地域のチーム医療における薬剤師の本質的な機能を明らかにする実証研究

文献情報

文献番号
201427054A
報告書区分
総括
研究課題名
地域のチーム医療における薬剤師の本質的な機能を明らかにする実証研究
課題番号
H26-医薬A-一般-001
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
今井 博久(国立保健医療科学院)
研究分担者(所属機関)
  • 佐藤 秀昭(医療法人社団明芳会イムス三芳総合病院薬剤科)
  • 富岡 佳久(東北大学大学院薬学研究科)
  • 櫻井 秀彦(北海道薬科大学薬学部・医療マーケティング、医療経済学)
  • 庄野 あい子(明治薬科大学・公衆衛生・疫学教室)
  • 中尾 裕之(宮崎県立看護大学・看護人間学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 【補助金】 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成28(2016)年度
研究費
6,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
地域医療における薬剤師の機能は「適切な薬物療法管理」である。最初の医師による処方設計の後に病状の変化や副作用の発現などに対応した「処方の再設計」という役割があり、薬剤処方のチェック機能も不可欠な役割である。しかし、現状では外来患者に対して保険薬局の薬剤師は、患者の病名、検査値、訴えなどの情報をほとんど得ていない。薬剤師の積極的な機能を発揮するために、研究班では患者の処方箋に患者の検査値を記載し、かつ患者がその検査値の扱い方を自らの意思決定下に置くように(処方箋に検査値の部分に切り取り線を入れて表示したくない場合は自ら切り取ることができるようにした)工夫を施し、患者が自らの検査値を薬剤師に提示した場合にのみ薬剤師が積極的に適切な薬物療法管理を実践できるパイロット・スタディを始めた。
研究方法
全国の都道府県から選ばれた市町村より,性別・年齢で層化し,無作為に抽出した20歳以上の成人男女に対して自記式調査票を用いた郵送調査にて患者の副作用への意識、診療所や病院で検査した結果が記載された用紙を望むか、検査値が記載された用紙を薬剤師に提示することの抵抗感の有無、処方された薬剤について副作用症状や使用上の注意事項について相談したいか等を質問した。
結果と考察
第一ステップとして、患者は薬剤の処方箋に自らの検査値が記載されて効果的な治療や副作用防止に役立てられることを知っているのか、薬剤師が適切な薬物療法の管理をすることをどのように感じているのか等に関する意識調査を実施した。その結果、患者は処方されている薬剤の副作用に関しては高い関心を抱き、自らの検査値が記載された用紙を求め、処方箋に検査値が記載された用紙を薬剤師に提示することに抵抗感は少なく、注意すべき副作用症状や使用上の注意事項などについて薬剤師に相談したい、が多かった。
結論
患者意識としては、検査値を薬剤処方箋に記載し適切な薬物療法管理を実施することに肯定的な意識であることが示唆された。

公開日・更新日

公開日
2018-02-22
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表

公開日・更新日

公開日
2018-06-21
更新日
-

収支報告書

文献番号
201427054Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
6,000,000円
(2)補助金確定額
5,869,931円
差引額 [(1)-(2)]
130,069円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 1,204,700円
人件費・謝金 1,594,555円
旅費 2,131,434円
その他 939,242円
間接経費 0円
合計 5,869,931円

備考

備考
経費節約のため

公開日・更新日

公開日
2018-06-21
更新日
-