医薬品等の品質・安全性確保のための評価法の戦略的開発

文献情報

文献番号
201433009A
報告書区分
総括
研究課題名
医薬品等の品質・安全性確保のための評価法の戦略的開発
課題番号
-
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
合田 幸広(国立医薬品食品衛生研究所 薬品部)
研究分担者(所属機関)
  • 加藤 くみ子(国立医薬品食品衛生研究所 薬品部)
  • 楠原 洋之(東京大学大学院薬学系研究科 )
  • 西山 伸宏(東京工業大学 資源化学研究所 高分子材料部門)
  • 小崎 雅人(興和株式会社富士研究所)
  • 香取 典子(国立医薬品食品衛生研究所 薬品部)
  • 寺田 勝英(東邦大学 薬学部)
  • 阿曽 幸男(国立医薬品食品衛生研究所 薬品部)
  • 森部 久仁一(千葉大学大学院薬学研究)
  • 村主 教行(塩野義製薬株式会社生産技術本部)
  • 大原 求(第一三共株式会社製薬技術本部)
  • 池田 幸弘(武田薬品工業株式会社医薬研究本部)
  • 伊豆津 健一(国立医薬品食品衛生研究所 薬品部)
  • 米持 悦生(星薬科大学医薬品科学研究所)
  • 吉田 英人(キューピー株式会社開発本部技術研究所)
  • 菊池 裕(国立医薬品食品衛生研究所 衛生微生物部)
  • 山村 隼志(株式会社IHI)
  • 辻 勉(星薬科大学薬学部)
  • 川崎 ナナ(国立医薬品食品衛生研究所 生物薬品部)
  • 橋井 則貴(国立医薬品食品衛生研究所 生物薬品部)
  • 石井 明子(国立医薬品食品衛生研究所 生物薬品部)
  • 山口 秀人(アステラス製薬株式会社)
  • 中家 修一(株式会社島津製作所)
  • 奥村 渉(株式会社住化分析センター)
  • 鳥巣 哲生(武田薬品工業株式会社 CMC研究センター)
  • 古賀 淳一(第一三共株式会社 研究開発本部)
  • 寺島 勇(中外製薬株式会社CMC開発部)
  • 水野 保子(株式会社東レリサーチセンター)
  • 横山 毅(一般財団法人日本血液製剤機構中央研究所)
  • 冨田 正浩(株式会社免疫生物研究所 藤岡研究所)
  • 大庭 澄明(持田製薬株式会社製剤研究所)
  • 内山 進(株式会社ユー・メディコ)
  • 秦 信子(株式会社Ig-M)
  • 菊池 慶実(味の素株式会社イノベーション研究所)
  • 南出 善幸(株式会社島津テクノリサーチ)
  • 中村 隆広(株式会社新日本科学安全性研究所)
  • 井上 則子(株式会社JCLバイオアッセイ)
  • 橋本 勉(株式会社LSIメディエンス バイオアナリシス研究部)
  • 豊島 聡(武蔵野大学薬学部)
  • 瀬筒 秀樹(独立行政法人農業生物資源研究所)
  • 伊藤 孝司(徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部)
  • 武田 茂樹(群馬大学理工学研究院)
  • 遊佐 敬介(国立医薬品食品衛生研究所 生物薬品部)
  • 坂井 薫(一般財団法人日本血液製剤機構研究開発本部中央研究所)
  • 井上 貴雄(国立医薬品食品衛生研究所 遺伝子細胞医薬部)
  • 飯村 信(第一三共株式会社 研究開発本部)
  • 高垣 和史(日本新薬株式会社東部創薬研究所)
  • 山本 誠司(扶桑薬品工業株式会社研究開発センター)
  • 袴塚 高志(国立医薬品食品衛生研究所 生薬部)
  • 木内 文之(慶應義塾大学薬学部)
  • 伊藤 美千穂(京都大学大学院薬学研究科)
  • 丸山 卓郎(国立医薬品食品衛生研究所 生薬部)
  • 小松 かつ子(富山大学和漢医薬学総合研究所)
  • 花輪 壽彦(北里大学東洋医学総合研究所)
  • 天倉 吉章(松山大学薬学部)
  • 高柳 輝夫(公益財団法人ヒューマンサイエンス財団)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 【委託費】 創薬基盤推進研究
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
65,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は,新規医薬品開発時の様々な課題を克服し,医薬品の開発推進と承認審査の迅速化を目的としたもので,産官学共同で,標準となる技術要件を明らかにする基礎データを収集すると共に,最新の科学的知見を取り入れた,品質・安全性確保の為の評価法について日本の承認審査システムをよく理解した上で戦略的に開発するものである.
研究方法
1. 医薬品品質管理手法の高度化に対応した医薬品製剤の評価技術の開発,2.先端的バイオ医薬品の品質・安全性確保のための評価法の開発,3.核酸医薬品の安全性確保のための評価技術の開発,4.天然物医薬品の品質・安全性確保のための評価法の戦略的開発,の4研究グループに別れ,それぞれの研究グループ毎に,承認申請等において要求される技術要件や評価法の検討を行っている国立衛研の研究者と,製品開発に豊富な経験を有する企業の研究開発技術者,技術要件を支える基盤的研究を行っているアカデミアの研究者が互いに協力し合い実施している.
結果と考察
1. 先端的DDS製剤の特性解析法/評価法の概略決定・プロセス解析工学(PAT)等の最新分析技術評価法の検討・超難水溶性薬物製剤の製剤特性評価法のリスト化・消化管内難溶性薬剤析出評価法の構築・樹状細胞を用いた発熱性物質検出法の条件設定とヒトiPS細胞由来樹状細胞の確立等を実施した. 2.表面プラズモン共鳴分析参考情報JPF発表・糖鎖試験法(一般試験法及び参考情報)原案の作成・ELISA参考情報原案の作成・抗薬物抗体標準品の国際共同検定参加等を実施した.3. Gapmer型アンチセンス医薬品オフターゲット効果誘導条件の決定を検討,ほぼ達成した.4. 多変量解析による生薬品質評価法の開発・生薬及び西洋ハーブのマーカー遺伝子領域の確定・煎剤及びエキス剤のブリッジングガイドライン原案の提示等を行った.
結論
本研究の成果は,高機能製剤/バイオ医薬品/天然物医薬品等の実用化促進と承認審査期間の短縮化につながるものである.なお,本年度の論文等発表は49件,学会発表等は78件となっている.

