣瀬 伸一(福岡大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
-
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【委託費】 難治性疾患等実用化研究(難治性疾患実用化研究)
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
36,360,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究報告書(PDF)

行政効果報告

文献番号
201442049C

成果

専門的・学術的観点からの成果
次世代微小電極アレイシステムによる神経の活動電位測定より、ドラベ患者由来神経細胞における抑制性神経細胞における機能減衰(バースト発火中のスパイク数の減少)を見出した。ドラベ症候群における神経活動の正常化を指標に、薬剤スクリーニングを開始した。しかしながら、抑制性GABA神経細胞サブタイプの同定が不十分であり、ソマトスタチン、カルレチニン、パルブアルブミン陽性な抑制性神経細胞のてんかん発症への関与については今後の研究を必要とする。
臨床的観点からの成果
患者およびご家族の病悩は深刻で、乳児期以降けいれん、精神発達遅滞や錐体外路症状といった重篤な神経症状を来すが、効果的な治療法は未確立である。真の病態に基づく、迅速で安全な薬物のスクリーニングにより、革新的な治療法や予防法の開発に向けた基盤研究が急務である。本申請の薬剤スクリーニングを行うことで、これら基盤研究へ大きく寄与することが可能であり、患者のQOLや予後の向上に期待が持てる。
ガイドライン等の開発
該当なし
その他行政的観点からの成果
既存の認可医薬品を網羅的にスクリーニングすることは、一からの創薬に比べ、すでに使用経験が豊富な薬剤を使用することができるため、大きなコスト削減また、国民の健康維持における安全制を担保できる。このため、厚生労働行政に寄与するばかりでなく、経済通産行政にも寄与すると思われる。
その他のインパクト
国内外問わず、従来の研究で使用されるドラベ症候群の病態モデルは、そのほとんどが疾患モデルマウスである。近年、ドラベ症候群の疾患特異的iPS細胞が作成され、病態研究が行われているが、その報告例は極めて少ない。本研究は、ヒト脳を使うことができない中枢神経疾患の治療薬開発の先駆けであり、多数の認可医薬品のスクリーニングを可能にした。多数の既存の認可医薬品を網羅的にスクリーニングすることにより、既存薬の適応拡大、またはシーズを発見して、病態に基づく画期的な治療法の開発につながる。

発表件数

原著論文(和文)
4件
原著論文(英文等)
30件
その他論文(和文)
8件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
7件
学会発表(国際学会等)
17件
その他成果(特許の出願)
0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限ります。

原著論文1


公開日・更新日

公開日
2016-05-24
更新日
2019-06-11

収支報告書

文献番号
201442049Z