腎・泌尿器系の希少・難治性疾患群に関する診断基準・診療ガイドラインの確立

文献情報

文献番号
201415071A
報告書区分
総括
研究課題名
腎・泌尿器系の希少・難治性疾患群に関する診断基準・診療ガイドラインの確立
課題番号
H26-難治等(難)-一般-036
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
飯島 一誠(神戸大学 医学研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 石倉 健司(東京都立小児総合医療センター)
  • 中西 浩一(和歌山県立医科大学)
  • 濱崎 祐子(東邦大学 医学部)
  • 芦田 明(大阪医科大学)
  • 伊藤 秀一(横浜市立大学 医学研究科)
  • 関根 孝司(東邦大学 医学部)
  • 竹村 司(近畿大学 医学部)
  • 池住 洋平(新潟大学 医歯学総合病院)
  • 四ノ宮 成祥(防衛医科大学校)
  • 森貞 直哉(神戸大学 医学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【補助金】 難治性疾患等克服研究(難治性疾患克服研究)
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成28(2016)年度
研究費
23,231,000円
研究者交替、所属機関変更
研究分担者 伊藤秀一 国立成育医療研究センター(平成26年4月1日~26年10月31日)→横浜市立大学医学研究科 (平成26年11月1日以降)

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究班は、主に小児期に発症する腎・泌尿器系の希少・難治性疾患を対象として、①疫学調査に基づいた実態把握、②診断基準を確立、③診療ガイドラインを作成することを目標とする。また、既に構築されている小児慢性腎疾患(CKD)患者コホートの長期追跡調査を通じて、重症化の危険因子、予後関連因子等に関する研究を疾患横断的に実施する。
研究方法
対象疾患は、①先天性腎尿路奇形(CAKUT)、②アルポート症候群、③先天性ネフローゼ症候群、④非典型的溶血性尿毒症症候群(HUS)、⑤小児ANCA関連腎炎、⑥エプスタイン症候群、⑦ネフロン癆、⑧腎血管性高血圧、⑨腎性低尿酸血症の9疾患である。
結果と考察
平成26年度は、疾患①―⑧に関して、科学的根拠に基づく「診断の手引き」を作成した。また、疾患③-⑤及び小児慢性腎臓病(CKD:CAKUTが大半を占める)の4疾患について同時に全国調査を行うための研究実施計画書および調査票を作成した。平成26年度末に調査が可能となったが、年度末にアンケート調査を行った場合に回収率が低下する可能性が考えられたため、あえて、調査票の送付は平成27年度早々に行うこととした。調査結果は平成27年度の前半までに解析し、速やかに二次調査やガイドライン作成につなげる予定である。疾患②については、すでに作成していた診断基準の改訂を行った。疾患①、⑧、⑨に関しては、Minds準拠診療ガイドラインの作成に着手した。疾患②、⑤、⑥に関しても診療ガイドライン作成の準備を開始した。疾患⑦については、診断ガイドライン作成のために、これまで集積した患者の発見動機とその症状、診断時年齢、末期腎不全に至る期間、本症を疑うべく組織所見の特徴について検討した。さらに、小児CKDコホートの年次調査を行った。コホート確立時(2010年4月)の推定GFRに基づき層別して解析を行ったところ、ステージ3a、3b、4、5の4年腎生存率はそれぞれ94.1%、78.2%、37.8%、13.0%であった。多変量解析で末期腎不全への進行に有意に関連する因子は、年齢(思春期以降)、進行したCKDステージ、および高度蛋白尿であることを明らかにした。
結論
研究班全体として、平成26年度の研究目的は、ほぼ達成できたと考えている。

公開日・更新日

公開日
2017-03-31
更新日
-

研究報告書(PDF)

収支報告書

文献番号
201415071Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
30,200,000円
(2)補助金確定額
30,200,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 12,165,521円
人件費・謝金 3,184,729円
旅費 2,861,374円
その他 5,019,884円
間接経費 6,969,000円
合計 30,200,508円

備考

備考
自己資金508円支出について、必要量の消耗品を購入したところ、
少額の不足金が生じたため、自己資金にて対応した。

公開日・更新日

公開日
2018-06-07
更新日
-