文献情報
文献番号
201417013A
報告書区分
総括
研究課題名
介護予防を推進する地域づくりを戦略的に進めるための研究
課題番号
H25-長寿-一般-006
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
松田 晋哉(産業医科大学 医学部・公衆衛生学)
研究分担者(所属機関)
- 林田 賢史(産業医科大学・産業保健学部・人間情報科学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【補助金】 長寿科学総合研究
研究開始年度
平成25(2013)年度
研究終了予定年度
平成27(2015)年度
研究費
8,077,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
保険者が介護予防を推進する地域づくりを戦略的に進めるためには、そのための情報基盤の構築が不可欠である。本研究では介護予防の基本チェックリストやアセスメント結果、さらには介護給付情報等を総合的に分析するための情報基盤構築を行うことを目的とした。
研究方法
1) 調査協力自治体の介護関連の既存情報(基本チェックリスト、アセスメント結果、二次予防事業の種類と参加状況、介護認定情報、介護給付情報)を個人ベースでデータベース化し、地区診断等の分析を行うシステムを開発した。2) 自治体担当者を対象として、上記システムの説明会を行った。3) 本システムに連結可能な日常生活圏域ニーズ調査システムの開発を行った。4)本システムを用いて医療・介護の両ニーズの複合化の状況を分析した。5)予防効果を本システムで検証する目的で肺炎球菌ワクチンの予防効果に関する費用対効果分析を行った。
結果と考察
今回開発したシステムを用いることで医療・介護サービスの利用状況を日常生活圏域レベルで詳細に分析でき、また課題抽出を行うことが可能であることが示された。主な知見は以下の通りである。1)認知症を有する高齢者の数は75歳以上で急増する。その結果、認知症+がんなどの複合的ニーズを持つ在宅高齢者の数が増加していた。2)今後、地域においては後期高齢者、特に要介護高齢者から肺炎、骨折の急性期入院事例が増加することが予測された。3)肺炎球菌ワクチンの予防効果に関する費用対効果分析を行った結果、1人あたり5000円の利得があることが推測された。
このシステムを用いることで、自治体レベルで介護医予防事業を始めとした各種保健プログラムをPDCAサイクルに沿って運用できると考えられる。特に介護及び医科レセプトを用いて予防の効果を経済的に評価数することが可能となる。しかしながら、その一般化のためには1)基盤情報の標準化、システム開発のパッケージ化といった開発上の課題、2)システム利用者の研修体制といった人材開発上の課題を解決していく必要がある。
このシステムを用いることで、自治体レベルで介護医予防事業を始めとした各種保健プログラムをPDCAサイクルに沿って運用できると考えられる。特に介護及び医科レセプトを用いて予防の効果を経済的に評価数することが可能となる。しかしながら、その一般化のためには1)基盤情報の標準化、システム開発のパッケージ化といった開発上の課題、2)システム利用者の研修体制といった人材開発上の課題を解決していく必要がある。
結論
今回開発したシステムを用いることで、自治体レベルで介護医予防事業を始めとした各種保健プログラムをPDCAサイクルに沿って運用できると考えられる。
公開日・更新日
公開日
2017-10-03
更新日
-