医療・介護分野における公的個人認証サービスを利用した情報連携に関する研究

文献情報

文献番号
201424047A
報告書区分
総括
研究課題名
医療・介護分野における公的個人認証サービスを利用した情報連携に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H26-医療-指定-034
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
大山 永昭(国立大学法人東京工業大学 像情報工学研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 喜多 紘一(保健医療福祉情報安全管理適合性評価協会)
  • 土屋 文人(国際医療福祉大学 薬学部)
  • 八幡 勝也(産業医科大学 産業生態科学研究所)
  • 齋田 幸久(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科)
  • 安藤 裕(放射線医学総合研究所 重粒子医科学センター 病院)
  • 山本 隆一(国立大学法人東京大学 大学院医学系研究科)
  • 小尾 高史(国立大学法人東京工業大学 像情報工学研究所)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 【補助金】 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成27(2015)年度
研究費
8,611,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
平成27年1月より配布予定の個人番号カードには、既存の電子署名機能に加えて電子利用者証明(電子認証サービス)機能が利用可能な新たな公的個人認証サービス(JPKI)が搭載される。また、新たなJPKIは、民間事業者であっても政令で定める基準に適合すればその利用が認められることとなる。今後ネットワーク技術の活用が想定される医療介護サービスの実現には、サービス提供時の医師・薬剤師等の法定資格の確認や医療データの提供・利用に関わる責任所在を明確化できる仕組みの構築が必要であり、本研究では、JPKIと医療従事者の資格確認を可能とする認証基盤(HPKI)を連携させることで、その仕組みを利用した新たな医療・介護分野における情報サービスの実現方法について検討する。
研究方法
まず現在政府等で検討が進められているJPKIの民間利用に向けた取り組み状況について調査する。次に、医療・介護分野での個人情報等を扱う業務について、HPKIとの連携の必要性、またJPKIによる電子認証を適用する際に求められるセキュリティや運用効率等の技術的要件を整理する。そして、これら業務についての具体的なサービスモデル及びシステムの設計を行い、プロトタイプシステムを構築した上で、検討した認証の仕組みの有効性の評価と問題点の抽出を行う。さらには、提案する認証基盤を利用した医療・介護分野における情報サービスの実施方法についての提言をまとめるとともに、実用化へ向けての課題を明らかにする。
結果と考察
今年度は、まず現在政府で検討されているJPKIの民間利用に向けた取り組み状況や認証の方式について調査を行った。また、医療や介護分野におけるJPKIやHPKIの利用が求められるサービスの抽出を行い、これらサービスにおける技術的な要件を整理した。さらにJPKIを利用した医療・介護分野における情報サービスの具体例として、医療保険のオンライン資格確認と在宅医療・介護における患者情報管理システムについて検討し、処理フローの提示やデモシステムの構築によって、JPKIを用いた医療・介護における情報サービスの実現例を示した。さらに、平成26年度に実施された総務省の実証事業において、提案手法の技術的なフィージビリティを確認した。
結論
次年度は、より詳細なサービスモデルの検討を行い、電子処方箋の運用などの他のサービスについても検討を加え、JPKIやHPKIの電子認証を利用した医療・介護分野における情報サービスの実用化へ向けての課題を整理する。

公開日・更新日

公開日
2015-06-10
更新日
-

研究報告書(PDF)

収支報告書

文献番号
201424047Z