文献情報
文献番号
201415072A
報告書区分
総括
研究課題名
原発性免疫不全症候群の診断基準・重症度分類および診療ガイドラインの確立に関する研究
課題番号
H26-難治等(難)-一般-037
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
野々山 恵章(防衛医科大学校 小児科学講座)
研究分担者(所属機関)
- 原 寿郎(九州大学大学院医学研究院成長発達医学分野)
- 有賀 正(北海道大学大学院医学研究科小児科学分野)
- 森尾 友宏(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科発生発達病態学分野)
- 今井 耕輔(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科小児・周産期地域医療学講座)
- 小島 勢二(名古屋大学大学院医学系研究科小児科学)
- 谷内江昭宏(金沢大学医薬保健研究域医学系小児科)
- 平家 俊男(京都大学医学部小児科学講座)
- 小林 正夫(広島大学大学院医歯薬保健学研究院小児科)
- 布井 博幸(宮崎大学医学部生殖発達医学講座小児科学分野)
- 中畑 龍俊(京都大学iPS細胞研究所臨床応用研究部門疾患再現研究分野)
- 峯岸 克行(徳島大学疾患プロテオゲノム研究センター病態プロテオゲノム分野)
- 小野寺雅史(国立成育医療センター研究所成育遺伝研究部)
- 金兼 弘和(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科発生発達病態学分野)
- 笹原 洋二(東北大学病院小児科)
- 小原 收(公益財団法人かずさDNA研究所・技術開発研究部)
- 高木 正稔(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科発生発達病態学分野)
- 加藤善一郎(岐阜大学大学院医学系研究科小児病態学分野)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【補助金】 難治性疾患等克服研究(難治性疾患克服研究)
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成28(2016)年度
研究費
22,400,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
原発性免疫不全症は希少でありかつ200種類以上あるため、適切な診断や診療が困難であり、専門医による診断基準・重症度分類および診療ガイドラインの作成は、患者QOL向上や重症度にあった難病支援に必要である。本研究では、迅速で正確な診断基準・重症度分類および診療ガイドラインの作成を行い、患者QOLの向上と厚生労働省政策への貢献を果たす事を目的とした。
研究方法
国際免疫学会による9種に分けられた大分類を網羅するように、各大分類から代表的な疾患を選び、計22疾患を対象とした。方法としては、大分類ごとに専門家により成り立つ作業グループを作成し、大分類の中の代表的な疾患について、診断基準案、可能であれば重症度分類案、診断フローチャート案、診療ガイドライン案を作成した。それを各作業グループが全体班会議で発表し、研究代表者および研究分担者全員による議論の上、必要があれば修正後、診断基準などを承認した。
作業グループによる診断基準案、重症度分類、診断フローチャート、診療ガイドラインの作成方法は、論文検索、国際的な診断基準を参考にした。さらに本研究班で新規に構築したデータベースの活用、新規に開発したFACSによる迅速診断法、アンプリコンPCR・次世代シークエンサーなどを活用した既知原因遺伝子の迅速遺伝子診断法開発、診断に応用出来る機能解析法の開発、新規原因遺伝子同定などにより行った。
作業グループによる診断基準案、重症度分類、診断フローチャート、診療ガイドラインの作成方法は、論文検索、国際的な診断基準を参考にした。さらに本研究班で新規に構築したデータベースの活用、新規に開発したFACSによる迅速診断法、アンプリコンPCR・次世代シークエンサーなどを活用した既知原因遺伝子の迅速遺伝子診断法開発、診断に応用出来る機能解析法の開発、新規原因遺伝子同定などにより行った。
結果と考察
26年度は、複合免疫不全症、免疫不全を伴う特徴的な症候群、液性免疫不全を主とする疾患、免疫調節障害、原発性食細胞機能不全症および欠損症、自然免疫不全症、先天性補体欠損症、好酸球増加症、後天的な免疫系障害による免疫不全症、慢性移植片対宿主病の診断基準案、診療フローチャート等を作成した。これらを各作業グループが全体班会議で発表し、主任研究者および研究分担者全員による議論の上、必要があれば修正後、診断基準などを承認できた。
日本免疫不全症研究会等関連諸学会により、作成した診断基準・重症度分類および診療ガイドラインの認証を得る。作成した診断基準・重症度分類および診療ガイドラインを、難病情報センターや各学会のホームページでの公開、学会講演会、一般医への印刷物の配布などで周知する。
以上の研究により、患者QOLの向上、難病医療の向上、厚生労働政策への貢献を果たす事が出来ると考えられる。
日本免疫不全症研究会等関連諸学会により、作成した診断基準・重症度分類および診療ガイドラインの認証を得る。作成した診断基準・重症度分類および診療ガイドラインを、難病情報センターや各学会のホームページでの公開、学会講演会、一般医への印刷物の配布などで周知する。
以上の研究により、患者QOLの向上、難病医療の向上、厚生労働政策への貢献を果たす事が出来ると考えられる。
結論
国際免疫学会による9種に分けられた大分類から代表的な疾患を選び、計22疾患について、診断基準を作成し、一部は重症度分類、診断フローチャート、診療ガイドラインも作成できた。
公開日・更新日
公開日
2017-03-31
更新日
-