文献情報
文献番号
201434011A
報告書区分
総括
研究課題名
CT透視下穿刺用医療ロボットの開発-ロボティックIVRの時代へ-
課題番号
-
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
平木 隆夫(岡山大学病院、放射線科)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 【委託費】 医療機器開発推進研究
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
17,693,000円
研究者交替、所属機関変更
該当なし
研究報告書(概要版)
研究目的
この研究は、術者被ばくのないCTガイド下のIVRを実現するために遠隔操作可能なCTガイド下の針穿刺用医療ロボットを開発すること、及び開発に伴い民間企業人の人材育成を行うことである。初年度の平成26年度には民間企業のコアテック(株)と評価用のロボットを共同開発する。また国産医療機器開発を担う民間企業人を岡山大学病院内で人材育成する。
研究方法
本年度は平成26年10月16日の委託契約締結後から計22回のロボット共同開発検討会を開催しながら本研究開発を行った。平成26年11月30日までに評価用ロボットの仕様書を作成した。その後、平成27年1月末までに作成した設計図面に従い、ロボットの製造を開始した。ロボットの製造は医療福祉機器の受注企業組合「メディカルネット岡山」を介して製造工程毎に各民間企業に外注して行った。部品製作は中原鉄工株式会社、基板製作はテラフロップス、機構組立は協和ファインテック株式会社、配線は株式会社イーアールディーに外注した。
インターフェイス開発においては、直感的で容易にロボットを操作可能なインターフェイスの構築を行い、2つのモデルを作成した。1つは,穿刺針と形状の類似したペン型のインターフェイスであり,針を穿刺するのと同じ動作でマスタースレーブ方式によりロボットが操作できる。よりリアルに穿刺を模するために,術者に針穿刺時の力覚を伝えるシステムを装備させた。もう1つは,ボタンとジョイスティックでシンプルに操作するインターフェイスである。ペン型のインターフェイスは平成27年1月に行った動物実験により評価を行った。動物実験においては動物愛護の観点から使用する動物数は最小限(ウサギ2羽)とし、実験はイソフルラン吸入による全身麻酔下に行い、苦痛を与えぬように最大限に配慮した。また、実験終了後は全身麻酔下にペントバルビタール静注にて安楽死処分とした。
人材育成においては、岡山大学病院内の次世代医療機器開発プロフェッショナル育成プログラムアドバンスドコースにて計10回の講義を行い、民間企業人の人材育成を行った。講義の内容は、次世代医療機器開発ガイドラインと評価指標、医療機器のリスクマネジメント、医学英語、医療機器の機器設計、研究開発、法規制対応、PMDA、医療現場でのニーズ発掘などについてである。
インターフェイス開発においては、直感的で容易にロボットを操作可能なインターフェイスの構築を行い、2つのモデルを作成した。1つは,穿刺針と形状の類似したペン型のインターフェイスであり,針を穿刺するのと同じ動作でマスタースレーブ方式によりロボットが操作できる。よりリアルに穿刺を模するために,術者に針穿刺時の力覚を伝えるシステムを装備させた。もう1つは,ボタンとジョイスティックでシンプルに操作するインターフェイスである。ペン型のインターフェイスは平成27年1月に行った動物実験により評価を行った。動物実験においては動物愛護の観点から使用する動物数は最小限(ウサギ2羽)とし、実験はイソフルラン吸入による全身麻酔下に行い、苦痛を与えぬように最大限に配慮した。また、実験終了後は全身麻酔下にペントバルビタール静注にて安楽死処分とした。
人材育成においては、岡山大学病院内の次世代医療機器開発プロフェッショナル育成プログラムアドバンスドコースにて計10回の講義を行い、民間企業人の人材育成を行った。講義の内容は、次世代医療機器開発ガイドラインと評価指標、医療機器のリスクマネジメント、医学英語、医療機器の機器設計、研究開発、法規制対応、PMDA、医療現場でのニーズ発掘などについてである。
結果と考察
外注した評価用ロボットは年度内に完成し、平成27年3月20日に納品となった。インターフェイス開発においては、2種類のインターフェイスを開発した。ペン型のインターフェイスは開発後に動物実験で評価を行った。針を穿刺するのと同じ動作でマスタースレーブ方式によりロボットを操作可能なことが示されたが、術者による針の動きとロボットの動きに乖離がみられ、操作性においては今後の改善が必要と思われた。術者に力覚を伝えるシステムは、術者に針に伝わる抵抗を的確に伝え得ることが示された。もう1つのインターフェイスである、ボタンとジョイスティックで操作するインターフェイスは完成したが、評価は未だである。人材育成においては、各講義に民間企業人は10名前後の参加があった。
平成26年10月16日の委託契約締結後から急ピッチで評価用ロボットの開発にとりかかり、何とか年度内の完成にこぎつけた。インターフェイスの開発、人材育成も計画通りに行い、研究は当初の予定通りに順調に進捗していると言える。来年度には完成した評価用ロボットを用いた非臨床実験(ファントム実験・動物実験)を繰り返し、問題点を洗い出し、臨床応用可能な臨床用ロボットの製造に取りかかる。非臨床実験では開発した二つのインターフェイスの問題点も洗い出し、ブラッシュアップする。人材育成においては、地元民間企業を主に周知を進め、更なる参加者を募りたいと考えている。
平成26年10月16日の委託契約締結後から急ピッチで評価用ロボットの開発にとりかかり、何とか年度内の完成にこぎつけた。インターフェイスの開発、人材育成も計画通りに行い、研究は当初の予定通りに順調に進捗していると言える。来年度には完成した評価用ロボットを用いた非臨床実験(ファントム実験・動物実験)を繰り返し、問題点を洗い出し、臨床応用可能な臨床用ロボットの製造に取りかかる。非臨床実験では開発した二つのインターフェイスの問題点も洗い出し、ブラッシュアップする。人材育成においては、地元民間企業を主に周知を進め、更なる参加者を募りたいと考えている。
結論
評価用ロボットを製造した。またロボットを遠隔操作できる2種類のインターフェイスを開発した。更に、岡山大学病院内の次世代医療機器開発プロフェッショナル育成プログラムにて民間企業人の人材育成を行った。研究は当初の計画通りに進捗している。
公開日・更新日
公開日
2015-04-22
更新日
-