公開日・更新日

公開日
2015-06-16
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2016-05-13
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201433009C

成果

専門的・学術的観点からの成果
関連研究について,平成26年度末までの1年間に, 51報の論文等報告(他研究費でも支援を受けたものも含む)と4報の総説発表,78件の学会発表等を行っている.
臨床的観点からの成果
本研究の成果は,高機能製剤/バイオ医薬品/天然物医薬品等の実用化促進と承認審査期間の短縮化につながるが,臨床研究ではない.
ガイドライン等の開発
本研究の成果として「単味生薬と生薬エキス・生薬製剤等の同等性確保に関するガイドライン」(案)を作成した.また,第17改正日本薬局方において,表面プラズモン共鳴分析(参考情報),糖鎖試験法(一般試験法及び参考情報)原案の作成・ELISA(参考情報)原案の作成等を行い,日本薬局方フォーラム等で発表した.
その他行政的観点からの成果
本研究班の成果として,抗薬物抗体標準品の国際共同検定参加等を実施するとともに,Gapmer型アンチセンス医薬品オフターゲット効果誘導条件の決定を検討,ほぼ達成した.
その他のインパクト
本研究の成果報告会として,平成27年2月26日に研究成果発表会を2研究費合同で「医薬品・医療機器の実用化促進のための官民共同研究の進捗と展望」のテーマで開催した.

発表件数

原著論文(和文)
1件
原著論文(英文等)
36件
その他論文(和文)
14件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
63件
学会発表(国際学会等)
20件
その他成果(特許の出願)
2件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
9件
日本薬局方の原案及び改訂案の提示9件
その他成果(普及・啓発活動)
32件
研究成果発表会の開催,総説14報の報告,日本薬局方フォーラムでの報告,国際シンポジウムでの発表など18件

特許

特許の名称
除染装置および除染方法
詳細情報
分類:
特許番号: 2015-031595
発明者名: 高橋克巳、山村隼志、坂本和之、黒松久、松尾健一、菊池裕、寺嶋淳、蓜島由二、福井千恵、新見伸吾
権利者名: ㈱IHI,国立医薬品食品衛生研究所所長
出願年月日: 20150220
国内外の別: 国内
特許の名称
エフェドリン除去麻黄エキスと、その製法及び用途
詳細情報
分類:
特許番号: 2013-240823
発明者名: 花輪壽彦、日向須美子、合田幸広、日向昌司、天倉吉章、好村守生、山下忠俊
権利者名: ㈱常盤植物化学研究所 立崎仁、学校法人北里研究所、国立医薬品食品衛生研究所所長
出願年月日: 20141119
国内外の別: 国内

