文献情報
文献番号
201438040A
報告書区分
総括
研究課題名
局所進行非扁平上皮非小細胞肺癌に対するシスプラチン+S-1同時胸部放射線治療とシスプラチン+ペメトレキセド同時胸部放射線治療の無作為化第II相試験
課題番号
-
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
仁保 誠治(独立行政法人国立がん研究センター東病院呼吸器内科)
研究分担者(所属機関)
- 秋元哲夫(独立行政法人国立がん研究センター東病院放射線治療科)
- 山中竹春(公立大学法人横浜市立大学 医学研究科臨床統計学)
- 西尾誠人(公益財団法人がん研究会 呼吸器内科)
- 高橋利明(静岡県立静岡がんセンター)
- 瀬戸貴司(独立行政法人国立病院機構九州がんセンター 統括診療部呼吸器腫瘍科)
- 樋田豊明(愛知県がんセンター)
- 山本昇(独立行政法人国立がん研究センター早期・探索臨床研究センター)
- 倉田宝保(公立大学法人関西医科大学内科学第一)
- 岡本浩明(横浜市立市民病院)
- 吉田達哉(愛知県がんセンター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【委託費】 革新的がん医療実用化研究
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
38,462,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
切除不能局所進行非扁平上皮非小細胞肺癌に対する有効な化学放射線治療を開発するため、胸部放線治療と同時に行うS-1+シスプラチン(CDDP)併用化学療法とペメトレキセド(PEM)+シスプラチン併用化学療法の有効性と安全性を検討する。
また、化学放射線療法の治療効果の判定や再発モニタリングにおけるcirculating tumor DNA (ctDNA)の有用性を明らかにするため、本臨床試験に参加した患者を対象に治療前の腫瘍組織から標的となる遺伝子変異を検索し、経時的に採取された末梢血からctDNAを抽出し、標的となる遺伝子変異を検索する。
また、化学放射線療法の治療効果の判定や再発モニタリングにおけるcirculating tumor DNA (ctDNA)の有用性を明らかにするため、本臨床試験に参加した患者を対象に治療前の腫瘍組織から標的となる遺伝子変異を検索し、経時的に採取された末梢血からctDNAを抽出し、標的となる遺伝子変異を検索する。
研究方法
局所進行非扁平上皮非小細胞肺癌に対するシスプラチン+S-1同時胸部放射線治療とシスプラチン+ペメトレキセド同時胸部放射線治療の無作為化第Ⅱ相試験においては月2例以上の症例登録を行う。化学放射線治療を施行したⅢ期局所進行非小細胞肺癌におけるCirculating biomarkerによる治療効果・再発モニタリングの検討においては、平成27年5月までに国立がん研究センターの研究倫理審査委員会の承認を得て、附随研究を開始する。研究開始後、月2例の症例登録を目標とする。
結果と考察
シスプラチン+S-1同時胸部放射線治療とシスプラチン+ペメトレキセド同時胸部放射線治療の無作為化第Ⅱ相試験について
平成26年5月から平成27年2月に25例を症例登録し(合計49例)、ほぼ目標の登録ペースである。
放射線治療品質管理の実施に関しては、平成26年10月時点で、国立がん研究センター東病院以外の施設から放射線治療品質管理を評価するための資料(放治QAチェックリスト)が提出された8例に対し、線量分布評価、計画標的体積の線量均一性、リスク臓器の線量制約を評価した。肺V20は全例で35%以下の規程が守られていた。脊髄最大線量は8例中7例が44Gy以下であり、1例48Gyであったが、心臓平均線量は全例30Gy以下であった。計画標的体積の最大・最低線量は全例適切であった。
付随研究について
「化学放射線治療を施行したIII期局所進行非小細胞肺癌におけるCirculating biomarkerによる治療効果・再発モニタリングの検討」の研究実施計画書を策定し、平成27年2月27日に国立がん研究センター研究倫理審査委員会に提出し、審査を依頼した。平成27年4月から附随研究を開始予定である。
平成26年5月から平成27年2月に25例を症例登録し(合計49例)、ほぼ目標の登録ペースである。
放射線治療品質管理の実施に関しては、平成26年10月時点で、国立がん研究センター東病院以外の施設から放射線治療品質管理を評価するための資料(放治QAチェックリスト)が提出された8例に対し、線量分布評価、計画標的体積の線量均一性、リスク臓器の線量制約を評価した。肺V20は全例で35%以下の規程が守られていた。脊髄最大線量は8例中7例が44Gy以下であり、1例48Gyであったが、心臓平均線量は全例30Gy以下であった。計画標的体積の最大・最低線量は全例適切であった。
付随研究について
「化学放射線治療を施行したIII期局所進行非小細胞肺癌におけるCirculating biomarkerによる治療効果・再発モニタリングの検討」の研究実施計画書を策定し、平成27年2月27日に国立がん研究センター研究倫理審査委員会に提出し、審査を依頼した。平成27年4月から附随研究を開始予定である。
結論
局所進行非扁平上皮非小細胞肺癌に対するシスプラチン+S-1同時胸部放射線治療とシスプラチン+ペメトレキセド同時胸部放射線治療の無作為化第Ⅱ相試験」では、多施設共同臨床試験を平成25年1月から開始し、平成27年2月20日現在、49例が登録されている。引き続き症例登録を継続している。
公開日・更新日
公開日
2015-09-14
更新日
-