文献情報
文献番号
201415076A
報告書区分
総括
研究課題名
ライソゾーム病(ファブリ病含む)に関する調査研究
課題番号
H26-難治等(難)-一般-041
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
衞藤 義勝(東京慈恵会医科大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
- 田中 あけみ(大阪市立大学 医学部)
- 酒井 規夫(大阪大学 医学部)
- 高橋 勉(秋田大学 医学部)
- 高柳 正樹(千葉県こども病院 小児科)
- 辻 省次(東京大学 医学部)
- 難波 栄二(鳥取大学 医学部)
- 鈴木 康之(岐阜大学 医学部)
- 桜庭 均(明治薬科大学 薬学部)
- 北川 照男(東京都予防医学協会)
- 奥山 虎之(国立成育医療研究センター)
- 坪井 一哉(名古屋セントラル病院)
- 松田 純子(川崎医科大学)
- 遠藤 文夫(熊本大学 医学部)
- 下澤 伸行(岐阜大学 医学部)
- 今中 常雄(富山大学 薬学部)
- 小林 博司(東京慈恵会医科大学 医学部)
- 加我 牧子(東京都立東部療育センター)
- 横山 和明(帝京大学 薬学部)
- 渡邊 順子(久留米大学 医学部)
- 石垣 景子(東京女子医科大学 医学部)
- 成田 綾(鳥取大学 医学部)
- 辻 嘉代子(脳神経疾患研究所 先端医療研究センター)
- 井田 博幸(東京慈恵会医科大学 医学部)
- 大橋 十也(東京慈恵会医科大学 医学部)
- 福田 冬季子(浜松医科大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【補助金】 難治性疾患等克服研究(難治性疾患克服研究)
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成28(2016)年度
研究費
24,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
平成26年5月に成立した「難病の患者に対する医療等に関する法律」を受け、平成27年1月1日から新たな難病医療費助成制度が実施された。この制度では、難病患者の方は、知事の定める医師(「指定医」)の作成した診断書を添えて申請する必要がある。(以上東京都HPより抜粋、改変)。平成27年1月1日現在、指定難病として110疾患が指定されており、ライソゾーム病(LD)、副腎白質ジストロフィー(ALD)はその対象である。すなわち指定医が診断を行うことになるわけであるが、全ての指定医がライソゾーム病、ALDの診断に精通しているわけではない。よって全ての指定医が適切にLD,ALDを診断できるように診断の手引きを作成するのが本研究の目的である。
研究方法
1.診断の手引きの雛形をファブリー病を対象に研究協力者の小林(正久)が作成し、班会議にて、それを全員の討議により見直し、見本診断の手引きを作成した。
2.班員をA~Hまでの8つのグループに分けて、それぞれの班の責任者を班長が指名した。A~GグループにはLD29疾患、HグループにはALDを含むペルオキシゾーム病7疾患を割り振った。
3.グループの責任者は割り振られた疾患の診断の手引きを、それぞれのグループの班員に作成依頼した。
4.作成された診断基準はグループ内で相互査読を行った。
5.診断基準は大橋、小林(正久)により出来るだけ用語などの統一性がとれるように体裁を整えた。
6.最後に全ての疾患の手引きをグループの責任者による査読を行い、最終版とした。
2.班員をA~Hまでの8つのグループに分けて、それぞれの班の責任者を班長が指名した。A~GグループにはLD29疾患、HグループにはALDを含むペルオキシゾーム病7疾患を割り振った。
3.グループの責任者は割り振られた疾患の診断の手引きを、それぞれのグループの班員に作成依頼した。
4.作成された診断基準はグループ内で相互査読を行った。
5.診断基準は大橋、小林(正久)により出来るだけ用語などの統一性がとれるように体裁を整えた。
6.最後に全ての疾患の手引きをグループの責任者による査読を行い、最終版とした。
結果と考察
「ライソゾーム病・ペルオキシゾーム病の診断の手引き」を作成した。今後は難病指定医に学会などを通じて配布する予定である。
今回「ライソゾーム病・ペルオキシゾーム病の診断の手引き」を作成したが以下に考察を記載する。1.診断の手引きは必ずしもエビデンスレベルの高い論文などによって作成されたものではなく、当該疾患のエクスパートの経験に基づき作成されたものである。しかしながらLD、ALD関して診断でエビデンスレベルの高い論文はかなり限られており現時点では実際の使用には十分であろうと判断している。
2.分担して執筆したため用語などを統一することがかなり困難であった。B研究方法5の段階でかなり統一性をもたせたが完全なものではないかもしれない。
3.先天代謝異常学会の承認を得ることが時間的に出来なかった。最終年度には学会認定のものを「診断基準」として作成する予定である。ただ、日本先天代謝異常学会の診断基準作成委員会のメンバーの内,LDならびにALDを専門と指定いるものは全て班員であるため学会承認を得たのとほぼ同等であると考えている。
4.ALD以外のペルオキシゾーム病(Hグループ担当)は平成27年1月1日現在指定難病ではないが、将来の指定難病入りに有用な診断の手引きであると思われた。
今回「ライソゾーム病・ペルオキシゾーム病の診断の手引き」を作成したが以下に考察を記載する。1.診断の手引きは必ずしもエビデンスレベルの高い論文などによって作成されたものではなく、当該疾患のエクスパートの経験に基づき作成されたものである。しかしながらLD、ALD関して診断でエビデンスレベルの高い論文はかなり限られており現時点では実際の使用には十分であろうと判断している。
2.分担して執筆したため用語などを統一することがかなり困難であった。B研究方法5の段階でかなり統一性をもたせたが完全なものではないかもしれない。
3.先天代謝異常学会の承認を得ることが時間的に出来なかった。最終年度には学会認定のものを「診断基準」として作成する予定である。ただ、日本先天代謝異常学会の診断基準作成委員会のメンバーの内,LDならびにALDを専門と指定いるものは全て班員であるため学会承認を得たのとほぼ同等であると考えている。
4.ALD以外のペルオキシゾーム病(Hグループ担当)は平成27年1月1日現在指定難病ではないが、将来の指定難病入りに有用な診断の手引きであると思われた。
結論
「ライソゾーム病・ペルオキシゾーム病の診断の手引き」を作成した。
公開日・更新日
公開日
2015-06-26
更新日
-