新規作用機序の多発性硬化症治療薬の開発

文献情報

文献番号
201442003A
報告書区分
総括
研究課題名
新規作用機序の多発性硬化症治療薬の開発
課題番号
-
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
宮田 敏男(東北大学 大学院医科学研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 段 孝(東北大学 大学院医学系研究科)
  • 市村 敦彦(東北大学 大学院医学系研究科)
  • 竹内 正弘(北里大学 薬学部)
  • 平澤 典保(東北大学 大学院薬学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【委託費】 難治性疾患等実用化研究(難治性疾患実用化研究)
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
76,900,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 多発性硬化症(MS)は難病(公費対象)であり、その治療法は確立されていない。唯一承認の経口薬フィンゴリモドには問題があり、作用機序が異なり有効性と安全性が高い新たな経口薬が待望されている。
 本研究(平成26~28年度)ではTM5484あるいはその後継品をMS治療のFirst-in-Class(画期的新薬)として開発することを最終目標として、本研究では治験に入るための非臨床研究の完成を目指している。
研究方法
 平成26年度における研究開発計画項目は以下の通りであった。
1.非臨床GLP試験等の非臨床試験に使用するGLP品を外部委託で合成する。
2.臨床P-1試験までに必要な非臨床GLP安全性試験を開始する。
3.臨床P-1試験までに必要な非臨床薬物動態および薬物代謝試験を実施する。
4.MSモデル動物での薬効を確認する。
5.TM5484の後継品を見出す目的で、構造最適化を実施する。
結果と考察
 平成26年度は、その達成目標であるTM5484の臨床移行に必要な非臨床試験について、計画通り目標をほぼ100%達成した。一方、TM5484より脳移行性が高く、MSモデル動物でTM5484と同等以上の薬理作用を有する新規PAI-1阻害薬が見出せる可能性が示された。
結論
 TM5484より脳移行性が高く、MSモデル動物でTM5484と同等以上の薬理作用を有する新規PAI-1阻害薬が見出せる可能性が示されたことから、平成27年度は新たな臨床開発候補化合物を選択して、開発研究を進める。

公開日・更新日

公開日
2015-06-29
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2016-01-22
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201442003C

成果

専門的・学術的観点からの成果
多発性硬化症(MS)は難病(公費対象)であり、唯一承認の経口薬フィンゴリモドと作用機序が異なり有効性と安全性が高い新薬が待望されている。本研究はTM5484あるいはその後継品の開発を最終目標として、治験に入るための非臨床研究の完成を目指した。TM5484の臨床移行に必要な非臨床試験において、サルでの肝毒性が示唆された。一方、TM5484より脳移行性が高く、MSモデル動物でTM5484と同等以上の薬理作用を有する新規PAI-1阻害薬を複数見出し、TM5A15を臨床開発候補として選択した。
臨床的観点からの成果
該当なし
ガイドライン等の開発
該当なし
その他行政的観点からの成果
該当なし
その他のインパクト
該当なし

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
11件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
6件
学会発表(国際学会等)
1件
その他成果(特許の出願)
0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限ります。

原著論文1
Pelisch, N., Dan, T., Miyata, T., et al.
Plasminogen Activator Inhibitor-1 Antagonist TM5484 Attenuates Demyelination and Axonal Degeneration in a Mice Model of Multiple Sclerosis
PLoS One  (2015)

公開日・更新日

公開日
2015-06-29
更新日
2019-06-10

収支報告書

文献番号
201442003Z