疾患特異的iPS細胞を用いた球脊髄性筋萎縮症の病態解析と新規治療法の開発

文献情報

文献番号
201442032A
報告書区分
総括
研究課題名
疾患特異的iPS細胞を用いた球脊髄性筋萎縮症の病態解析と新規治療法の開発
課題番号
-
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
岡田 洋平(愛知医科大学医学部 内科学講座(神経内科))
研究分担者(所属機関)
-
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【委託費】 難治性疾患等実用化研究(難治性疾患実用化研究)
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
35,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究報告書(PDF)

行政効果報告

文献番号
201442032C

成果

専門的・学術的観点からの成果
球脊髄性筋萎縮症(Spinal bulbar muscular atrophy: SBMA)患者皮膚線維芽細胞を用いて疾患特異的iPS細胞を樹立し、その品質評価を行った。また、ヒトiPS細胞から迅速・高効率に運動ニューロンを誘導する培養法を確立した。この方法を用いてSBMA疾患特異的iPS細胞を運動ニューロンへと分化誘導し、TGFβシグナルが早期からSBMAの病態に関与する可能性を示した。
臨床的観点からの成果
従来のSBMAに関する疾患研究は、CAGリピート数が伸長した変異アンドロゲン受容体(AR)のトランスジェニックマウスが用いられてきた。しかし、このモデルマウスの表現型は一部患者とは異なること、また複数の異なる病態や骨格筋による非細胞自律的な病態も示唆されていることから、運動ニューロン変性の分子機構には依然として不明な点が多いと考えられる。本研究により、SBMA患者由来iPS細胞を用いた解析が可能になったことから、より患者の病態に即した疾患解析が可能になったと考えられる。
ガイドライン等の開発
該当しない
その他行政的観点からの成果
該当しない
その他のインパクト
2014年 韓国実験動物学会(2014 KALAS International Symposium)、第17回ヒューマンサイエンス総合研究ワークショップなどに招待され、疾患特異的iPS細胞を用いた疾患研究について講演を行った。

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
17件
その他論文(和文)
2件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
19件
学会発表(国際学会等)
8件
その他成果(特許の出願)
0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限ります。

原著論文1
Iida M, Katsuno M, Nakatsuji H et al
Pioglitazone suppresses neuronal and muscular degeneration caused by polyglutamine-expanded androgen receptors.
Hum Mol Genet. , 24 (2) , 314-329  (2015)
doi: 10.1093/hmg/ddu445.
原著論文2
Shimojo D, Onodera K, Doi-Torii Y, Ishihara Y et al
Rapid, efficient, and simple motor neuron differentiation from human pluripotent stem cells.
Mol Brain. , 8 (1) , 79-  (2015)
doi: 10.1186/s13041-015-0172-4.

公開日・更新日

公開日
2016-05-26
更新日
2016-06-13

収支報告書

文献番号
201442032Z