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限ります。

原著論文1
Izutsu, K., Yonemochi, E., Yomota, C. et al
Studying the morphology of lyophilized protein solids using X-ray micro CT: effect of post-freeze annealing and controlled nucleation
AAPS PharmSciTech , 15 , 1181-1188  (2014)
原著論文2
Izutsu, K., Yomota, C., Okuda, H. et al
Effects of Formulation and Process Factors on the Crystal Structure of Freeze-dried Myo-Inositol
Journal of Pharmaceutical Sciences , 103 , 2347-2355  (2014)
原著論文3
Ueda, K., Higashi, K., Yamamoto, K. et al
The effect of HPMCAS functional groups on drug crystallization from the supersaturated state and dissolution improvement
Int. J. Pharm. , 464 , 205-213  (2014)
原著論文4
Moribe, K., Makishima, T., Higashi, K.
Encapsulation of poorly water-soluble drugs into organic nanotubes for improving drug dissolution
Int. J. Pharm. , 469 , 190-196  (2014)
原著論文5
Ueda, K., Higashi, K., Kataoka, M., Yamashita, S.
Inhibition mechanism of hydroxypropyl methylcellulose acetate succinate on drug crystallization in gastrointestinal fluid and drug permeability from a supersaturated solution
Eur. J. Pharm. Sci. , 62 , 293-300  (2014)
原著論文6
香取典子,坂本知昭,小出達夫
日本薬局方における品質試験と製造工程管理:プロセス解析工学(PAT)と新たな品質パラダイム
レギュラトリーサイエンス学会誌 , 4 (2) , 177-187  (2014)
原著論文7
Oe Y., Nishiyama, N., et al.
Actively-targeted polyion complex micelles stabilized by cholesterol and disulfide cross-linking for systemic delivery of siRNA to solid tumors
Biomaterials , 35 , 7887-7895  (2014)
原著論文8
Sakai-Kato, K., Un, K., Nanjo, K. et al
Elucidating the molecular mechanism for the intracellular trafficking and fate of block copolymer micelles and their components
Biomaterials , 35 , 1347-1358  (2014)
原著論文9
Ahn J. -Y., Nishiyama N., et al
Antibody fragment-conjugated polymeric micelles incorporating platinum
Biomaterials , 39 , 23-30  (2015)
原著論文10
Hashii, N., Harazono, A., Kuribayashi, R. et al
Characterizations of N-Glycan Heterogeneities of Erythropoietin Products by Liquid Chromatography/Mass Spectrometry and Multivariate Analysis, Rapid Commun
Mass Spectrom , 30 (28(8)) , 921-932  (2014)
原著論文11
川崎ナナ
生物薬品の局方収載の現状と課題 (Current Status and Issues of Biologicals in Japanese Pharmacopoeia)
レギュラトリーサイエンス学会誌 , 4 (2) , 149-154  (2014)
原著論文12
原園 景,石井明子,川崎ナナ
日本薬局方収載に向けて 糖鎖試験法の開発
Pharm Tech Japan , 31 (1) , 81-92  (2015)
原著論文13
Fukahori, M., Kobayashi, S., Naraki, Y. et al
Quality Evaluation of Medicinal Products and Health Foods Containing Chaste Berry (Vitex agnus-castus) in Japanese, European and American Markets
Chem. Pharm. Bull. , 62 (4) , 379-385  (2014)
原著論文14
He, J. Y., Zhu, S., Komatsu, K., Goda, Y. et al
Genetic polymorphism of medicinally-used Codonopsis species in an internal transcribed spacer sequence of nuclear ribosomal DNA and its application to authenticate Codonopsis Radix
J. Nat. Med. , 68 , 112-124  (2014)
原著論文15
Masada-Atsumi, S., Kumeta, Y., Takahashi, Y. et al
Evaluation of the botanical origin of black cohosh products by genetic and chemical analyses
Biol. Pharm. Bull. , 37 (3) , 454-460  (2014)
原著論文16
Sakai-Kato, K. Nanjo, K., Kusuhara H.
Effect of knockout of Mdr1a and Mdr1b ABCB1 genes on the systemic exposure of a doxorubicin-conjugated block copolymer in mice
Ther. Deliv. , 6 (7) , 785-794  (2015)
原著論文17
Shibata, H., Izutsu, K., Yomota, C. et al
Investigation of factors affecting in vitro doxorubicin release from PEGylated liposomal doxorubicin for the development of in vitro release testing conditions, Drug Development and Industrial Pharmacy
Drug Dev. Ind. Pharm. , 41 (81) , 1376-1386  (2015)
原著論文18
Yoshida, H., Kuwana, A., Shibata, H. et al
Particle image velocimetry evaluation of fluid flow profiles in USP 4 flow-through dissolution cells
Pharmaceutical Research , 32 (9) , 2950-2959  (2015)
原著論文19
Oshima, N., Masada, S., Suzuki, R. et al
Identification of new diterpenes as putative marker compounds distinguishing Agnus Castus Fruit (Chaste Tree) from Shrub Chaste Tree Fruit (Viticis Fructus)
Planta Med. , 82 (1-2) , 143-153  (2016)
原著論文20
Yahagi, T., Masada, S., Oshima, N. et al
Determination and identification of specific marker compound for discriminating Shrub Chaste Tree Fruit from Agnus Castus Fruit based on the LC/MS metabolic analysis
Chem. Pharm. Bull. , 64 (4) , 305-310  (2016)

公開日・更新日

公開日
2015-06-02
更新日
2019-05-22

収支報告書

文献番号
201433009Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
65,000,000円
(2)補助金確定額
66,767,071円
差引額 [(1)-(2)]
-1,767,071円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 56,876,803円
人件費・謝金 99,900円
旅費 2,149,965円
その他 7,640,403円
間接経費 0円
合計 66,767,071円

備考

備考
物品購入(消耗品)にて委託費が不足したため1,7566715円(自己補てん)し、加えて356円(預金利息)が発生しました。

公開日・更新日

公開日
2017-06-13
更新日
-