電子化した処方箋の標準化様式の整備と運用に関する研究

文献情報

文献番号
201424046A
報告書区分
総括
研究課題名
電子化した処方箋の標準化様式の整備と運用に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H26-医療-指定-033
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
大江 和彦(東京大学医学部附属病院 企画情報運営部)
研究分担者(所属機関)
  • 大原  信(筑波大学附属病院 医療情報部)
  • 土屋 文人(国際医療福祉大学 薬学部・人間工学 )
  • 田中 勝弥(東京大学医学部 附属病院 企画情報運営部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 【補助金】 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成27(2015)年度
研究費
7,670,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
厚生労働省医療情報ネットワーク基盤検討会報告書に記されているように電子化処方箋運用の効果を最大化するためには、現状の医療機関の処方オーダシステムと調剤薬局の双方が電子的に処方情報をコンピュータ処理できる形で送受信できることが必要でそのための具体的な標準化仕様と運用ガイドラインが必須である。処方箋の電子化の有用な実現のために必須の(1)処方箋の電子記述様式、メッセージ交換方式等の標準化、(2)現行の医薬品標準コードをベースとして一般名表記及び一般名による記載を考慮したコードセットの運用整備、(3)「処方オーダリングシステム用標準用法マスタ」を注射用法やスケジュール用法等への拡張するための開発、(4)前記3項の成果を医療情報システムに普及させるための運用ガイドラインの作成、を本研究で実施し、処方箋の電子を実現するための課題を解決する。
研究方法
1)処方箋の電子記述様式、メッセージ交換方式等の標準化、2)現行の医薬品標準コードをベースとして一般名表記及び一般名による記載を考慮したコードセットの検討、3)「処方オーダリングシステム用標準用法マスタ」を注射用法やスケジュール用法等への拡張開発により実施した。
結果と考察
処方せんの電子化運用に向けて必要となる、処方情報・調剤情報の電子的な標準記述規格を提案した。全体構造の再構成により、処方内容部分、調剤内容部分のそれぞれの電子署名後の検証操作が従来に比べて技術的に簡素化された。また、これまでの処方せん電子化実証事業では記述制約のために対象外とした、不均等処方や一日量表記も取扱いが可能となり、本規格の適用可能な対象が拡充された。さらに検証ソフトウエアにより可視的にオーダシステムの処方オーダデータと変換後の「電子処方せん情報記述規格」データとの比較検証を行う環境が試作された。また、変則的な一般名処方の導入や処方箋における医薬品名の記載について、2年ごとにルールの変更が行われていることに鑑み、これらの経済的理由によるルールの変更に左右されない処方箋記載の在り方について検討を行い基礎的な検討結果を得た。さらに注射に対応するための標準用法の拡張案、および長く検討事項であった1日内の不均等服薬とスケジュール服薬についても用法コード記述方法の方針が策定できた。2年目はこれらの実装にむけて必要となるより詳細な取り決めの策定、厚労省標準認定にむけたプロセスを実施する。
結論
処方せんの電子化運用に向けて必要となる、処方情報・調剤情報の電子的な標準記述規格を提案した。全体構造の再構成により、処方内容部分、調剤内容部分のそれぞれの電子署名後の検証操作が従来に比べて技術的に簡素化された。また、これまでの処方せん電子化実証事業では記述制約のために対象外とした、不均等処方や一日量表記も取扱いが可能となり、本規格の適用可能な対象が拡充された。さらに検証ソフトウエアにより可視的にオーダシステムの処方オーダデータと変換後の「電子処方せん情報記述規格」データとの比較検証を行う環境が試作された。
 また、変則的な一般名処方の導入や処方箋における医薬品名の記載について、2年ごとにルールの変更が行われていることに鑑み、これらの経済的理由によるルールの変更に左右されない処方箋記載の在り方について検討を行い基礎的な検討結果を得た。
 さらに注射に対応するための標準用法の拡張案、および長く検討事項であった1日内の不均等服薬とスケジュール服薬についても用法コード記述方法の方針が策定できた。

公開日・更新日

公開日
2015-05-25
更新日
-

収支報告書

文献番号
201424046Z