稀少小児遺伝性血液疾患に対する新規責任遺伝子の探索と遺伝子診断システムの構築に関する研究

文献情報

文献番号
201442016A
報告書区分
総括
研究課題名
稀少小児遺伝性血液疾患に対する新規責任遺伝子の探索と遺伝子診断システムの構築に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
小島 勢二(名古屋大学大学院医学系研究科 小児科学)
研究分担者(所属機関)
-
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【委託費】 難治性疾患等実用化研究(難治性疾患実用化研究)
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
30,770,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究報告書(PDF)

行政効果報告

文献番号
201442016C

成果

専門的・学術的観点からの成果
本研究班の対象となる遺伝性血液疾患においては、半数の症例においては未だ、原因遺伝子は不明である。今回、エクソーム解析を用いて、先天性赤芽球ろうに関わる新規責任遺伝子として、RPS27, RPL27を、Fanconi貧血に関わる新規遺伝子としてUBET2変異を、先天性巨大血小板減少症の新規遺伝子として、ACTN1、遺伝子変異を発見した。他の疾患においても、候補原因遺伝子が同定され、機能解析や動物モデルの作成をおこなっている。
臨床的観点からの成果
195種類の遺伝性血液疾患の原因遺伝子を網羅するターゲットシークエンスのシステムを確立した。遺伝性血液疾患が疑われた121検体について、その診断効率を検討したところ、53検体について、既知の原因遺伝子の同定が可能であった。この結果から、ターゲットシークエンスを中央診断に組込み、臨床応用が可能であると考えられる。また、新たに発見された遺伝子を組み込んだターゲットシーケンス解析を構築した。
ガイドライン等の開発
本研究班で得られた研究成果は、先天性骨髄不全症の登録システムの構築と診断ガイドラインの作成に関する研究班と連携して、先天性赤芽球ろう、Fanconi貧血、遺伝性鉄芽球性貧血、先天性角化不全症、Shwachman-Diamond 症候群、先天性好中球減少症、先天性血小板減少症の診断基準や重症度分類の作成に利用された。
その他行政的観点からの成果
なし
その他のインパクト
ダウン症候群にみられる一過性骨髄異常増殖症に関わる原因遺伝子の発見は
Nature Geneticsに掲載され、マスコミに取り上げられた、また、本研究班の成果を名古屋大学公開シンポジウムで発表した。

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
20件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
63件
学会発表(国際学会等)
32件
その他成果(特許の出願)
0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限ります。

原著論文1
Hasegawa, S. Imai, K.Kojima, S. et al.
Whole-exome sequence analysis of ataxia telangiectasia-like phenotype.
Journal of the neurological sciences , 15 (340) , 86-90  (2014)

公開日・更新日

公開日
2016-05-26
更新日
2019-06-20

収支報告書

文献番号
201442016Z